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  • アーティゾン美術館の「ひとを描く」、凄い名画のオンパレードだよ、超おすすめ

    アーティゾン美術館の「ひとを描く」、凄い名画のオンパレードだよ、超おすすめ

    2024年11月30日(土)

    昨日はかかりつけ医の紹介状を持って広尾の日赤病院へ

    この時期の年1回のこれもルーティーンです。内視鏡検査を受けるための医師と面談と下剤をもらいにね。自分はここ10数年は胃と大腸の検査でバリウムと便検査をしていません。

    何故なら直接、内視鏡で見てもらったほうが早いから。自分のかかりつけ医曰く(循環器系の名医です)、胃は毎年見てもらったほうがよいが、大腸はアメリカでは3年に1回を薦めているよと

    自分的には、胃は毎年、大腸は大事をとって2年に1回というルーティーンです。

    いつも日赤の同じ先生です、みんなが苦痛という内視鏡で自分は全く苦痛を感じません、やっぱり名医なんだと思います。

    というわけで朝一で日赤に行ってまいりました。

    その後はどうするかな。時間も中途半端なので、美術館に行って名画鑑賞としゃれこみました。行ったのは京橋のこちらの美術館。ここはやっぱり、ゆったりと鑑賞出来ていいよね。

    • アーティゾン美術館
    • 展覧会名: 「ひとを描く」&特集コーナー展示「マティスのアトリエ」

    古代ローマの大プリニウスの『博物誌』には、コリントの陶器商の娘が旅立つ恋人の姿を残しておくために壁に影をかたどったというギリシア人の説話が書かれています。この物語は、18世紀後半から19世紀初めには、絵画の起源として引き合いに出されました。そして実際、ヨーロッパの美術の歴史を見てみると、「ひとを描く」ことは作品制作の重要な要素のひとつでした。たとえばエドゥアール・マネやポール・セザンヌの自画像は、自らの技量を示すことのできる題材であると同時に、さまざまな新しい表現の実験の場でもありました。ピエール=オーギュスト・ルノワールの手がけた肖像画は、画家にとって重要な生活の糧となっていました。また、物語に登場する人物を描いた作品もあります。
    この展覧会では石橋財団コレクションから、古代ギリシア陶器と近代ヨーロッパの絵画作品などの合計85点で、人物表現の豊かさをご紹介します。

    やっぱりマティスはいいよね、特にデッサン画は素晴らしい。自分もこんなデッサンが出来たらね。そして、ここで勉強したことが一つ、マティスがよく描く”オダリスク”とは、「イスラム世界で君主のハレムに勤める女性」とのことです、お妾さんのことかな。

    ちなみに

    • ハレムとは、イスラム教徒の邸宅の奥にある、女性専用の居間。後宮。

    ピカソの「画家とモデル」は初めて見たけど、これはどうかな。

    モディリアーニも1点、「若い農夫」。絵を見ればすぐに分かるというには強みだよね、ルソー然り。

    ルオーも数点あったけどさすがルオーです、すごい絵を描くよね

    セザンヌの「帽子をかぶった自画像」は気に入り、ポストカードを購入。

    ルノワールの珍しい風景画「カーニュのテラス」、これも大好き

    こんなに素晴らしいのに、何故にみんな来ないのかね、田中一村も素晴らしいけど、アーティゾン美術館も凄いよ

    「田中一村展 奄美の光 魂の絵画」は大混雑、オルセーのゴッホよりすごい人だよ

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  • 六本木の国立新美術館「マティス 自由なフォルム」、巨匠はやはり素晴らしい、マティスだもの

    六本木の国立新美術館「マティス 自由なフォルム」、巨匠はやはり素晴らしい、マティスだもの

    2024年3月7日(木)

    今日の東京も雨も振り、寒い一日だったね。今日はホッコリする話しを。こんな日なので、優雅に芸術をね。

    • 「マティス 自由なフォルム」
    • 2024年2月14日(水)~5月27日(月)
    • 会場: 国立新美術館 企画展示室 2E 〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
    • 観覧料(税込) 一般 2,200円

    20世紀最大の巨匠の一人アンリ・マティス(1869-1954)。自然に忠実な色彩から解放された大胆な表現が特徴のフォーヴィスムの中心人物としてパリで頭角を現します。後半生の大半を過ごすこととなるニースではアトリエで様々なモデルやオブジェを精力的に描く一方で、マティスは色が塗られた紙をハサミで切り取り、それを紙に貼り付ける技法「切り紙絵」に取り組みます。

    本展はフランスのニース市マティス美術館の所蔵作品を中心に、切り紙絵に焦点を当てながら、絵画、彫刻、版画、テキスタイル等の作品や資料、約150点を紹介するものです。なかでも切り紙絵の代表的作例である《ブルー・ヌードⅣ》が出品されるほか、大作《花と果実》は本展のためにフランスでの修復を経て日本初公開される必見の作品です。

    本展ではさらに、マティスが最晩年にその建設に取り組んだ、芸術家人生の集大成ともいえるヴァンスのロザリオ礼拝堂にも着目し、建築から室内装飾、祭服に至るまで、マティスの至高の芸術を紹介いたします。

    そして、小ぶりの雨の中、国立新美術館へ向かいます。六本木駅から徒歩7分ぐらいでしょうか。当日券2,200円を支払います。スマホ決済もできますよ。

    平日の12時過ぎですが、ほどよい混み具合かな。欧米人の多さにはびっくりしたね。

    1900年初頭のフォーヴィスム(野獣派)と呼ばれた時代の絵や一連のオダリスクを描いた絵がマティスらしくてやっぱりいいよ。今回で印象残ったのはこの大きな絵です。

    • パペーテ – タヒチ (1935年)

    構図、色彩とも代表的なマティスぽい絵ですね。写真禁止のエリアの絵でした。

    それて、デッサンのうまさはやはり特筆ものですね。線が優雅というか滑らかなんだよね。今回もたくさんのデッサンがありましたよ。それと珍しくマティスの使っていた絵具パレットも数点展示されていました

    写真が撮れるのは後半の展示だけですね。最後はヴァンス礼拝堂の内部が再現されていました。グッズコーナーもかなり種類があり、充実していました。

    自分が購入したのは、やはり「展覧会公式図録」(3,300円)です。何たってマティス大先生だもの。

    そして終われば、六本木の「一風堂」へ。絵画鑑賞で高まった体温をビールで冷まします。そして、この歳になれば、“白味”“バリカタ”を食します。

    勉強になった1日でした。巨匠めざして、絵画教室もがんばります。

    Bunkamuraの「ミロ展-日本を夢みて」、どうして天才は幼稚園児みたいな絵を書くんだろう

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  • 「アーティゾン美術館」のサンサシオン展での山口晃、すごものを観たよ

    「アーティゾン美術館」のサンサシオン展での山口晃、すごものを観たよ

    2023年9月12日(火)

    本日は美術展の話しだよ。

    朝、思い立って京橋というか日本橋にある「アーティゾン美術館」を訪問することにしたのでした。石橋財団というかあの天下のブリジストンさんの創業家の美術館ですね。

    メインの展示会はこれですね。

    • ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃 ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン

    タイトルを見ても自分には何のことかまさにチンプンカンプンなのですが。山口晃という人も全く知らないのでね。入場料も1,200円だしまあいいか、というぐらいの軽い気持ちで出かけたのでした。

    お昼の12時からの回をweb予約してね。

    ちなみに山口晃という人はこんな人なんですね。

    1969年東京生まれ、群馬県桐生市に育つ。96年東京芸術大学大学院美術研究科絵画専攻(油画)修士課程修了。13年『ヘンな日本美術史』で第12回小林秀雄賞受賞
    日本の伝統的絵画の様式を用い、油絵という技法を使って描かれる作風が特徴。絵画、立体、漫画、インスタレーションなど表現方法は多岐にわたる。国内外での展示多数。東京メトロ日本橋駅のパブリックアート、東京2020パラリンピック公式アートポスターを制作

    そしてこの展示会を観ての素直な感想。すごいものを見てしまった、自分が今まで知らなかったのが恥ずかしいぐらいです。

    展示された中で一番の大作はこの2点なのかな。

    • 馬からやヲ射る(2019年)
    • 東京圖1・0・4輪之段》2018-2023年

    東京圖1・0・4輪之段》はよくこんな巨大な精密画をかけたね、どうしたら描けるんだろう。相当な根気が必要です。そりゃあ、ニューヨークの美術館が黙っていないだろう。

    圧倒されました。

    ちなみにサンサンシオンとは

    サンサシオンはセザンヌが制作について語るときによく用いた語

    絵描きが目を開いたときにビビッとくる、そんな感情のこと

    ちち山口晃さんは大のセザンヌ好きとのこと。会場に飾られたセザンヌの解釈の話しはおもしろいね。特にセザンヌとキュビズムの関係での山口さんの解釈。

    天才にしかわからない境地だね、残念ながら絵画教室に通っているレベルではわかりません。

    今東京で開かれている絵画展では、ホックニーと並んで絶対に行かないといけない展覧会だと思いました

    そして、美術館所蔵のマティスの「オダリスク」とピカソの「腕を組んですわるサルタンバンク」もありましたよ、やっぱり名画です。パチリです。

    終われば、お腹もすく13時30分です。日本橋にある「京都銀閣寺ますたにラーメン」に直行です。まずはビールで喉の消毒を。たくあんをつまみにビールがグイグイと。

    そして、本日の1杯です。

    山口晃を観てしまった興奮がこれで落ち着いたのでした。

    東京都現代美術館の「デイヴィッド・ホックニー展」に衝撃を受けた、現代美術の最高峰



  • アーティゾン美術館で「抽象絵画の覚醒と展開」を鑑賞、デュビュッフェはすばらしいね

    アーティゾン美術館で「抽象絵画の覚醒と展開」を鑑賞、デュビュッフェはすばらしいね

    灼熱の東京です。こんな暑さでは、昼間は映画館か美術館しかないね、なんたって外歩けないもの。この時期、映画館はアニメとホラーものばっかりで全く楽しくないんだな。

    というわけで、昨日も美術館めぐりです。そして、伺ったのは京橋というか日本橋にあるアーティゾン美術館です。あのブリジストンの石橋さんの美術館ね。

    そしても何をやっているかです。

    • アーティゾン美術館
    • ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開(セザンヌ、フォーヴィスム、キュビスムから現代へ)
    • 2023年6月3日-8月20日
    • 入場料: 大人 1,800円

    一応、web予約してお昼の12時の回に伺いました。だけど、あと2週間で終了するのね。

    お客さんの入りは丁度よい塩梅かな。

    入場して最初の絵がセザンヌです。

    • 「サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール」

    解説を読んていると、ピカソやマティスは何でもセザンヌの絵をかなり研究していたんだとか。だから、最初からセザンヌなんですね。続いてすぐに、マチスが2点、ピカソが3点ほど。

    やっぱり美術展でピカソとマティスがあると格調高くなるね、そしてピカソとキュビスムを起こしたブラックの絵も2点。ブラックの絵は初めて見たかな。

    そして、先週、六本木の国立新美術館でも見た“ヴァシリー・カンディンスキー”も数点ありました。やっぱり、この人も惹きつける絵を描きますね。

    そして、この展覧会で自分が唸った絵が“ジャン・デュビュッフェ”の絵、数点です。メキシコのタマヨみたいな絵書くね。これはすばらしいよ、すごい絵だと思った。

    ジャン・デュビュッフェてこんな人なのね。

    ジャン・デュビュッフェ(1901-1985)。1901年にル・アーヴルで生まれたフランスの画家

    デュビュッフェは、伝統的な様式や技法にとらわれず、西洋文明そのものを否定して、子どもや未開の地の人、精神に障害をかかえる人などによる粗くはあっても生命力が漲る表現を、アール・ブリュット(生の芸術)と呼んで賛美し、自らの芸術制作の契機としました。

    そして、こんな企画ですので、現代の方に近づいていくとやっぱりこの人がいました。

    ジャクソン・ポロックです。数点ありましたが、もう凡人ではわかりません。ジョージア・オキーフの絵も2点ほど。オキーフの生画は初めて見たね。もちろん草間彌生先生の古い抽象画もありましたよ。

    あと一点ほど。ザオ・ウーキー(1921 – 2013)という方の「水に沈んだ都市」(1954年)も不思議な魅力を称えた絵でした。

    繰り返しますが、今回の収穫は“ジャン・デュビュッフェ”の絵でした。

    もうすぐ終わりますので、2023年夏は必見の展覧会と思いました。

    「アーティゾン美術館」でピカソの「腕を組んですわるサルタンバンク」を堪能



  • 「アーティゾン美術館」でピカソの「腕を組んですわるサルタンバンク」を堪能

    「アーティゾン美術館」でピカソの「腕を組んですわるサルタンバンク」を堪能

    2023年GW明けは、本当は上野の東京都美術館で現在絶賛開催されている「マティス展」に行こうか考えたのですが、さすがにGW明けシニアが大挙して来館するであろうと予測してその混雑さを思うにつれ、急遽、転身することにしたのでした。

    転身先は京橋にある「アーティゾン美術館」です。(旧名はブリヂストン美術館でブリジストンの創業者の石橋家のコレクションですね)

    鑑賞したかった作品は、ピカソの「腕を組んですわるサルタンバンク」なのです。この作品、ピアニストの故ホロヴィッツの自宅に飾られていたという名画なのですね。

    平日は火曜日のお昼です。ネットから予約して訪問です。12時から13時30分の部です。

    入場料は1,200円という超リーズナブルな価格設定です。

    収蔵している作品にはあまり期待せずに訪問したのでしたが。

    鑑賞後の感想です。そのコレクションの充実度には度肝を抜かれました。この入場料で見れて本当によいの?レベルです。

    ピカソ・モネ・マティス・ルソー・ゴーギャン・セザンヌ・クレー・黒田清輝等々です。そして、何よりよいのはこんな名画をあまり人がいない中をじっくり堪能できるのです。混雑とは無縁でした。2月前の東京都美術館のエゴンシーレ展の混雑には辟易した後だったので。

    そして、ありましたピカソの「腕を組んですわるサルタンバンク」。ちなみにサルタンバンクとはこんな人のことを言うのね。自分は知りませんでした。

    サルタンバンクとは大道芸人のこと。イタリア語の「サルターレ・イン・バンク(椅子の上で飛び跳ねる人)」を語源とし、古くからフランスで使われてきた言葉です。彼らは、縁日などを渡り歩いて即興の芸を見せていました。

    生活が比較的安定しているサーカスのピエロなどと異なり、少人数で各地を放浪するのが特徴

    ちなみに絵画の横の書かれていた解説文です。

    20世紀を代表するピアニスト、ウラディミール・ホロヴィッツ(1904-1989)は、1904年、ロシア帝国の領土の一部であったキエフ(現在のウクライナの首都キーウのロシア語名)に生まれ、若くしてヨーロッパ各地で演奏活動を行い、名演奏家として注目されました。1928年にはアメリカでもデビューを果たし、1933年にイタリアの指揮者トスカニーニ(1867-1957)の娘と結婚。1972年にアメリカの市民権を取得し、1944年にはニューヨークの東94丁目に白い石造りの5階建ての自宅を購入しました。

    「腕を組んですわるサルタンバンク」は、1940年代後半から70年までにニューヨークの自宅に飾られていたことが知られるホロヴィッツの旧蔵品です。ヨーロッパ各地そして日本にも演奏旅行したホロヴィッツと、町から町を渡り歩くサルタンバンクの存在を重ねてみることもできるでしょうか。ホロヴィッツのレコードジャケットには、しばしばこの作品と同じようなポーズで足を組んで椅子に座るポートレイト写真が用いられています

    非常に興味深い解説です。ピカソとホロヴィッツ、どこで接点があったのかな。この作品が自宅に飾られているのもすごい話しです。レコードジャケットにもこんな裏話があるのね。知りませんでした。

    マティスの「青い胴着の女」も魅力的な絵です。マチスも数点ほどすばらしい絵が飾られています。アンリ・ルソーはいつ見てもすぐにルソーとわかるね。やっぱり天才はすごいね。

    とにかくこれだけの収蔵品を1,200円で鑑賞できる「アーティゾン美術館」は恐るべしです。

    グッズコーナーも大変充実しているので、おみやげにもおすすめです。





  • エッセイでトーネットの椅子というのを初めて知ったよ、ピカソもマティスも描いたとはね

    エッセイでトーネットの椅子というのを初めて知ったよ、ピカソもマティスも描いたとはね

    昨日もイスの話しでしたので、そのイス繋がりで本日も椅子の話しなのです。だけど、本日は修理の話しではないよ。

    椅子フェチ?な自分でもかなり有名なこの椅子のことは知らなかったのです。今週木曜日(3/9)の日経新聞夕刊の「あすへの話題」でそのことを知ったのです。

    執筆者は前金融庁長官の氷見野良三さんです。(余談ですが、この方、次の日銀の副総裁なのね)エッセイは題して、“トーネットの椅子”です。エッセイからの引用です。

    ミヒャエル・トーネットは、18世紀末にドイツの村に生まれ、家具職人になった。

    木の棒を美しい曲線に曲げる方法を発明し、オーストリアの宰相メッテルニヒの知遇を得てウィーンに移った。美しく、軽く、座りやすく、廉価な椅子をデザインし、息子たちと共に5千万脚以上を売った。

    ピカソもマティスもキリコもホックニーもトーネットの椅子を描いた。トルストイ家の食堂にもそれがあった。建築家ル・コルビュジエは「白壁にトーネットの椅子さえあればそれでいい」とまで言った。(個人的な感想: 巨匠の名前を見ただけですごいね)

    (中略)

    トーネットの椅子は、ぎりぎりまで無駄や恣意性をそぎ落とし、機能から必然的に生まれたかのような形態をとって「最初のコンシューマー・チェアー」と呼ばれた。

    同時に、固有の文化の記憶を引き継ぎ、14番は「ウィーンのカフェの椅子」「ビストロ椅子」、9番は「ウィーン椅子」と愛称された。

    現在では正規品はとても手が出ないような値段だし、模倣品は良く似せているのに何かつるっとしている。悪くはないが、いかにも大量生産という感じがする。

    普通の市民が、経済的に、機能的に、エレガントに、豊かに生きられるようにするにはどうしたらいいか。答を見出すためには、それぞれの時代ごとに新たなトーネット氏の出現が必要になるのかもしれない。

    自分はこのトーネットの椅子というものを本当に知らなかったのです。恥ずかしいね。あの有名なYチェアなんかよりもかなり前なんですね。写真を見ると形はよく見かける椅子です。まあ、リプロダクトでしょうが。

    ちなみに「ウィーンのカフェの椅子」と呼ばれる14番はこんな椅子です。

    「ウィーン椅子」と呼ばれる9番はこんな感じです。

    ちなみに気になるお値段ですが、正規品だと14番ですと160,000円ぐらいですね。リプロダクト商品なら、ちなみに無印良品なども手掛けており5~6万円で購入できるようです。

    余談ですが、自分のダイニングのチェアはBC工房なんだな。4脚ほど。これを20年使っているかな。数年前に一度革を張り替えて使用しています。名前は「ゆったりもとい椅子」。この型をすごく気にいっているのですが、すでに廃盤となったのです。青山からも撤退して、残念無念です。

    やっぱり椅子は高くても高品質のものがいいよ。値段は高くとも、経過年数で元がとれるもの。