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  • 上野の国立西洋美術館で開催中の「キュビスム展」へ、ピカソとブラックだね

    上野の国立西洋美術館で開催中の「キュビスム展」へ、ピカソとブラックだね

    2023年10月4日(水)

    本日は秋にしては冷え込みも激しく、雨の一日です。ヘルシンキと同じような体感温度です。初めて長袖を着たよ。ところで本日の話しは、美術展です。雨の日は絵画です。

    先日から始まった興味深い美術展はこれです。上野まで意を決して行ってきました。何たって泣く子も黙る「キュビスム」だよ。

    • 展覧会名: パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展—美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ
    • 会期: 2023年10月3日[火]~2024年1月28日[日]
    • 開館時間: 9:30 ~ 17:30(毎週金・土曜日は20:00まで)
    • 休館日 月曜日:
    • 会場: 国立西洋美術館(東京都台東区上野公園7-7)

    キュビスム・レボリューション——フランス・パリ発、世界を変えた美の革命

    20世紀初頭、パブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックという2人の芸術家によって生み出されたキュビスムは、西洋美術の歴史にかつてないほど大きな変革をもたらしました。その名称は、1908年にブラックの風景画が「キューブ(立方体)」と評されたことに由来します。伝統的な遠近法や陰影法による空間表現から脱却し、幾何学的な形によって画面を構成する試みは、絵画を現実の再現とみなすルネサンス以来の常識から画家たちを解放しました。キュビスムが開いた視覚表現の新たな可能性は、パリに集う若い芸術家たちに衝撃を与え、瞬く間に世界中に広まり、それ以後の芸術の多様な展開に決定的な影響を及ぼしています。

    この度、パリのポンピドゥーセンターからキュビスムの重要作品が多数来日し、そのうち50点以上が日本初出品です。主要作家約40人による絵画や彫刻を中心とした約140点を通して、20世紀美術の真の出発点となったキュビスムの豊かな展開とダイナミズムを紹介します。日本でキュビスムを正面から取り上げる展覧会はおよそ50年ぶりです。

    ちなみにチケット代は2,200円です。いいお値段するね。

    平日の12時に伺いましたが、込み具合はまあまあかな。そして入れば、最初からセザンヌ、ピカソ、ルソー、ゴーギャンが登場です。だから入り口付近は混み合っています

    自分的に気に入った作品はこの3点かな。これだけブラックの絵が揃っているのは初めて観ました。セザンヌとルソーはいいよね。

    • ジョルジュ・ブラック《大きな裸婦》 1907年冬-1908年6月
    • パブロ・ピカソ《女性の胸像》 1907年6-7月
    • ロベール・ドローネー《パリ市》 1910-1912年

    キュビズムの絵を描き始めた頃のピカソとブラックの絵は似ているよね。ピカソの「アビニヨンの娘たち」も1907年の作、結局これがキュビスムの代表作なのかな。だけどずっとキュビスム絵を見ていくとだんだん飽きてくるよね、構図や色使いが同じになっていくということで。

    だからピカソも次の段階に進んだんだね。ドローネーの「パリ市」は大作だね、よく日本に持ってきたね。非常に勉強になった今回のキュビスム展でした。思うにやっぱりルソーて不思議な神秘的な絵を書くね、ピカソはやっぱり見る目があったんだね、そりゃそうですね。

    会場を後にすれば、ランチです。上野まで来たならこれだよね。

    世界最強のロースカツ定食の上野の「とんかつ山家」(ヤマベ)でいただきます。行列もほどほどで助かりました。5分で入店です。まずはビールで喉の乾きを癒やします。

    今日のとんかつは少し豚肉のニオイがしたのが気になったのですが。失念して定食の写真を失念しました。

    ご馳走様でした。美とグルメ、最高の一日となりました。

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  • アーティゾン美術館で「抽象絵画の覚醒と展開」を鑑賞、デュビュッフェはすばらしいね

    アーティゾン美術館で「抽象絵画の覚醒と展開」を鑑賞、デュビュッフェはすばらしいね

    灼熱の東京です。こんな暑さでは、昼間は映画館か美術館しかないね、なんたって外歩けないもの。この時期、映画館はアニメとホラーものばっかりで全く楽しくないんだな。

    というわけで、昨日も美術館めぐりです。そして、伺ったのは京橋というか日本橋にあるアーティゾン美術館です。あのブリジストンの石橋さんの美術館ね。

    そしても何をやっているかです。

    • アーティゾン美術館
    • ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開(セザンヌ、フォーヴィスム、キュビスムから現代へ)
    • 2023年6月3日-8月20日
    • 入場料: 大人 1,800円

    一応、web予約してお昼の12時の回に伺いました。だけど、あと2週間で終了するのね。

    お客さんの入りは丁度よい塩梅かな。

    入場して最初の絵がセザンヌです。

    • 「サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール」

    解説を読んていると、ピカソやマティスは何でもセザンヌの絵をかなり研究していたんだとか。だから、最初からセザンヌなんですね。続いてすぐに、マチスが2点、ピカソが3点ほど。

    やっぱり美術展でピカソとマティスがあると格調高くなるね、そしてピカソとキュビスムを起こしたブラックの絵も2点。ブラックの絵は初めて見たかな。

    そして、先週、六本木の国立新美術館でも見た“ヴァシリー・カンディンスキー”も数点ありました。やっぱり、この人も惹きつける絵を描きますね。

    そして、この展覧会で自分が唸った絵が“ジャン・デュビュッフェ”の絵、数点です。メキシコのタマヨみたいな絵書くね。これはすばらしいよ、すごい絵だと思った。

    ジャン・デュビュッフェてこんな人なのね。

    ジャン・デュビュッフェ(1901-1985)。1901年にル・アーヴルで生まれたフランスの画家

    デュビュッフェは、伝統的な様式や技法にとらわれず、西洋文明そのものを否定して、子どもや未開の地の人、精神に障害をかかえる人などによる粗くはあっても生命力が漲る表現を、アール・ブリュット(生の芸術)と呼んで賛美し、自らの芸術制作の契機としました。

    そして、こんな企画ですので、現代の方に近づいていくとやっぱりこの人がいました。

    ジャクソン・ポロックです。数点ありましたが、もう凡人ではわかりません。ジョージア・オキーフの絵も2点ほど。オキーフの生画は初めて見たね。もちろん草間彌生先生の古い抽象画もありましたよ。

    あと一点ほど。ザオ・ウーキー(1921 – 2013)という方の「水に沈んだ都市」(1954年)も不思議な魅力を称えた絵でした。

    繰り返しますが、今回の収穫は“ジャン・デュビュッフェ”の絵でした。

    もうすぐ終わりますので、2023年夏は必見の展覧会と思いました。

    「アーティゾン美術館」でピカソの「腕を組んですわるサルタンバンク」を堪能