日本経済新聞の夕刊の2面に「人間発見」というコラムがあります。毎週1人の方の生い立ちなりをインタビュー形式でまとめたものです。
ちょうど1ケ月ぐらい前に医師の“南杏子(みなみ きょうこ)”さんという方を取り上げていたのでした。医師業のかたわら、小説も書かれていることを初めて知ったのです。
そして、自分はこの方をまったく存じ上げずに、コラムを拝見しながら、すごい努力家の方なんだなと興味を持って毎日拝読していたのでした。
ウィキペディアによれば、こんな方なのです。
大学(家政学専攻)を卒業後、編集プロダクションや出版社勤務を経て、25歳で結婚。夫の転勤に伴ってイギリスへ転居し、外国での出産を経験。
帰国後、乳幼児の病気を取材し記事を執筆した経験などから「もっと知りたい」と一念発起して、33歳、長女が2歳の時に東海大学医学部に学士編入する。
卒業後、東京都内の大学病院老年内科などで勤務した後、スイスへ転居する。スイス医療福祉互助会顧問医などを務める。
帰国後、都内の終末期医療専門病院に内科医として勤務する。 夫に伴って通い始めた小説教室で小説執筆にはまり作家・五十嵐貴久ら講師のもとで実践を学んで、2016年、大学時代に寝たきりの祖父を家で看取った介護体験や医師として多くの死を見届けた体験をもとに終末期医療や在宅医療を題材とした『サイレント・ブレス』で小説家としてデビューする。同作について、「祖父を介護した経験に始まり、終末期を迎えた多くの患者と向き合いながら迷い、学び得たことを、ミステリーの味つけでつづった」と述べている。
2018年にはモンスターペイシェントを題材に患者と医師の信頼関係を描いた第2作『ディア・ペイシェント』を発表。
そして、この方の小説と現在大ヒット中の映画、吉永小百合さん主演の「いのちの停車場」の原作者ということで結びついたのです。知らないとは恥ずかしい限りです。
新聞のコラムに戻ります。
そして、コラムの中で一番ひっかかっていた点が、南さんがスイスから東京に戻る際、東京都で終末医療に関わるにはどの病院に行くべきかをスイスのWHOの日本人責任者に尋ねたところ、奇しくも自分が勤務したいと思っていた病院名が告げられ、今勤務している、というくだりです。
記事には当然、現在、南さんが勤務されている病院名は語られていません。ネット検索でもなかなかわからなかったのですが、ある人のツイッターからその病院が分かったのでした。
自分も終末医療に頼る日がくるかもわかりませんので、自分の備忘録がてらメモに残したいと思います。2019年の段階では、東京都青梅市にある“青海慶友病院”とのことです。とても大きな民間の病院で、病床数は700床以上あります。
そして、南杏子さんのお名前は、作家名(ペンネーム)らしく本名ではないようです。
特に隠している訳ではないようで、慶友病院の理事長が南杏子先生について本名も出しつつ語られているようです。
ボケても青海慶友病院だけは忘れないようにしなければ。