タグ: セルジオ・レオーネ

  • イーストウッド「許されざる者(1992)」は、いわゆる西武劇に引導をわたした記念碑的作品だね

    イーストウッド「許されざる者(1992)」は、いわゆる西武劇に引導をわたした記念碑的作品だね

    2026年9月5日(土)

    昨日の金曜日も日比谷に映画を観に行ったよ。

    話題のクリストファー・ノーラン監督の「オデュッセイア」は日比谷のTOHOシネマズでも始まりましたが、ほぼ満席では観る気も失せて退散。

    その代わりに“午前十時の映画祭”で始まったこの名画を観に行くことに、自分は観たことなかったのでね。

    日比谷のTOHOシャンテです。

    • 「許されざる者(1992)」

    クリント・イーストウッドが、師匠であるセルジオ・レオーネ監督とドン・シーゲル監督に捧げた異色西部劇。

    1870年代の米ワイオミング。かつては無法者として悪名を轟かせたウィリアム・マニーだったが、今は若い妻に先立たれ、

    2人の幼い子どもとともに貧しい農夫として静かに暮らしていた。

    そこに若いガンマン、キッドが立ち寄り、賞金稼ぎの話を持ちかける。

    イーストウッドとモーガン・フリーマン演じる元アウトローのコンビは、その手に再び銃を持ち、最後の追跡の旅に出る。

    リチャード・ハリスは名の知れた殺し屋を、ジーン・ハックマンは如才ない魅力…そして残忍さを併せ持つ保安官を好演した。

    共演にジーン・ハックマン、モーガン・フリーマン、リチャード・ハリス。

    92年度のアカデミー賞では作品、監督を含む4部門を受賞した。

    1992年製作/131分/アメリカ
    原題または英題:Unforgiven

    さすがクリント・イーストウッドという映画でした、大満足。

    これでいわゆる西部劇は終わりという引導をハリウッドに示したような映画ですね。

    その後、タランティーノの“ジャンゴ”のような良質な作品はありましたが、あれは典型的な西部劇ではないものね。

    夜の暗いシーンが多いのが気にはなりましたが、あの夕焼けのシーンに映る黒い絵、いいね。

    だけどそんなもの全体を通して見れば、どうってことなし。

    監督としても役者としてもあの余裕、まねできないね。

    これで西部劇を終わられた名画でした。

    観終われば、時々小雨の降る中、八丁堀のあの店に徒歩で移動です。

    1週間ぶりの「麺や 七彩」さんへ。

    今日もまずは赤星ビールから、いい映画を観た後のビールのうまいこと、喉越し爽やかです。

    ビールを飲み干せば、丁度、“煮干しラーメン”の麺は大です。

    ちなみに麺を大にするにはチケットを購入してもいいのですが、リピーターには麺大の無料パスポートがあるのです。

    ここは、しわしわの手打ち麺が絶品なので、いつも麺は大。

    今日の煮干しラーメンも美味かった。

    最高の週末の金曜日の過ごし方。



  • 「モリコーネ 映画が恋した音楽家」を鑑賞、天才の仕事場を見れるだけでも奇跡のようなことだよ

    「モリコーネ 映画が恋した音楽家」を鑑賞、天才の仕事場を見れるだけでも奇跡のようなことだよ

    本日の午前に予告編で紹介されたときから観たい映画を観に行ったのです。その映画とは、「モリコーネ 映画が恋した音楽家」なのです。監督は、あのジュゼッペ・トルナトーレです。正確にはドキュメンタリーかと思いますが、モリコーネを撮るにはの人トルナトーレしかいませんね。

    まだ、公開されて5日目ですが、地味なモリコーネを扱う映画に午前の回でも多く人が来ていたのには驚きました。

    感想ですか?至福の2時間37分を過ごさせていただきました。全編トルナトーレのモリコーネ愛が溢れているのです。予告編でもタランティーノが絶叫していた“現代のベートーベン”の仕事ぶりが見れたののですから。

    冒頭のモリコーネの仕事場と楽譜を書く姿を見れたのはミーハーな自分にとってはもうそれだけで良いという感じなんだな。

    映画で分かったのは、若いころ作曲の理論を相当に勉強しているのね、当たり前か。そして、キャリアの最初はポップスの作曲や編曲をしていたのね。

    映画音楽を手掛けだしての最初の名声はあの「荒野の用心棒」の印象的な口笛でテーマ曲。確かに斬新すぎます。時が経てわかる革新性。「続・夕陽のガンマン」でのコヨーテの鳴き声。最高です。オリバー・ストーンが自分の映画でモリコーネに「荒野の用心棒」のような楽曲が欲しいと言ったのには笑ったね。

    モリコーネ、イーストウッド、セルジオ・レオーネ にとって名声を確立したマカロニ・ウェスタンの3部作ですね。

    この映画の中での登場人物も、パット・メセニー、クインシー・ジョーンズ、スプリングスティーン等々、豪華絢爛です。

    自分が初めて知ったのは、レオーネの「ウェスタン」の冒頭のハエの音などもモリコーネの音楽の一部なのね。すごい斬新性。

    そして「ミッション」の音楽はモリコーネ自身が語っているように、メロディーが天から舞い降りてきたと。これでその年のアカデミー音楽賞がハンコックのラウンド・ミッドナイトとは。アカデミーが本当に間違いを犯したんだね。既存曲のラウンド・ミッドナイトに負けるとは。モリコーネが語っている方が100%正しいね。

    断った仕事で1つだけ後悔したのはキューブリックの「時計じかけのオレンジ」 だと。

    「シシリアン」の音楽制作には苦労したと等々。

    そしてタランティーノが吠えるのは最後のほうだよ。“現代のモーツァルトだよ、現在のヴェートーベンだよ、現代のシューベルトだよ”と。「ヘイトフル・エイト」の楽曲は交響曲調に書いたよと。これでアカデミー音楽賞をとったんだね。その時のプレゼンターはクインシーだよ。アカデミー名誉賞の時はイーストウッドがプレゼンター。

    アカデミーの会場でモリコーネとジョン・ウィリアムスが一緒に座っている姿を見ると、涙ものですね。

    この映画の終わり方もよいね。モリコーネ曰く、

    • 自分がベートーベンかどうかは200年経過しないとわからないよ
    • 自分は絶対音楽と現代音楽の融合を目指してきた

    この映画、自分ももう1回映画館で観て、DVDが発売されたら永久保存のために購入すると決めました。

    もう一度言います、現代の天才の仕事場と仕事ぶりが見れるのはこの映画だけだよ。その意味でもトルナトーレには感謝しかないね。これだけプライベートを撮らせるのを許される人はトルナトーレしかいないんだもの。

    モリコーネ大先生の最新刊の大著、「あの音を求めて モリコーネ、音楽・映画・人生を語る」を読破、タイトルからしびれるね