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  • 人生始めての歌舞伎鑑賞は「双蝶々曲輪日記 引窓」、みんなセリフが聞きづらいよ

    人生始めての歌舞伎鑑賞は「双蝶々曲輪日記 引窓」、みんなセリフが聞きづらいよ

    本日は北海道一周の話しではなく、歌舞伎のお話しを。

    実は昨日、7月3日(月)のお昼に人生始めての歌舞伎を観に、半蔵門にある国立劇場に行ったのです。この公演を観るきっかけは、半年に一度募集のある都民割チケットで半額ほどで観れることになったのですね、この歳になって初めての歌舞伎(汗)

    演目はこんな感じ。

    • 初代国立劇場さよなら公演 7月 歌舞伎鑑賞教室
    • 歌舞伎のみかた/双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)-引窓-

    そして、双蝶々曲輪日記の配役はこんな感じ

    • 南与兵衛(中村芝翫)[屋号: 成駒屋]
    • 濡髪長五郎(中村錦之助)[屋号: 萬屋]
    • 女房 お早(市川高麗蔵)[屋号: 高麗屋]
    • 姑 お幸(中村梅花)[屋号: 京扇屋]
    • 平岡丹平(中村松江)[屋号: 加賀屋]
    • 三原伝造(坂東彦三郎)[屋号: 音羽屋]

    まずは、最初の20分は澤村宗之助[屋号: 紀伊国屋]さんの“歌舞伎のみかた”です。説明が分かりやすくていいね。初めての歌舞伎鑑賞の人にはうってつけです。そして、澤村さんは風貌がさわやかでよろしい。屋号の紀伊国屋もお金持ちそうでいいね

    そして、肝心は本日の演目の「双蝶々曲輪日記-引窓-」です。自分はこんな話し当然知りませんでした。いわゆる人情噺ですが、養子や継子(ままこ)という関係を含む親子の仲の機敏を理解しないいけないのね、なかなか複雑な物語です。現代の人には到底わからないね。素直にそう感じました。

    話しの内容はさておき、歌舞伎というものを自分としてどうとらえたかです。歌舞伎というもの、自分が贔屓にしている役者がないと、はっきり言って面白くないね。ジャニーズに通じるものがあると思いました。なぜなら話しがよくわからないから。その一つに昔の言葉で会話されてもよくわからないです。もちろん芝居の方だけを観ればいいのでしょうが。落語の古典も昔言葉ですが、それよりは分かりづらい。

    そして、久しぶりに生の芝居を観て、池波正太郎先生が言っていた意味がわかりました。セリフが聞こえないよ。本日の自分の席は前から9列目の真ん中でしたが、それでもどの役者も声が通らないね。もう少しセリフを大事にした方がよいと思った次第です。

    本日の演劇の視聴者も年配の人が圧倒的に多かったわけですが、自分的にはどうしてこんなに歌舞伎が人気あるのかどうしても理解できない。そして、生で観て初めて知ったのですが、“成駒屋”などの掛け声が頻繁にかかるのね。ある特定の人はこれをやりたくて来ているのではないかと思いました。いわゆる欲求不満の捌け口としてね。

    自分の個人的な感想としては、古典芸能では歌舞伎より落語だね。まあ、今回の中村芝翫もいつもの不倫のイメージが悪くて後味がよくないね、彼も主役だけれど声が出ていないね。

    歌舞伎フリークの人からは袋叩きに合いそうなブログになってしまいました。

    スーパー歌舞伎は違うのかな、悪い冗談で。ただ、中村吉右衛門だけは生で観たかったね。

    2023年の初笑いはパルコ劇場の「志の輔らくご」で、2日目の演目は“百年目”だった、初日はリハーサルでしたとさ





  • 「芸歴50周年記念 桂文珍 国立劇場20日間独演会」このくらいの入りで丁度良いとは、文珍師匠に座布団1枚

    「芸歴50周年記念 桂文珍 国立劇場20日間独演会」このくらいの入りで丁度良いとは、文珍師匠に座布団1枚

    2020年2月28日から始まった、国立劇場での「芸歴50周年記念 桂文珍 国立劇場20日間独演会」を新型コロナウィルスが襲いました。

    この独演会がスタートする数日前には、政府から国立劇場はこの週末から2週間クローズとする旨の発表があったのでした。

    だけど、文珍師匠は独演会を強行です。落語家は新型コロナウィルスにも負けません

    自分はこの政府のお達しを受けて、てっきりこの興行は中止になるものと思ったのでした。

    だけど、文珍師匠は不死鳥のごとく、よみがえったのでした。

    要は国立劇場側の興行は当然中止ですが、会場を貸すような今回の文珍師匠の独演会などは興行する側の判断となるようでした。

    独演会のHPには、

    桂文珍国立劇場20日間独演会は、予定どおり開催させていただきます。

    なお新型コロナウイルス感染拡大の状況も踏まえ、前期(2月28日~3月8日)の公演につきましては、残念ながらご来場が難しいお客様におかれましては払い戻しの対応をさせていただきます。

    そして、自分は家族3名で2月29日(土)の2日目のこの独演会のチケットを入手していたのでした。何と3列目という良席チケットです。

    だけど、このコロナウィルスに恐れをなして、家族2名は自宅待機するとのことです。

    こんなコロナ脅威の真っただ中での文珍師匠の独演会でどのくらいの人が来るだろうかと思いながら、興味津々で当日は1人で出かけたのでした。

    今日のゲストは桂南光さんです。この独演会、20日間ぶっとおりしで、日替わりでゲストが変わります。

    14時開演ということで、13時30分に到着し、すぐに売店でビールを購入し、入念に体内のアルコール消毒を行います。

    この興行はチケットが売り切れていると思いますが、ざっと見渡したところ7割の入りかな。

    東京の皆さんもコロナウィルスに負けていませんね。5割程度の入りかなと思っていましたが。

    まずは、文珍師匠が出てきて、あいさつです。今日は白衣をまとっての、ケーシー高峰さんのネタから始まりました。

    文珍師匠の口上がまた粋です。「皆さん、ご来場ありがとうござます。(会場をざっと見渡して)コロナウィルスは濃厚接触するとダメと言われていますので、このくらい空席があった方が濃厚接触しなくてすみますので、丁度よいあんばいです」と、うまいです。

    今日はこんな感じの演目です。

    • 「天災」 桂米輝
    • 「新版 七度狐」 桂文珍
    • 「火炎太鼓」 桂南光

    (仲入り)

    • 「女道楽」 内海英華
    • 「けんげしゃ茶屋」 桂文珍

    開口一番の桂米輝さんは、男版 瀬戸内寂聴かその筋の人に間違われる桂米輝と言って自己紹介していましたね。確かに、坊主頭と言い、雰囲気が瀬戸内寂聴さんに似ていますね。

    そして、本日の聴衆で一番驚いたのが、だれも咳をする人がいなかったところです。これには驚きました。

    本日の独演会はゆったりとして聴け、どの演目も面白かったな。

    当然、仲入りの幕間には、再度、入念にビールでアルコール消毒を行ったことは、言うまでもありません。

    文珍師匠の独演会、果たして20日間ぶっとおしでできるでしょうか。

    文珍師匠は、明日の演目は困った演目だなと言っていました。明日の演目は何と「くっしゃみ講釈」なのです。時節柄、気まずい演目だなと嘆いていらっしゃいました

    文珍師匠、がんばれ。