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  • 「⽣誕120年 棟⽅志功展」を訪問、やっぱりすごかったぞ、世界のムナカタ

    「⽣誕120年 棟⽅志功展」を訪問、やっぱりすごかったぞ、世界のムナカタ

    2023年10月25日(水)

    本日は美術展のお話しです。銀座の画廊などでよく展示されているあの“棟方志功”です。このおじさんの描く絵と版画は断片的に目にはしているのですが、ちゃんと系統立てて見たことはないのです。菩薩の版画のイメージなんだね。

    だから生い立ちもまったく知りません。数ヶ月前に見た山下清と同じ知識なのです。

    そんな棟方志功ですが、今回、東京で大きな回顧展を開催しており、のこのこと出かけてきました。

    [開催概要]

    • 「⽣誕120年 棟⽅志功展 メイキング・オブ・ムナカタ」
    • 会場: 東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー
    • 会期: 2023年10月6日(金)−12月3日(日)
    • 開館時間: 午前10時〜午後5時(金・土曜日は午後8時まで)
    • 観覧料: 一般:1,800円  ※消費税込

    webでチケットを購入しての訪問です。この国立近代美術館は初めて訪れます。上野ではなく大手町にあるのね。お昼の12時ぐらいに訪問しましたが、かなりの混雑です。明らかに年配の人が多いです。

    感想です。やっぱり圧倒されるね。版画もいいけど油絵もいいよ。東北出身の方で後期には外国でも高い評価を受けたんだね。やっぱり菩薩をはじめとする宗教色の強いものもありますが、それだけでは終わりません。宇宙とか書いたものはメキシコのタマヨに通じるものがあるよね。やっぱり天才ですね。色使いでは赤と青の色使いに特色があります。

    油絵はルオーとかゴッホのタッチに似ているよね。

    やっぱり欧米で人気になるのもわかります。この年代、山下清といいすごいね。メキシコの土着のアートに通じるものがあります。

    こんなに一同に揃うのは貴重なのでしょう。やっぱりすごかったぞ、世界の棟方志功

    本日は画録は購入しまい(なるべく紙本は避けたい)と心に誓ったのですが、あの棟方先生の作品に圧倒されて購入です、2,800円なり

    鑑賞が終われば、1時前です。この竹橋界隈は全く地の利がありません。だけど棟方志功を観たあとは、“とんかつ”を食べたくなったんだね。ビールとキュッとね

    検索すると大手町界隈から竹橋界隈は「とんかつ まるや」の勢力圏のようです。全く知らない屋号です。地元の有力店に行くべし、これ鉄則です。

    というわけで、毎日新聞社ビルの地下の「とんかつ まるや」へ直行します。時間帯的に行列を意識していましたが、何とかカウンター席に1席確保です。外の文句を見れば、こんな都心なのに“ローカかつ定食”(750円)の文字が。すごいね

    まずは瓶ビール(650円)を1本いただきます。周りはサラリーマンだらけ、その中に混じってビールをグビッとする優越感、たまりません。(あなたマゾだね)

    注文はもちろん“ローカかつ定食”です。ビールを1/3残した所で登場です。これが750円、ボリューム的には驚きです。但し、お塩はありません。とんかつソースだけです。その代わりに、ねりからしは壺入りです、一番好きなタイプ。

    これで750円、信じられません。これで十分じゃないか、ランチのとんかつは。

    ビールを1本飲んでお会計は1,400円、本当に信じられません。その跡は気分も良くなり、江戸城散策でした。

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  • ヴェネツィアに1ヶ月アパートメントを借りて暮らしたいね、そんな習慣を持っている人がいるよ

    ヴェネツィアに1ヶ月アパートメントを借りて暮らしたいね、そんな習慣を持っている人がいるよ

    本日は久しぶりにイタリアはヴェネツィアについておもしろい随筆を読んだのでご紹介しようと思います。その前に自分の感想を。やっぱり世界で一番旅情を誘う街はヴェネツィアに尽きると思うんだな。

    ヴェネツィアに入るには普通は鉄道か飛行機のどちらかになると思います。入る時は、断然、鉄道がオススメです。何故ならヴェネツィアの最終駅の「サンタ・ルチーア駅」を下車して外に出れば、そこは薄青色の運河が待っています。この光景を観て、“来たぞヴェネツィア”と旅情が高まらない人はいないと思うんだな。空港からは降りてすぐにはこの運河の光景が見れないのです。

    そして、帰りは断然、空路をおすすめします。ホテルをチェックアウトして高速モーターボート(空港まで150ユーロぐらいかな)に乗り込んで飛行場までぶっとばすのです。数名いれば比較的安価に30分ほどで空港に到着できます。中東系のビジネスクラスなら尚良し。乗り込んで横になれば、そこはもう羽田という塩梅です。自分は旅の最終地をヴェネツィアにするのが一番好きな旅の締め方なのです。

    本題に戻ります。そのエッセイとは数ヶ月前に日本経済新聞の土曜日の読書欄に掲載されたものです。筆者は建築家の中村好文さんです。タイトルは「イタリア滞在 水の都での読書プラン~鐘楼でよみがえる“五重塔”」です。

    数日前から3年ぶりにイタリア・ヴェネツィアに来ています。8年前から5年間、初夏の1カ月半~2カ月をこの街で過ごしてきました

    そんなわけで2020年の年明けに「さて、今年も….」と予定を立て始めた直後の2月末からコロナウイルスが猛威を振るい始め、あれよあれよという間に世界中に蔓延したため、古希を過ぎた我々夫婦にとって、海外に出かけることなど「夢また夢」になってしまいました。

    そして、このたびようやく垂れ込めていたコロナの暗雲の切れ目からうす陽が差しはじめ、一種の「鎖国状態」も解かれることになったので、喜び勇んで出掛けて来たというわけです。

    さて。いつもはリアルト橋の近くの魚市場から徒歩1分の好立地にあるアパートメントを借りているのですが、今回は気分を変えて、ヴェネツィア本島の対岸にあるジュデッカ島のアパートメントに滞在しています。

    長期滞在する際は、持参する本をじっくり選び、ある種の読書プランを立ててから来ていましたが(例えばある年は翻訳されているカズオ・イシグロの作品を全部読むつもりで準備してやってきました)、今回は突然思いついて、慌ただしく出掛けてきたこともあり、出発当日に長年愛読しているエッセイ集を数冊トランクに放り込んでやってきました。

    読書プラン」といえば、じつは今回どこで、どんな状況で本を読もうか、ということを考えて来ました

    今回はジュデッカ島に滞在することにしましたので、運河に面した埠頭にあるベンチで対岸の本島を眺めたり、目の前を行き来するヴァポレット(水上バス)や、荷物を積んで航行する船などを目で追ったりしながら、その合間に本を読もうと考えていたのです。

    ところが、いざ、秋の穏やかな日差しに照らされたベンチに腰をおろしてみると、膝の上に広げた本にはなかなか気持ちを集中することができず、ただ、ぼんやりと目の前の風景を眺め入ってしまうのでした。

    (略)

    こんな生活いいね。ヴェネツィア本島は生活するには大変なところですが、時期を選んで1ケ月ほどアパートメントで暮らす生活、それも読書しながら、理想的な生活です。

    いつかやってみたいな。来年ぐらいにね。

    そして、地図を見てジュデッカ島はあの定宿のヒルトンがある島なんだね。

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  • 2004年の夏、ベニスのリド島の映画「ベニスに死す」の舞台となった「ホテル・デ・バン」に泊まった。が今は、高級マンション

    2004年の夏、ベニスのリド島の映画「ベニスに死す」の舞台となった「ホテル・デ・バン」に泊まった。が今は、高級マンション

    2004年の夏、ヴィスコンティの傑作映画「ベニスに死す」の舞台となった、ベニスの沖合いに浮かぶリド島の「ホテル・デ・バン」に家族で宿泊した

    どうしてこの話題になるかは、昨年もベニスに行った時に、時間があったのでリド島に行って「ホテル・デ・バン」でランチでも取ろうと思い、ネットで調べてみた。

    そして、驚いた。

    この名画の舞台となったホテルが2009年には売却されており、今はマンションに改装中とのこと。残念無念。

    やっぱり、あの時に泊まった体験は貴重だったのだと思った次第。

    部屋の写真は残っていないが、ホテルの窓から撮った写真があった。

    その時には、まだ「ベニスに死す」を見ていなかったが。

    が、今、この窓から撮った海辺の写真を見ると、「ベニスに死す」と同じ風景ですね。

    このホテルで特に印象深く残っているのは、1階の朝食で食べたビュッフェが今まで体験した旅行の朝食で一番雰囲気がよかった記憶がある。

    緑が濃くて、人もあまりおらず、大変優雅に食事ができた。

    だから、もう一度、ランチにでも再訪したかったのだか。なくなってしまっては、しょうがない。ホテルは確かに歴史は感じたが、やはり古さはいなめなかった。当時でも。

    バスルームも部屋も広すぎた感があった。一種のスノビッシュ感は感じた。

    ただ、現在のベニスでの定宿は「ヒルトン・モレノ・スタッキー・ホテル」。まあ、こちらは近代的なホテルで滞在は快適だか、スノビッシュ感がないのが残念。

    まあ、快適さにはかなわないな。

    ベニスを舞台にした映画は古いところでは、有名なのは「ベニスに死す」と「旅情」かな。

    新しいところでは、アンジーとジョニデの「ツーリスト」といったところか。

    その中でも、ベニスを舞台にした映画でダントツなのは、やはり「ベニスに死す」

    ペストが伏線としてある物語ということを初めて知りました。マーラーの交響曲5番の第4楽章と映像がマッチして、もうビスコンティの世界観には圧倒されます。ヨーロッパの廃退感をここまで描けるのはすごいの一言。

    これが、同じイタリアの海辺でもアマルフィやポジターノではさまになりませんね。

    まさにベニスは偉大なり。世界中いろんなところにいったけど、旅行の最後にベニスに2泊ぐらい泊まって、ホテルからモーターボートで空港までぶっ飛ばして、そのままビジネスクラスで日本に帰ってくるのが、自分には旅行に行った締めで最高です。

    早く、JALかANAがベニスに直行便を飛ばしてくれないかな。夏だけでも。

    ベニスのレストランでお薦めのレストランはこの2店。「Taverna Al Remer」と「Ristorante San Trovaso」実食済み