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  • 浅川智恵子さんのスーツケース型ロボットがグローブトロッターとは驚いたな。しかも007バージョンとは

    浅川智恵子さんのスーツケース型ロボットがグローブトロッターとは驚いたな。しかも007バージョンとは

    2022年4月17日(日)の日本経済新聞の“My Story”という1面の写真を見て驚いたのでした。驚いた訳は、この写真の人が持っているスーツケースはグローブ・トロッターの「007 リミテッドエディション キャリーオン」だなと瞬時に思ったのでした。

    当然限定品で価格は¥465,300です。

    この記事の本筋とは全く別なところで感心したのですが、この人となりと、何故この人がスーツケースと一緒に写真に写っているかを理解して、驚愕したのでした。

    自分の無知をさらすようで申し訳ないのですが、自分はこの人のことを全く知らなかったのです。

    この人のお名前は、浅川智恵子 (あさかわ・ちえこ)という方です。

    略歴はこんな感じです。

    1958年大阪府豊中市生まれ。82年追手門学院大学卒。85年日本アイ・ビー・エム(IBM)入社。ウェブページを読み上げる音声ブラウザー「ホームページ・リーダー」を開発。2004年に東京大学で博士号を取得。09年にIBMグループ技術者の最高職位「IBMフェロー」。19年に全米発明家殿堂入り。

    2021年4月 日本科学未来館館長(第2代)就任した。

    お気づきになられた方もいるかと思いますが、この方は目が見えないのです。記事によれば、11歳のときにプールに顔をぶつけた際のけががもとで徐々に視力が落ち、14歳で完全に失明したとのこと。

    そして、先に種明かしをすると、このスーツケースは浅川さんが開発したスーツケース型ロボットなのです。記事からの抜粋です。

    浅川さんは、写真にあるスーツケース型の実現に注力する。中には全地球測位システム(GPS)の受信機や画像処理用のAI、蓄電池が入っており、障害物を見つけると振動で知らせるほか、知り合いが近づいてきた場合はAIが顔を認識して音声で伝えてくれる。間隔を開け、行列に並ぶといったことも可能になる。日本IBMやオムロン、清水建設などと協力し、実用化に向け動き出している。

    昨春、館長になった日本科学未来館でも、視覚障害者に使ってもらう計画だ。未来館を親子のためだけでなく、「新しい科学技術の社会実装の実験場にしたい」と話す。

    いつごろ、スーツケース型ロボットのアイデアが浮かんだのか。「20年前から、いや、ずっと前からできないかと考えていた」と明かす。

    確かに、現在の技術ではこの機能をスマホに全部入れられる訳ではないので、スーツケース型が最適解なのだと思います。感心するのは、そのスーツケースにダサいものを持ってきてはダメだと思うのです。

    その普及にはまずはカッコよくなくてはならないと思うのです。何と表面的な自分。だけど、大切なポイントだと思います。自分のこのグローブ・トロッターの007のスーツケースを持っている人を見たことはないですが、出逢えば世界中の分かっている方は最敬礼すると思います。このプロジェクトに協力するとは、やるじゃないかグローブ・トロッター

    変なところに感心するなというツッコミはなしよ。

    スーツケース選びはレンタルでまずは試してみてから、購入がベストだよ

     



  • 作家の山田詠美さんいわく、「焼き魚の開きは断然、皮が上の方がよい」

    作家の山田詠美さんいわく、「焼き魚の開きは断然、皮が上の方がよい」

    世の中にはおもしろいことを考える人がいるのです。

    それに気付かされたのは、日本経済新聞の夕刊のコラム「あすへの話題」という作家の山田詠美さんの話しだったのです。2021年9月28日(水)のことです。

    抜粋します。

    これ見よがしでない美意識があちこちに反映され、控え目ながら細やかなサーヴィスを提供し、派手でないが吟味された料理が卓に並ぶ・・・そんな旅館に泊まり満足に浸る翌朝、ああっ、何故?とがっくりすることがある

    それは朝食。多過ぎないシンプルな和食メニュー。おなかをぐぅと鳴らしながらセッテイングされるのをわくわくして待つ。と、そこに運ばれて来たのは、アジの開き。そのこんがりと焼けた筈(はず)の皮が下になっていた時の落胆と来たら・・・ええ、よくあることです。一流旅館の朝食でも、そうする場合が少なくないみたい。皮の部分と身の開いた部分。どちらを上にして皿にのせるのが正しいんです。!?

    皮を下にするのが作法なのか。でもでも、そうしたら、あの香ばしい皮が台無しではないか。醤油をたらしたら、じゅっと音を立てる、焼き立てで、ぱふっと浮き上がらんばかりの焦げた皮。あのはがれかかった皮と身の間の空気がまた美味なんだよなあ

    しかし、私の独自調査による統計からすると、皮目を下にする場合が圧倒的に多いようだ。そんな馬鹿な。

    これを読んで、作家って馬鹿なことを考えるんだな、と思った次第です(笑、失礼)。

    自分はどうかと言うと、山田さんに反して、身が上にある方がよいな。おそらく両者の対立点は、魚の開きに醤油をそもそも垂らさないといけないのか?、ということなんだと思います。

    開きなどは、既に薄塩がされていると思うので、更に醤油をかける必要は全く無いと自分は思うのです。ここはキッパリ

    自分の出身は山口の萩ですが、こちらは魚が豊富に上がる地域です。家庭でも旅館でも皮が上して開きが出されたことは一度もないんだな。

    そして、このコラムには続きて落ちがあるのです。

    川上弘美さんの小説に「魚の皮の儀式」というのが登場したのを昔、読んだ。好き同士の男女が焼き魚の皮を箸ではがしながら、お互いに口に運び合うのだ。このシーン、なんともエロティックで、ぐっと来てしまったのだが、皮目を下にして皿にのせたら、「朝の魚の干物の皮儀式」が出来ないではないか。素敵な温泉旅館で、せっかくの同衾(どうきん)にこぎつけた甲斐がない。

    やっぱり、作家は変態ですね。お後がよろしいようで。

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