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  • サタジット・レイの「チャルラータ」は傑作、この女性、監督の伝説的ミューズなんだね

    サタジット・レイの「チャルラータ」は傑作、この女性、監督の伝説的ミューズなんだね

    2025年8月15日(金)

    本日は終戦記念日、だから自分にとっては何もないのですが。

    本日もこの人の映画を観に行ったよ、昨日の予告どおり。まさに“インド映画の巨匠にハマりました”。

    • 「サタジット・レイ レトロスペクティブ2025」

    本日観たのはこちら。午前の回でもお客さんの入りは上々。

    • 「チャルラータ デジタルリマスター」

    愛、理想主義、失望、そして悲哀への賛歌である本作。レイ監督が手掛けた中で最も優美な作品であり、監督の創造期と言われる1960年代に撮られた最高傑作のひとつ。

    1964年/原題:Charulata/英語題:Charulata/119分
    ベルリン国際映画祭 銀熊賞(監督賞)受賞
    監督・脚本・音楽:サタジット・レイ/原作:ラビンドラナート・タゴール/撮影:シュブロト・ミットロ
    出演:マドビ・ムカルジ、ショウミットロ・チャタルジ、ショイレン・ムカルジ

    観ての感想。これは傑作でした。まあこれもインド社会を風刺しながら、許されない恋愛を描いたものですが、女の主人公の目付き・顔つきがいいね

    調べて見ると、このマドビ・ムカルジという人、“サタジット・レイ作品の伝説的ミューズ”と言われているのね。ちなみに題名の“チャルラータ”はこの女主人公の名前です。

    だけどレイという監督、インドの上流社会を描くのがうまいね、うますぎるね。映画では女性への学問をなかなか許容しない社会への皮肉なのかね。

    音楽場面もまたよろし。

    「音楽サロン」は超傑作だと思いますが、こちらも傑作ですよ。

    観終われば、本日の渋谷のモンベルへ。目を付けた品物があったので現物チェックです。

    何でも、“様々な形状の機器に対応する包むケース”というもの。

    • 「クリマバリア カメラップ」(2,000円)

    旅行用に一眼レフのカメラを包むのにようさうだったので、現物見て即買いです。色は赤のMサイズ。

    モンベルでの買い物が終われば、ランチ。すぐ横のゴールドラッシュでハンバーグとワインにしようかと思いましたが、少し重いかな。

    また、「どうとんぼり神座」にしようかと。センター街を歩いていると、横には桂花ラーメンの横道が。

    転身です、本日は久しぶりに「桂花ラーメン」にしようかと

    ビールと茎わかめの誘惑に負けたんだな

    桂花ラーメンのチケットも持ってカウンター席に陣取ります。馴染みのお姉さんにビールと茎わかめのチケットを渡します。しかし、外人さんだらけだね。

    この瓶ビールと茎わかめのコンビ、たまりません。

    ビールを飲み終えれば、ラーメンを。この“しわしわ麺”、たまりませんね。外人にこの感覚わかるかな、わからないだろうね。

    ご馳走様でした。明日も最後にサタジット・レイ祭りに参加しますよ、それで最後。



  • 「午前十時の映画祭」、映画館の大画面でフェリーニの屈指の名作「8 1/2」を観て、改めて尊敬し直した、巨匠に対して失礼かな?

    「午前十時の映画祭」、映画館の大画面でフェリーニの屈指の名作「8 1/2」を観て、改めて尊敬し直した、巨匠に対して失礼かな?

    丁度2日前に「午前十時の映画祭」でフェデリコ・フェリーニの名作「8 1/2」を日本橋の“TOHOシネマズ”の大きなスクリーンで初めて観たのでした。

    DVDでは自宅で2回ほど観たことはあるのですが。いつ観てもフェリーニは難解といういイメージしかなかったのですが、この歳になって映画も沢山観てきて、人生経験もたくさんしてきたので、初めてこの「8 1/2」を堪能できました。

    物語はこんな感じです。釈迦に説法かもわかりませんが。

    43才の映画監督のグイド(マルチェロ・マストロヤンニ)は、新作の撮影に入っているはずが構想はさっぱりまとまらない。体調を崩した彼は、医者から薦められた湯治場にやって来た。妻ルイザ(アヌーク・エーメ)との関係は冷え切っており、カルラ(サンドラ・ミーロ)と愛人関係にあったが、今はそれもわずらわしくなっていた。湯治場で見かけた美しい女性(クラウディア・カルディナーレ)に一瞬心ときめいたが、それも空しい幻影に過ぎずー。

    映画の解説としてはこんな解説が付いています。

    「混沌が映画だ。人生は祭りだ」―スランプに苦しむ映画監督のイマジネーションが自由奔放に繰り広げられる巨匠フェリーニの野心作にして代表作。『8 1/2』とは、音楽作品が作曲番号で呼ばれるように、作品番号で付けられた題名。アカデミー賞では外国語映画賞と衣装デザイン賞(白黒)、モスクワ映画祭ではグランプリを受賞した

    改めて思ったのは、最後の20分ぐらいで出てくるクラウディア・カルディナーレが女優陣の中で一番おいしいところを持っていくのね、と素直に思ったのでした。やっぱり当時のイタリア随一のミューズには勝てないということでしょうか。ヴィスコンティの山猫も彼女だしね。

    終わりの方でのセリフも良いね。自分的には「混沌が映画だ。人生は祭りだ」より「投資家に取っては映画製作での失敗はただの損失、監督にとっては失敗は監督としての終わりの烙印」云々のセリフには痺れたね。何故、痺れたかというと、マイケル・チミノの「天国の門」を思い出したからです。最後のシーンで道化師が出てくるのは意味深だね。“人生は祭りで、つまるところ道化だよ”ということなのかな。

    最後の方のハーレムのシーンはなくてもよいのでは。何か意味があるのかな。

    改めて思ったのは、映画の冒頭シーンは監督の才能がよく出ているね。自分的にはヴィスコンティとフェリーニを比べれば、今までは圧倒的にあの廃退美のヴィスコンティが好きだったのですが、今回、フェリーニを見直しました。巨匠に対して失礼か!

    マルチェロ・マストロヤンニはニヤけていい男だね!イタリア男、ここに極まりだね。