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  • 「ドル3部作」はまさに三方よし(監督・俳優・音楽)の映画、そして「おつな寿司」もね

    「ドル3部作」はまさに三方よし(監督・俳優・音楽)の映画、そして「おつな寿司」もね

    2024年3月28日(木)

    イタリアはナポリへの旅行記が続いていますが、本日は小休止を。帰ってきたからの近況を。

    まずしたことは、あの「ドル箱3部作」と言われる西部劇を観たことです。これは見逃せません。今週観たのは、この2本。

    • 『荒野の用心棒』
    • 『夕陽のガンマン』

    今回のこの企画はこんな感じです。

    不滅のマカロニ・ウエスタン3大傑作、日本初一挙上映! 面白くてカッコいい映画の原点にして頂点、それが《ドル3部作》だ

    《ドル3部作》 The Dollars Trilogy とは、『荒野の用心棒』、『夕陽のガンマン』、『続・夕陽のガンマン 地獄の決斗』という3本のイタリア製西部劇=マカロニ・ウエスタンの総称。

    黒澤明監督の時代劇『用心棒』( をリメイクした『荒野の用心棒』は、1964年9月にイタリアで公開され、当時の興行記録を塗りかえる爆発的なヒットに。その勢いは瞬く間に世界中に広がり、各国でマカロニ・ウエスタンの一大ブームを巻き起こした。

    欧米ではスパゲッティ・ウエスタンと称されたこのジャンルは、70年代半ばまでの約10年間に500本近くが作られ、中でも主演クリント・イーストウッド、監督セルジオ・レオーネ、音楽エンニオ・モリコーネの出世作となったこの3 本は、3年連続イタリア年間興収NO.1になっただけでなく、マカロニ・ジャンル傑作中の傑作として、初公開から60年近くたった今でも世界中のファンに愛されている。

    さらに『パルプ・フィクション』のクエンティン・タランティーノ、ジョニー・トー 『エグザイル/絆』 、キム・ジウン 『グッド・バッド・ウィアード』 、チャド・スタエルスキ 『ジョン・ウィック』シリーズ といった映画監督たちをはじめ、漫画家、アニメーター、ゲームデザイナーら、世界のサブカルチャーの担い手たちに絶大な影響を与え続けている。

    ただただ、痺れました。音楽よし、俳優よし、監督よしの三方あっぱれです。次は『続・夕陽のガンマン 地獄の決斗』です。名作はいつも観も名作なり。

    しそして、海外から帰ってきたらこれを食べたくなるね。“The すし”です。

    先週土曜日は六本木の「おつな寿司」へ。19時に3名で訪問です。

    入口近くのカウンターには欧米カップルが2組づつ。若大将がお相手です。我々は奥カウンターで大将の握りです。

    今日のつまみは、“ほたるいかの漬け”と“かつおの刺身”です。どちらもビールにバッチリです。つまみで瓶ビールを完飲、早、芋のお湯割りです。つまみから危険な香りがします。

    今日の握りです。まずは前半戦。

    • いか
    • ほたて
    • たい
    • さば
    • 赤身まぐろ

    ここで、茶碗蒸しで仲入りです。後半戦です。

    • ずわいがに
    • 大トロ
    • いくら
    • 鉄火巻
    • おつな名物“いなり寿司”
    • あなご

    後半戦のどこかで玉子焼きはあったのですが、失念。

    最後のデザートは抹茶アイス最中。本日の白眉は“大トロ”でしたね。

    本日も美味しゅうございました。ご馳走様でした。

    「モリコーネ 映画が恋した音楽家」を鑑賞、天才の仕事場を見れるだけでも奇跡のようなことだよ

     



  • 「モリコーネ 映画が恋した音楽家」を鑑賞、天才の仕事場を見れるだけでも奇跡のようなことだよ

    「モリコーネ 映画が恋した音楽家」を鑑賞、天才の仕事場を見れるだけでも奇跡のようなことだよ

    本日の午前に予告編で紹介されたときから観たい映画を観に行ったのです。その映画とは、「モリコーネ 映画が恋した音楽家」なのです。監督は、あのジュゼッペ・トルナトーレです。正確にはドキュメンタリーかと思いますが、モリコーネを撮るにはの人トルナトーレしかいませんね

    まだ、公開されて5日目ですが、地味なモリコーネを扱う映画に午前の回でも多く人が来ていたのには驚きました。

    感想ですか?至福の2時間37分を過ごさせていただきました。全編トルナトーレのモリコーネ愛が溢れているのです。予告編でもタランティーノが絶叫していた“現代のベートーベン”の仕事ぶりが見れたののですから。

    冒頭のモリコーネの仕事場と楽譜を書く姿を見れたのはミーハーな自分にとってはもうそれだけで良いという感じなんだな。

    映画で分かったのは、若いころ作曲の理論を相当に勉強しているのね、当たり前か。そして、キャリアの最初はポップスの作曲や編曲をしていたのね。

    映画音楽を手掛けだしての最初の名声はあの「荒野の用心棒」の印象的な口笛でテーマ曲。確かに斬新すぎます。時が経てわかる革新性。「続・夕陽のガンマン」でのコヨーテの鳴き声。最高です。オリバー・ストーンが自分の映画でモリコーネに「荒野の用心棒」のような楽曲が欲しいと言ったのには笑ったね。

    モリコーネ、イーストウッド、セルジオ・レオーネ にとって名声を確立したマカロニ・ウェスタンの3部作ですね。

    この映画の中での登場人物も、パット・メセニー、クインシー・ジョーンズ、スプリングスティーン等々、豪華絢爛です。

    自分が初めて知ったのは、レオーネの「ウェスタン」の冒頭のハエの音などもモリコーネの音楽の一部なのね。すごい斬新性。

    そして「ミッション」の音楽はモリコーネ自身が語っているように、メロディーが天から舞い降りてきたと。これでその年のアカデミー音楽賞がハンコックのラウンド・ミッドナイトとは。アカデミーが本当に間違いを犯したんだね。既存曲のラウンド・ミッドナイトに負けるとは。モリコーネが語っている方が100%正しいね。

    断った仕事で1つだけ後悔したのはキューブリックの「時計じかけのオレンジ」 だと。

    「シシリアン」の音楽制作には苦労したと等々。

    そしてタランティーノが吠えるのは最後のほうだよ。“現代のモーツァルトだよ、現在のヴェートーベンだよ、現代のシューベルトだよ”と。「ヘイトフル・エイト」の楽曲は交響曲調に書いたよと。これでアカデミー音楽賞をとったんだね。その時のプレゼンターはクインシーだよ。アカデミー名誉賞の時はイーストウッドがプレゼンター。

    アカデミーの会場でモリコーネとジョン・ウィリアムスが一緒に座っている姿を見ると、涙ものですね。

    この映画の終わり方もよいね。モリコーネ曰く、

    • 自分がベートーベンかどうかは200年経過しないとわからないよ
    • 自分は絶対音楽と現代音楽の融合を目指してきた

    この映画、自分ももう1回映画館で観て、DVDが発売されたら永久保存のために購入すると決めました。

    もう一度言います、現代の天才の仕事場と仕事ぶりが見れるのはこの映画だけだよ。その意味でもトルナトーレには感謝しかないね。これだけプライベートを撮らせるのを許される人はトルナトーレしかいないんだもの。

    モリコーネ大先生の最新刊の大著、「あの音を求めて モリコーネ、音楽・映画・人生を語る」を読破、タイトルからしびれるね