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  • シネマ歌舞伎の「唐茄子屋 不思議国之若旦那」を鑑賞、観客のいる劇場中継だね

    シネマ歌舞伎の「唐茄子屋 不思議国之若旦那」を鑑賞、観客のいる劇場中継だね

    2024年1月24日(水)

    昨日は珍しい会に参加してきたよ。

    「大人の休日倶楽部カード」の趣味の会で応募していた「シネマ歌舞伎を楽しむ講座」(3,800円)が当選したので、その会に参加してきたのです。場所は東京は東銀座の東劇です。スケジュールはこんな感じ。

    • 葛西聖司氏による上映する作品についての解説(約40分)
    • シネマ歌舞伎鑑賞「唐茄子屋 不思議国之若旦那」(約2時間)
      • 中村勘九郎・中村獅童・中村七之助

    自分はシネマ歌舞伎なるものを観るのは初めての体験です。東銀座の東劇も初めての訪問です。道を挟んで歌舞伎座の対面ななめにあるのね。

    まずは主催者の「大人の休日倶楽部カード」の担当者から。

    本日は貸し切り興行で、120名が参加。全員、「大人の休日倶楽部カード」会員なので60歳以上。遠くは岩手から駆けつけた人も。最高齢は女性で94歳の方だそうです。

    この会、貸し切りで混雑していなくていいね。

    まずは葛西聖司氏の解説です。元NHKのアナウンサーで古典芸能の解説者だそうです。道理で喋りがうまく、歌舞伎に詳しいのね。

    この題目は、宮藤官九郎がNHKの大河ドラマ「いだてん」を製作した際、自分も主人公と同様にマラソンをしなくては良いドラマが作れないと思い、その時、走りながら落語を聞いていたので、この演目を考えついたそうです。

    古典落語「唐茄子屋政談」に「不思議の国のアリス」の要素を織り交ぜたのが本作。本作は「唐茄子屋政談」だけではなく、「大工調べ」や「十八檀林」「鈴ふり」などたくさんの落語の要素が絶妙なバランスで混ざり合って、唯一無二の物語に仕上がっていますので、落語ツウも楽しめる新作シネマ歌舞伎です

    あらすじはこんな感じ。

    吉原遊びが過ぎて勘当された若旦那・徳三郎は橋から身を投げようとしているところを偶然通りかかったおじに助けられる。事情を聴いたおじの勧めで徳三郎は唐茄子(かぼちゃ)売りの商いをはじめることに。商いの途中で様々な人に出会い少しばかり成長した徳三郎だったが、執心していた傾城・桜坂の身請けが決まったと聞き、たまらず吉原へ向かう。しかし、徳三郎が迷い込んだのは、どこかイビツで不思議なパラレルワールド「第二吉原」で…!?

    初めて観た感想は、このシネマ歌舞伎は観客を入れた普通の芝居を収録して観せているのね。これには少し驚きました。確かに、カメラのアップもあるので分かりやすくて、臨場感もあるよね。

    この「唐茄子屋 不思議国之若旦那」は歌舞伎というより、普通のお芝居なのね、歌舞伎役者が演じるね。存在感があったのは、“達磨町の八百八/吉原田んぼのあめんぼ役”の荒川良々かな。座をもたせる存在感

    中村獅童もよかったね。

    まあ、面白い演劇のやり方だとは思いました。また行ってもよいかな。

    ランチはこの会の前に銀座の「はしご」でパーコーだんだん麺を。

    今日も楽しい一日でした。

    2024年の初笑いは恒例のパルコ劇場の「志の輔らくご」、モモリンには参ったね

     



  • 2024年の初笑いは恒例のパルコ劇場の「志の輔らくご」、モモリンには参ったね

    2024年の初笑いは恒例のパルコ劇場の「志の輔らくご」、モモリンには参ったね

    2024年1月17日(水)

    2024年早々の初笑いは1月16日の渋谷パルコホールでの毎年恒例の「志の輔らくご」からです。今年は少しチケットを確保するには苦労したね。セゾンカードの優先抽選で何とか1枚ゲットです。座席は、P列38番席です。かなり後ろの右側でした。

    いつものようにお昼の公演をチョイスです。この歳になると、夜はゆっくりとお酒を飲みたいので、極力、芝居やコンサートの夜公演は避けたいのでね、よる年波には勝てず。

    そして、肝心の「志の輔らくご」です。

    今日の公演も満員御礼です。

    入場後、グッズ売り場をひやかします。今回もあんまりグッズの種類はなかったね、残念。

    本日の演目はこんな感じ

    • 送別会
    • モモリン

    (仲入り)

    • しじみ売り

    師匠の冒頭のあいさつ、志の輔師匠の出身は富山ということで、少し神妙なあいさつから始まりました。そして、いつものように“1月5日から始まったこの「志の輔らくご」の前日までの数日は、本日のためのリハーサルでした”

    今日の出色の噺は、まずは「ももりん」。自分は初めて聞いたよ。

    落語「モモリン」は、2014初演 2014年の「志の輔らくご in バルコ」のために書き下ろした作品。とある都市の人気ゆるキャラ「モモリン」を巡り、いばりんぼうの市長さんが大失敗を・・・! 人情味と笑いにあふれた一作です

    要はゆるキャラの頭を間違えて被ってしまって、とれなくなってしまった噺しです。そして、モモリンの得意芸が“「モモリンフラッシュ”(着ぐるみを着てのバックテン)を行うことになってしまつての顛末。非常にこれはおもしろいね。

    志の輔の演技がコミカルで楽しでした。

    仲入り前は、くまモンが登場してのハイタッチ会。昭和なつかしい逸品をネタとする入場者との交流会。何でも、志の輔師匠の熊本公演ではくまモンが登場して、座布団返しをするとか。

    そして、最後は「しじみ売り」。盗賊のねずみ小僧の噺なのですね。初めて聞きました。噺はこんな感じ。

    義理と人情に熱い江戸っ子の泣ける古典
    あくどい商売をする商人から金を盗み、貧しい農民に金をばらまく義賊の親分とその部下が食べ物屋でしじみ売りの少年に出会う。少年は8歳で家には病気を煩う母と姉がいるという。不憫に思った親分がしじみを全部買い取り、さらに母と姉に5両差し出すのですが、少年は姉から知らない人からお金をもらってはいけないと教えられていました。

    噺の見所は少年が語る理由に親分も関係していることです。昔、この姉に会ったことがありました。もう一つはこの義賊の親分の名前。江戸を賑わし、貧しい農民に金をばらまいた天下の義賊とは

    この手の人情ばなしをさせると当代では志の輔が一番だね。数年前に観た「高瀬舟」同様にね。今日もいいものを聴かせていただきました。

    そして、最後はいつもの三本締めで。これで2024年が始まったね

    落語会が終われば、本日はお絵描き教室の新年会で虎ノ門へ。

    グループで飲むのは2年ぶりで疲れたね。場所は「天然居」。飲み放題でまあこんなものなのかな。

    気忙しい1日でした。

    山本益博さん主催の「COREDO落語会」(第32回)を観に、柳家権太楼の「藪入り」にはまいったね

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  • 「桂文珍 大東京独演会」、師匠のまくらで“USBとは何のこと、USAの隣だよ”には参ったよ

    「桂文珍 大東京独演会」、師匠のまくらで“USBとは何のこと、USAの隣だよ”には参ったよ

    本日は長崎の話しではなく、突然、落語の話しなのです。

    丁度いまの時期は毎年、桂文珍師匠が来東されて国立劇場で独演会をされるのです。コロナ禍で行われた時は、洒落にならない「くしゃみ講釈」の演目で笑いをとっていたね。キワドい演目だったね、その時期には。

    そして今年も今回、出向いた会はこれ。

    • 桂文珍 大東京独演会 vol.15 2023年4月28日(金) 13:00

    本日は昼の部と夜の部の2公演ですが、自分が参加したのはあえて昼の部です。夜はゆっくりお酒を飲みたいのでね。

    本日の演目です。

    • 桂楽珍(名前がいいね) 「手水廻し」
    • 桂文珍 「携帯供養」
    • 林家つる子 「反対俥」
    • 桂文珍 「老婆の休日」
    • 桂文珍 「地獄八景亡者戯」

    もちろん満員御礼です。昼間だからシニアが多いね。

    この文珍独演会の決まりごと、ある程度、当日のリクエストに基いて師匠が演目を決めます。師匠も言ってたけど、今日の演目の流れはすごいね。「携帯供養」が法事の話し、「老婆の休日」が年寄りの病院の話し、そして最後の「地獄八景亡者戯」はあの世の地獄の話しと話しがだんだん悲惨になっていく演目だねと。今日の客層に合っているよと。

    やっぱり当代の噺家の中では「桂文珍」と「立川志の輔」は別格だと思う、自分。

    だけど、今日の師匠のまくらはも含め、ChatGPTからハイテク関係が話しが多かったね、会場のシニア、わかったのかな。

    まずは1番手は桂楽珍。文珍の一番弟子で現在61歳。弟子歴41年。昔は志の輔から楽珍兄さんと呼ばれていたのですが、今では立場が逆転し、彼は自分をさっと追い抜いていったというまくらで笑いをとっていましたね。

    文珍のまくらで正式に覚えているのは、そのハイテクの話しで、「USBとは何なの」と聞かれ、答えたのが「USAの隣」というまくらかな。こんな洒落が満載だった、今回のまくら。

    「老婆の休日」は初めて聞きました。最後のオチは舌(した)と下の話しなのですね。

    林家つる子さんは今年、真打ちになられるそうですね。群馬は高崎市の出身。 演目の「反対俥」は熱演でした。あの袴で空を飛ぶ演技を観て、麻原彰晃を思い出したよ。それぐらいジャンプしてたね。汗をかくぐらいの運動量です。だけど、まくらはもう少し熟練が必要だね。

    最後の「地獄八景亡者戯」は初めて聞きましたが、もう十八番のネタだね。こなれて完全に手の内です。三遊亭円楽のことも立川談志もネタにし、大笑いをとっていました。円楽のことは落語の団体を統一しようとしていたと持ち上げ、その新団体名に新統一教会と名付ける予定だったと爆笑をとっていました。談志は当然、地獄ネタですね。

    まさに、桂文珍ここにあり、ですね。

    そして、この時期の桂文珍独演会は国立劇場建て替えに伴い、来年からは大手町で開催されるよ。良いGW前の笑いになりました。

    立川志の輔の仮名手本忠臣蔵と中村仲蔵を赤坂ACTシアター観たぞ。師匠、うますぎでしょう。よお、名人芸



  • 山本益博さん主催の「COREDO落語会」(第32回)を観に、柳家権太楼の「藪入り」にはまいったね

    山本益博さん主催の「COREDO落語会」(第32回)を観に、柳家権太楼の「藪入り」にはまいったね

    本日は今年2回目の落語のお話しです。

    この1月6日には渋谷のパルコ劇場にて志の輔を見に行ったのですが、本日は家族が来東京しているので、急遽、1ケ月前に落語の予約を入れたのです。

    その落語会は、「COREDO落語会」(第32回)2023年1月14日 at 日本橋三井ホールです。

    急遽確保したにも関わらず、座席は前列から4列目です。

    主催者は食通で有名な山本益博さんですね。

    この会への参加は自分は初めてです。日本橋三井ホールも初めてです。常設の芝居小屋ではないのですね。前席はパイプ椅子です。ただし、クッションが置いてあるのですわり心地はよかったのですが。

    席の埋まり具合は、後方席は空いていたのかな。

    そして、今回のプログラムです。最初にプログラムで演目が紹介されるのも珍しいですね。この落語会の特徴でしょうか。

    パンフレットからです。

                                                口上

    プロデューサー 山本益博

    昨年の12月、歌舞伎座で「十三代目市川團十郎白猿襲名披露八代目市川新之助初舞台」を観てまいりました。昼の部「京鹿子娘二人道成寺」の春爛漫、夜の部「助六由縁江戸楼」の豪華絢爛の舞台は襲名披露興行にふさわしいものでしたが、客席にいながら「落語」のことを思い出していました。舞台の書割もなければ、役者も大勢出てない、すべて一人でやってのけるのが落語家の高座だと。大切なのは、お客様の想像力

    前回第31回の「COREDO落語会」で柳家さん喬師匠が口演してくださった長講「雪の瀬川」は高座と客席が一緒に作り出した名演だったと思います。改めて、「歌舞伎」を観ながら「落語」の素晴らしさを再認識いたしました。

    今回、四人の真打が高座を務めます。想像力を発揮して、存分にお楽しみくださいまし。

    • ごあいさつ 山本益博
    • 開口一番 春風亭いっ休
    • お血脈  桂文治
    • 紙屑屋  林家たい平

    (仲入り)

    • 木乃伊取り 三遊亭兼好
    • 藪入り   柳家権太楼

    桂文治さんは昔気質の噺家さんですね。容姿も話し方も含めてね。豪快な話し方をされるのね。講談師の神田伯山さんをいじったまくらは面白かったな。次は笑点の人気者・林家たい平さんです。まくらは修行時代の海老名家の奥さんのお話しです。落語はかなり繊細な話し方をされるのね。たい平さんを聴くのは二回目かな。

    ここまでで1時間30分ほど経過です。

    仲入り後の兼好さんは容姿も話しも愉快な方ですね。話しぶりに全く嫌味がありません。

    大トリはこれぞ噺家さんという風情の柳家権太楼さんです。時節から、演目は藪入りです。これを熱演されていましたね。これぞ落語と思わせる人情味あふれるものでした。うまいね。

    今回の4名の真打ちさん、みなさん個性が違っていてバラエティ豊かでおもしろい落語会でした。だけど、当代随一の噺家はやっぱり志の輔だと思うんだな、やっぱり艶があるもん

  • 2023年の初笑いはパルコ劇場の「志の輔らくご」で、2日目の演目は“百年目”だった、初日はリハーサルでしたとさ

    2023年の初笑いはパルコ劇場の「志の輔らくご」で、2日目の演目は“百年目”だった、初日はリハーサルでしたとさ

    2023年早々の初笑いは1月6日の渋谷パルコホールでの「志の輔らくご」からです。今年は1月5日から1月31までの全20公演です。

    PARCO劇場開場50周年記念!

    正月恒例、選りすぐりの「志の輔らくご」で、良い新年の幕開けを。

    今年のパルコでの「志の輔らくご」は昨年11月にイタリアのシチリア旅行中にチケットの売り出しが始まったため、海外からは購入不可で購入できなかったのです。帰国してからはすでにすべてソールドアウト。だけど、クレカのセゾン・UCカードでの販売枠の案内があり、なんとか確保できたのです。定価でね。

     

    思い起こせば、丁度1年前の「志の輔らくご」はその後映画化された志の輔師匠の創作らくごの“大河への道”だったのでした。

    というわけ2日目の昨日6日の昼公演(15時開演)の部に行ったのです。かなり長くて終演は17時45分ぐらいでした。

    14時45分に入場です。まずはグッズ売り場をひやかします。志の輔手ぬぐいで作ったこちらのバックいいね、と思い購入意欲をそそられましたが、非売品とのこと。残念無念。

    本日はお買い上げはなしです。

    そして、驚いたが本日のお席です。T列は2階の一番最後尾だったんだな。まあ、前は空いていましたのでまっすぐ正面に師匠が位置する席でした。全く問題なし。本日は満員御礼、まあ全公演そうでしょう。やっぱり志の輔、当代随一の噺家だと思うんだな。(自分が聞いた限り)

    本日の演目。

    • まさか
    • 狂言長屋
      • (仲入り)
    • 百年目

    最初のまくらは、“本日は2日目、昨日の初日でリハーサルできましたので、本日からのお客様からが本番です”と爆笑をとっていました。

    最初の「まさか」。

    まあ坂に関してのお話しですが、渋谷の公園通りの脇道(ロフトに入る通り)の坂名が「間坂(まさか)」をひっかけて、映像入りで斬新なアプローチでした。

    二演目の「狂言長屋」

    能楽の話しから展開していくのですが、途中で本物の能楽が入る斬新な演出です。この能楽にも師匠は登場します。そして、また師匠の話しで終わるのです。志の輔さんの周りにはアイデア豊富な演出家もいらっしゃいますね。もう、噺家以上です。

    中入り後は、古典落語大ネタのの「百年目」。自分は生では初めて聞いたかな。

    大店の堅い番頭の裏の顔ですね。花見の席で変装した自分が大旦那に見られて、翌日に大旦那に呼ばれて「顔見られて、『しもた、これが、百年目』と思いました」というオチのお話しですね。

    最後は二演目の能楽の鳴り物の方々も交えて、鳴り物入りで三本締めです。正月早々、運気が上がりそうな縁起がいい締めでした。

    また、来年も行かないとね。



  • 2022年1月31日千穐楽に志の輔の「伊能忠敬物語~大河への道~」を目撃。大河とはあの大河のことなのね

    2022年1月31日千穐楽に志の輔の「伊能忠敬物語~大河への道~」を目撃。大河とはあの大河のことなのね

    2022年1月もはや最終日です。1月31日は2年ぶりのPARCO劇場での「志の輔らくご」の最終日なのです。

    本日はこちらの公演のチケットを早々と確保しており、楽しみにしていたのでした。開演はお昼に14時です。志の輔師匠も公演の中で述べられていたのですが、コロナの影響で2年ぶりのPARCO劇場での公演だそうです。1月5日の初演から本日の最終日までで約1万2千人を動員したとのことです。大したものです。

    そして、会場に行って自分も驚いたのですが、すでに間引きなしで全席販売しているのですね。ぎっしりと間引きなしの光景を見て、少しはぎょっとしますね

    だけで、1月の月末で月曜日のお昼の公演なのに満席なのですね。これにも驚きましたが。

    そして、今回の目玉は志の輔師匠の創作落語「伊能忠敬物語―大河への道―」なのでした。

    公演の前にてぬぐいの販売店を冷やかしがてら、見たのが間違いでした。売り切れも多い状態ですが、見たからには1枚お買い上げです。しかたないか。

    公演は志の輔師匠の独演会です。

    1幕が空いて、ビデオから始まるというブラックジョーク的な現代的な演出です。

    中入前の“歳末の商店街でのくじ”に関する創作落語は大変おもしろかったな。噺しが終わった後の演出も。(退出時に本日の演目を記録するのを忘れ、噺しのタイトルは分からず、残念)

    そして、中入り後は「大河への道」です。自分的には、伊能忠敬のことだけを語るお話しだと思っていたのですが、かなり違っていたのですね。

    演目はこんな感じです。

    “伊能忠敬が一切出てこない伊能忠敬物語”として2011年の初演以来「落語を超えた究極の話芸」と評され、再演を繰り返す最も鑑賞券が取れない人気の演目となっている「伊能忠敬物語―大河への道―」は、立川志の輔が伊能忠敬記念館を訪れた際に伊能忠敬が製作した正確無比な日本地図を観て感動し、この感動を落語にと思って拵えた作品であるという。

    本作では「あの正確無比な日本地図を作ったのは実は伊能忠敬ではない」という噂が流れて、大河ドラマ制作が暗礁に乗り上げようとしているさまを描く現代の喜劇と、200年前に正確無比な日本地図を制作したとされる伊能忠敬の日本地図完成を巡る感動の物語を描く時代劇を融合させたミステリーとして描かれる。

    噺しを聞きながら理解したのは、「大河への道」という大河とはNHKの大河ドラマのことだったのですね。途中に、プロデューサーの方々の名前が出できたときには、少し自分の頭の中では混乱したんだな、これが。

    たしかに、ミステリー仕立ての部分もあるし、これはもう創作落語のレベルを超えているという演目ですね。

    やっぱり当代随一の噺家と確信した次第です。

    最後締めでは、志の輔師匠が2022年5月20日に公開予定の映画のことを力説されておりました。主演は中井貴一、ほか松山ケンイチ、北川景子という豪華ラインナップです。

    師匠も言われていましたが、ある日、この演目を鑑賞した主演の中井さんから酒を飲みながら映画化の直談判を受けたといい、「私が主演でなくとも、プロデューサーやスタッフとしてでもこの作品を映画化したいという気持ちだ」という中井の熱意に感激したと語られていました。

    今日は楽しかったな。また志の輔師匠の落語会に行こうかな。

    その前に一大行事、2月は確定申告書の作成に励まないと、トホホ。

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  • 赤坂のACTシアターでの志の輔の仮名手本忠臣蔵と中村仲蔵は今年が最後だよ。初日に師匠のおはこの名人芸を観てしまった

    赤坂のACTシアターでの志の輔の仮名手本忠臣蔵と中村仲蔵は今年が最後だよ。初日に師匠のおはこの名人芸を観てしまった

    昨日は、このコロナ禍ですが、赤坂のACTシアターで行われた立川志の輔の落語を観に行った。

    • 2020年10月19日(月)18時30分 開演
    • 「恒例 志の輔らくご」
    • 第一部: 大忠臣蔵-仮名手本忠臣蔵のすべて
    • 第二部: 中村仲蔵
    • TBS赤坂ACTシアター

    席は2階のA列。全席指定 6,000円(税込)

    今回の公演は10月19日から25日までで全6公演なのでした。

    実は、この志の輔の大忠臣蔵と中村仲蔵は同じ演目で昨年(2019年)の5月も自分は観ているのです。その時は、志の輔のこの演目に関心し、今回は家族を連れての鑑賞とあいなったのでした。(何故なら、志の輔の噺がすごく良かったので)

    コロナ禍では今年2月の国立劇場で文珍さんを観て以来の落語ですね。

    雨の中を赤坂のACTシアターさんにお出かけです。月曜日から雨は憂鬱ですね。

    劇場の入り口は少し密になっています。入口では、消毒液を手にふきかけられます。

    そして、自分の名前と連絡先、座席番号を記入して、係りの人に渡して入場できるといった、少しものものしい入場手続きとなります。

    そして、劇場の中に入ってわかったのは、今年はグッズ販売もなく、ドリンクの販売もないのでした。せっかく、志の輔さんの手ぬぐいを今年も買おうと思っていたのですが、トホホな状態です。

    そして、仲入りのビールもワインも飲めないとは。残念無念です。

    座席は1席づつ空けての着席です。ということは、キャパに対して、50%の収容ということになります。これでは、収入減が大きいだろうな、と推測されます。

    定刻、18時30分に開演です。

    第一部の仮名手本忠臣蔵のセットは昨年と同じです。あの、浮世絵風の絵です。これ、写真にとりたいな。(撮れないけど)

    舞台には、中央に3枚のパネルが立てられています。そこに描かれているのは浮世絵師・歌川国芳の「荷宝蔵壁のむだ書」を模した絵です。舞台美術の第一人者・堀尾幸男が手がけたものですね。

    まくらでは、志の輔さん、「本日が初日です、昔はしり上がりに調子が上がっていくのですが、この歳になりますと疲れてきて、初日がピークで後は右肩下がりになるのです、皆さんは初日という一番よい日に来られました」と言って笑いをとっていました。

    観客動員数の嵐と自分の比較は昨年と同じ小噺でしたね。

    今年も仮名手本忠臣蔵のあらすじを見事に解説してくれました。

    仲入りです。ここで、ビールとワインが飲めないのはつらいですね。やっぱり。

    仲入りは15分です。

    第2部の志の輔さんの「中村仲蔵」の開演ですね。黒い着物に着替えての登場です。

    今年の中村仲蔵は決まっていましたね。師匠も最後で少し予定時間をオーバーしたと言っていましたので、かなり力が入っていました。

    今年は中村仲蔵が名代になって仮名手本忠臣蔵の第5部のところの志の輔の歌舞伎チックなせりふ回しに力が入っており、大変出来栄えのよい「中村仲蔵」でした。

    最後のあいさつで、このACTシアターでのこの仮名手本忠臣蔵はおそらく最後で、来年から3年間はこの赤坂ACTシアターはハリーポッターのロングランをやるのですよ、云々を残念そうに話しておられたのが、印象的でした。

    本日は大変出来の良い「中村仲蔵」を観ることができました。よお、師匠、名人芸!

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  • 「芸歴50周年記念 桂文珍 国立劇場20日間独演会」このくらいの入りで丁度良いとは、文珍師匠に座布団1枚

    「芸歴50周年記念 桂文珍 国立劇場20日間独演会」このくらいの入りで丁度良いとは、文珍師匠に座布団1枚

    2020年2月28日から始まった、国立劇場での「芸歴50周年記念 桂文珍 国立劇場20日間独演会」を新型コロナウィルスが襲いました。

    この独演会がスタートする数日前には、政府から国立劇場はこの週末から2週間クローズとする旨の発表があったのでした。

    だけど、文珍師匠は独演会を強行です。落語家は新型コロナウィルスにも負けません

    自分はこの政府のお達しを受けて、てっきりこの興行は中止になるものと思ったのでした。

    だけど、文珍師匠は不死鳥のごとく、よみがえったのでした。

    要は国立劇場側の興行は当然中止ですが、会場を貸すような今回の文珍師匠の独演会などは興行する側の判断となるようでした。

    独演会のHPには、

    桂文珍国立劇場20日間独演会は、予定どおり開催させていただきます。

    なお新型コロナウイルス感染拡大の状況も踏まえ、前期(2月28日~3月8日)の公演につきましては、残念ながらご来場が難しいお客様におかれましては払い戻しの対応をさせていただきます。

    そして、自分は家族3名で2月29日(土)の2日目のこの独演会のチケットを入手していたのでした。何と3列目という良席チケットです。

    だけど、このコロナウィルスに恐れをなして、家族2名は自宅待機するとのことです。

    こんなコロナ脅威の真っただ中での文珍師匠の独演会でどのくらいの人が来るだろうかと思いながら、興味津々で当日は1人で出かけたのでした。

    今日のゲストは桂南光さんです。この独演会、20日間ぶっとおりしで、日替わりでゲストが変わります。

    14時開演ということで、13時30分に到着し、すぐに売店でビールを購入し、入念に体内のアルコール消毒を行います。

    この興行はチケットが売り切れていると思いますが、ざっと見渡したところ7割の入りかな。

    東京の皆さんもコロナウィルスに負けていませんね。5割程度の入りかなと思っていましたが。

    まずは、文珍師匠が出てきて、あいさつです。今日は白衣をまとっての、ケーシー高峰さんのネタから始まりました。

    文珍師匠の口上がまた粋です。「皆さん、ご来場ありがとうござます。(会場をざっと見渡して)コロナウィルスは濃厚接触するとダメと言われていますので、このくらい空席があった方が濃厚接触しなくてすみますので、丁度よいあんばいです」と、うまいです。

    今日はこんな感じの演目です。

    • 「天災」 桂米輝
    • 「新版 七度狐」 桂文珍
    • 「火炎太鼓」 桂南光

    (仲入り)

    • 「女道楽」 内海英華
    • 「けんげしゃ茶屋」 桂文珍

    開口一番の桂米輝さんは、男版 瀬戸内寂聴かその筋の人に間違われる桂米輝と言って自己紹介していましたね。確かに、坊主頭と言い、雰囲気が瀬戸内寂聴さんに似ていますね。

    そして、本日の聴衆で一番驚いたのが、だれも咳をする人がいなかったところです。これには驚きました。

    本日の独演会はゆったりとして聴け、どの演目も面白かったな。

    当然、仲入りの幕間には、再度、入念にビールでアルコール消毒を行ったことは、言うまでもありません。

    文珍師匠の独演会、果たして20日間ぶっとおしでできるでしょうか。

    文珍師匠は、明日の演目は困った演目だなと言っていました。明日の演目は何と「くっしゃみ講釈」なのです。時節柄、気まずい演目だなと嘆いていらっしゃいました

    文珍師匠、がんばれ。