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  • ヴェネツィアに1ヶ月アパートメントを借りて暮らしたいね、そんな習慣を持っている人がいるよ

    ヴェネツィアに1ヶ月アパートメントを借りて暮らしたいね、そんな習慣を持っている人がいるよ

    本日は久しぶりにイタリアはヴェネツィアについておもしろい随筆を読んだのでご紹介しようと思います。その前に自分の感想を。やっぱり世界で一番旅情を誘う街はヴェネツィアに尽きると思うんだな。

    ヴェネツィアに入るには普通は鉄道か飛行機のどちらかになると思います。入る時は、断然、鉄道がオススメです。何故ならヴェネツィアの最終駅の「サンタ・ルチーア駅」を下車して外に出れば、そこは薄青色の運河が待っています。この光景を観て、“来たぞヴェネツィア”と旅情が高まらない人はいないと思うんだな。空港からは降りてすぐにはこの運河の光景が見れないのです。

    そして、帰りは断然、空路をおすすめします。ホテルをチェックアウトして高速モーターボート(空港まで150ユーロぐらいかな)に乗り込んで飛行場までぶっとばすのです。数名いれば比較的安価に30分ほどで空港に到着できます。中東系のビジネスクラスなら尚良し。乗り込んで横になれば、そこはもう羽田という塩梅です。自分は旅の最終地をヴェネツィアにするのが一番好きな旅の締め方なのです。

    本題に戻ります。そのエッセイとは数ヶ月前に日本経済新聞の土曜日の読書欄に掲載されたものです。筆者は建築家の中村好文さんです。タイトルは「イタリア滞在 水の都での読書プラン~鐘楼でよみがえる“五重塔”」です。

    数日前から3年ぶりにイタリア・ヴェネツィアに来ています。8年前から5年間、初夏の1カ月半~2カ月をこの街で過ごしてきました

    そんなわけで2020年の年明けに「さて、今年も….」と予定を立て始めた直後の2月末からコロナウイルスが猛威を振るい始め、あれよあれよという間に世界中に蔓延したため、古希を過ぎた我々夫婦にとって、海外に出かけることなど「夢また夢」になってしまいました。

    そして、このたびようやく垂れ込めていたコロナの暗雲の切れ目からうす陽が差しはじめ、一種の「鎖国状態」も解かれることになったので、喜び勇んで出掛けて来たというわけです。

    さて。いつもはリアルト橋の近くの魚市場から徒歩1分の好立地にあるアパートメントを借りているのですが、今回は気分を変えて、ヴェネツィア本島の対岸にあるジュデッカ島のアパートメントに滞在しています。

    長期滞在する際は、持参する本をじっくり選び、ある種の読書プランを立ててから来ていましたが(例えばある年は翻訳されているカズオ・イシグロの作品を全部読むつもりで準備してやってきました)、今回は突然思いついて、慌ただしく出掛けてきたこともあり、出発当日に長年愛読しているエッセイ集を数冊トランクに放り込んでやってきました。

    読書プラン」といえば、じつは今回どこで、どんな状況で本を読もうか、ということを考えて来ました

    今回はジュデッカ島に滞在することにしましたので、運河に面した埠頭にあるベンチで対岸の本島を眺めたり、目の前を行き来するヴァポレット(水上バス)や、荷物を積んで航行する船などを目で追ったりしながら、その合間に本を読もうと考えていたのです。

    ところが、いざ、秋の穏やかな日差しに照らされたベンチに腰をおろしてみると、膝の上に広げた本にはなかなか気持ちを集中することができず、ただ、ぼんやりと目の前の風景を眺め入ってしまうのでした。

    (略)

    こんな生活いいね。ヴェネツィア本島は生活するには大変なところですが、時期を選んで1ケ月ほどアパートメントで暮らす生活、それも読書しながら、理想的な生活です。

    いつかやってみたいな。来年ぐらいにね。

    そして、地図を見てジュデッカ島はあの定宿のヒルトンがある島なんだね。

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  • イタリア賛歌、指揮者のチョン・ミョンフンにその魅力を聞くと「人間が生きる喜びがあそこにはあるんだよ」

    イタリア賛歌、指揮者のチョン・ミョンフンにその魅力を聞くと「人間が生きる喜びがあそこにはあるんだよ」

    2020年12月20日の日曜日の日本経済新聞の中面での、宮本亜門さんのエッセイに目が留まったのでした。タイトルは、「ルネサンス建築に心引かれて」というものです。

    フランスやポーランド、イギリス、イスラエルとさまざまな国の人たちとオペラを創ってきたが、みな口をそろえて「イタリアでは仕事をするな」と言う理由は「絶対に予定通りに進まないから」。でも本当はみなイタリアが大好きで、バカンスに行ったと言っては自慢げにその魅力を語るのだ。

    僕もイタリアが大好きだ。きっかけは21歳のときに見た映画「ドン・ジョヴァンニ」だ。イタリア各地で大がかりなロケが行われた作品で、圧倒的に美しい建築が次々と出てくる。

    (中略)

    なかでも僕が夢中になったのは、ベネチアの西60キロほどのヴィチェンツァの町だ。パラーディオの代表作とされるヴィラ・ロトンダがある。美しい丘陵に造られた16世紀の個人の邸宅で、4面に神殿風の玄関があるのだが、威圧的な雰囲気はまったくなく、品格に満ち、そこに立つ人まで優雅に見せる。

    (中略)

    演出家になってからも、スポレート音楽祭やベネチア・ビエンナーレを見に行ったり、父とアッシジを訪ねたりと、イタリアへの旅はもう20回をゆうに超えた。先駆的な文化を発信する一方で、歴史ある建築や美しい自然に囲まれ、人々はおいしい食事をしながら今を楽しんでいる。この絶妙なバランスはほかの国では感じたことがない。

    タリアに住み、骨をうずめたいと常々言っている韓国人の指揮者、チョン・ミョンフンさんにその魅力を聞いたことがある。「人間が生きる喜びがまだあそこにはあるんだよ」と答えた。僕も「仕事抜き」のイタリア通いを再開できる日が来ることを、心から願っている。

    実は、自分も旅先はイタリアが一番好きなのです。記録を見ると、2004年の夏に訪れたのが初めてかな。以来、7-8回は通っていると思います。

    そして、一番好きな町がベネチアかな。シチリアのエキゾチックさ、アマルフィの絶景もよいけど、ベネチアのサンタルチア駅を出ると、すぐに運河というシチュエーションには参るんだな。

    そんなイタリアですが、トラブルもよく起こるのです。一度、ローマのテルミニ駅周辺のホテルに宿泊した時には、ベルボーイに預けたスーツケースが誰かに盗まれたのでした。

    小学校に入学したての長女が私の母のスーツケースを転がしながら、ホテルから出て行った人を見たというのです。そして、正式な紛失証明書をもらうために、イタリア中央警察まで出向いたことがあるのです。対応してくれた警察官は、何も聞かず、サインだけして証明書をくれたのです。こんなの日常茶飯事だというように。

    ある時は、チュニスからシチリアへフェリーで渡り、深夜12時にタクシーなどが全くいない港で降ろされたのでした。町の中心部まで歩くこと30分。バーでタクシーを呼んでもらい、トラーパニからパレルモまでタクシーで3時間ほど高速をぶっ飛ばしたのです。3万数千円の料金をとられ、財布にも痛い出費でした。

    そんなトラブルにも多々遭遇する国ですが、やはり愛すべきお国なのですね。

    自分はいついけるかな。

    2021年10月、日本からイタリアへの入国。パスポートの提示だけで超簡単に入国できるとは驚いた





  • ベネチアで定番にしているHilton Molino Stucky Venice ホテルが快適

    ベネチアで定番にしているHilton Molino Stucky Venice ホテルが快適

    最近は3年に一度程度、夏に行っているベネチアで定番にしているホテルを紹介したいと思います。

    ベネチアで観光情緒をたっぷり味わいたいのに、どうしてアメリカンなヒルトンとお思いの方も多いと思います。

    だけど夏のベネチアだからこそ、激込みで値段が高いハイシーズンで、行ってみたら価格不釣り合いなホテルだったとしたらがっかりしませんか。

    但し、Hilton Molino Stucky Veniceは本島ではなく対面のジュデッカ島にあります。

    ホテルからも専用のボートが30分ごとぐらいに出ており、本島までボートで10分ぐらいです。

    もしくは、ヴァポレットと呼ばれる乗合船でも行けます。サンタルチア駅からでもローマ橋からでも乗れます。

    個人的には、このホテルの良いところは、

    ① ベネチア本島には大きなホテルはないので、ホテルでも快適に過ごしたい人にはベスト、価格も比較的リーズナブル(結構高いけれど)

    ② 家族等でツインベットが必須の人は、予約時に確約できる→私は家族旅行するのでこれは必須、この歳で母と一緒にキングベット1台に寝たくない  😳 

    ③ヒルトン上級会員の人は、比較的眺めの良い部屋(海に面している、個人的経験より)にアサインされる。プールもあるよ。

    (補足)せっかくベネチアに来たのだから、陸地のメストレではなく海と運河のあるところに泊まりたい

    空港からの道順は、バスで終点のローマ広場まで行き、ローマ橋からヴァポレットで15分ぐらいで格安に到着できます。

    または、空港から直接乗合船に乗っていくことも可能ですが、ジュデッカ島は最後の方の降り場なので、とにかく時間がかかります。1時間から1時間30分かかることを覚悟ください。

    また、家族連れなどの場合は、行きか帰りかどちらかをモーターボートを貸し切りでいく手もあります。130ユーロくらいかかりますが、ホテルから空港までは20分ぐらいです。

    かっこいいオニイチャンがとにかくスピードを出して、疾走していきます。

    空港からすべての移動方法を試しましたが、行きはバス&乗合船、帰りはモーターボートで優雅にというパターンがよいと思います。

    モーターボートでぶっ飛ばす醍醐味はヴェネチアならではですので、ぜひ経験されることをおすすめします。