タグ: クリストファー・ノーラン

  • 映画「上海特急」のディートリッヒ、ただならぬ退廃的美貌だね、言い得て妙

    映画「上海特急」のディートリッヒ、ただならぬ退廃的美貌だね、言い得て妙

    2024年6月17日(月)

    はや週末です。1週間が経つのは早いね。 そして週末の過ごし方はほぼルーティーンです。

    土日に映画を1本づつ視聴して、土曜日は外食に出かけます。 今週観た映画はこちら。難解と渋さがね。

    • メメント
    • 上海特急

    「メメント」は今や泣く子も黙る大監督のクリストファー・ノーランの2作目の作品だよね。デビュー作は「フォロイング」で数ヶ月前にこちらの映画を観て、その才能に感心したのです。「メメント」はこんな感じの話しです。

    およそ10分間しか自分の記憶を保てなくなった男レナード(ガイ・ピアース)。彼は妻をレイプし殺害した犯人を捜し出すため、ポラロイド写真を撮り、メモを取り、大事なことは身体に入れ墨で書き記すなどして必死の行動を始める…と、ストーリーを書いてしまうとこうなるのだが、実際はドラマの展開を逆転させ、いわば連続TVドラマの最終回からいきなり見せられ、ラストが第1話に相当してしまうという、ユニークな構造で推し進めていく新進クリストファー・ノーラン監督によるクライム・サスペンス

    こんな難解で不思議な映画は初めてです。結局、自分の頭ではどうなっているのか分かりませんでした、その構成がね。得意の時間軸を触りまくっているので、何がどうなっているのか。商業的には難しかったのでは。

    「上海特急」はマレーネ・ディートリッヒ様を観たくてね。製作は1932年なので相当古いね。

    今観ると、流石に筋も映像も甘いね。話はこんな感じ。

    世界を惑わせたディートリッヒのただならぬ退廃的美貌と妖艶!
    大女優にのめりこんだ巨匠が極める魅惑の頂点!

    内乱の中国、北京を出た上海行き特急の一等車に乗り合せた7人の男女。上海リリーと名乗る謎の女性は英軍将校と5年ぶりに再会して愛の炎が燃え上がる。途中で反政府軍が列車ジャックして乗客たちは人質になり、反抗したら殺される不安におののくサスペンス。乗客たちの運命は反政府軍がにぎる。

    確かに退廃的美貌とは言い得て妙です。まあ、すごいものを観たということでね。

    そして土曜日の夕食は半年ぶりの六本木の「中国飯店」です。前日に予約して19時に3

    名で訪問です。まずはサッポロの黒ラベルで喉の消毒です。注文はメニューを見ずとも決まっています。名付けで、“我が家の黄金メニュー”です。

    • 干し貝柱とシャンツァイと押し豆腐の和え物
    • 里芋の葱油炒め
    • 小籠包(今日は6個、各人が2個づつね)
    • 黒酢の酢豚
    • 松の実のせ牛挽き入り醤油味チャーハン(通称“黒いチャーハン”)
    • 胡麻団子

    どのお皿もやっぱり抜群に安定のお味です。最後に胡麻団子をいただけば、そこはもう天国です。お会計はビールを2本いただいて、16,000円ほど。

    ご馳走様でした。

    “午前十時の映画祭”で小津安二郎の「宗方姉妹」を観たよ、傑作だった

    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    メメント【Blu-ray】 [ ガイ・ピアース ]
    価格:3,737円(税込、送料無料) (2024/6/17時点)

     



  • クリストファー・ノーランの伝説の始まり、オッペンハイマーよりフォロウィングだろう

    クリストファー・ノーランの伝説の始まり、オッペンハイマーよりフォロウィングだろう

    2024年4月10日(木)

    本日より普通の日常のブログに戻ります。

    ナポリから帰国したあと、すぐにしたことはあの話題作「オッペンハイマー」を大スクリーンで観ることでした。今年のアカデミー賞の作品賞・監督賞・主演男優賞を獲得した作品で、監督はあのクリストファー・ノーランだもね。

    告知版での渡辺謙が語る“オッペンハイマーの栄光と没落”はどんな感じなのかね。3時間の大作です。

    観ての率直な感想。よい映画、是非劇場の大スクリーンで観るべき映画、チケット代のもとはとれる作品で確かに大作ですが、オッペンハイマーの栄光は分かるのですが、何故、没落したのかあまりよく理解できませんでした。確かに、共産主義者の疑い、ソビエトへの情報漏洩疑惑とかは分かるのですが、少し解釈が難しいよね、その辺が。

    アインシュタインとの力関係というか置かれている立場は当時そうだったのか。今の評価では圧倒的にアインシュタインだと思うのですが。

    ある映画評にこれでクリストファー・ノーランは大監督の仲間入りと書かれていましたが、その評価どうなんだろう。前作のテネットも自分的には難しすぎて難解だったしね。

    やっぱり「インセプション」とか「ダークナイト」の時がいいよね。

    そんな戯言を言っている中で、今週初めにノーランが監督した長編デビュー作「フォロウィング」を観たのです。何でも“アカデミー賞作品賞ほか最多 7 部門受賞『オッペンハイマー』公開記念”とか。話しはこんな感じ。

    作家志望の男ビルは、創作のヒントを得るため、通りすがりの人々のあとをつける行為を繰り返していた。ある日、ビルがいつものように男をつけていると、尾行していることがその男、コッブにバレてしまう。だが、コッブもまた、他人のアパートに不法に侵入し、私生活を覗き見る行為に取りつかれていた。ビルは次第にコッブに感化されていく。数日後、ビルはコッブと二人で侵入したアパートで見た写真の女性に興味を抱く。やがて、彼女の尾行を始めるビルだったが、その日を境に、彼は思わぬ事件に巻き込まれていく……。

    何の先入観もストーリーも知らず観ました。複雑で緻密なプロット、時間軸を動かす技、デビュー作でこんなのを作ったのは天才だね。脚本も彼自身だものね

    70分のモノクロ映画ですが、実に見応えがあります。ヒッチコックとタランティーノが合体したような映画だね。おしゃべりを少なくした「パルプ・フィクション」というか

    みんな時間軸を動かすのが好きだね、まあそれが映画の醍醐味かな。お金をかけなくても、こんな凄い映画が撮れるんだ、才能さえあれば

    ここから伝説が始まったんだね。そりゃあ、ハリウッドの映画会社が放っておかないよね。

    「ドル3部作」はまさに三方よし(監督・俳優・音楽)の映画、そして「おつな寿司」もね

    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    クリストファー・ノーラン 時間と映像の奇術師
    価格:3,300円(税込、送料無料) (2024/4/11時点)

    楽天で購入