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  • 中国を舞台にした映画「石門」は流れる時間のゆるさを感じる不思議な感覚の映画

    中国を舞台にした映画「石門」は流れる時間のゆるさを感じる不思議な感覚の映画

    2025年3月28日(金)

    昨日の木曜日は本来であれば銀座で絵画教室があるのですが、昨日はお休みの週でした。

    その前にかかりつけ医のところへ行く予定だったのですが、先生が急にお亡くなりになり、来週にリスケにもなり、いつもの木曜日とは違う日だったのです。

    となれば、映画でも観に行くしかないね。

    木曜日ですので、いつものように銀座の「共楽」さんへも行きたいので、必然的に有楽町・銀座方面の映画館になりますね。

    というわけで、「シネスイッチ銀座」にこの中国映画を観に行ったよ。

    • 「石門」

    望まぬ妊娠に直面した20歳の女性を主人公に、女性を取り巻くさまざまな厚い壁を描いたドラマ

    2019年、中国湖南省の長沙市。20歳のリンは単発の仕事でお金を稼ぎながら、フライトアテンダントを目指して勉強している。郊外で産婦人科の診療所を営む両親は、死産の責任を追及され賠償金を要求されていた。そんなある日、リンは自分が妊娠1カ月であることを知る。子どもを持つことも中絶することも望まない彼女は、両親を助けるため賠償金の代わりとしてお腹の子を提供することを思いつくが……。

    監督を務めたのは、これまで一貫して女性の性に関する問題をテーマに映画を共同制作してきた中国・湖南省出身のホアン・ジーと日本の大塚竜治。2人が手がけてきた「卵と石」や「フーリッシュ・バード」でも主演を務めたヤオ・ホングイが主人公リンを演じた。2022年・第23回東京フィルメックス・コンペティション部門出品。2023年・第60回金馬奨にて、日本資本の映画として初めて最優秀作品賞を受賞

    2022年製作/148分/G/日本

    不思議な感覚を持った監督の作品だね、何か流れている時間がフワッとしている感じ。撮影もアップより遠くから眺めている感じの映像。面白くないというわけではないのですが、何となく普通の映画とは違う感じ。

    だけど、中国の日常に雰囲気も垣間見れたのは良し。終盤の話しはコロナの時代

    だけど、やっぱり映画としては長すぎるというか、編集できるところが一杯ありそうですが、そこも監督の意図なのかな

    やっぱり、ジャ・ジャンクーの域には達しません、そこはキッパリ。不思議な中国を垣間見れますよ。

    観終われば木曜日の3時のルーティーン、銀座の老舗ラーメン店の「共楽」さんへ

    先週は祝日で閉店だったので2週間ぶりの訪問です。本日は行列なしです。いつものようにビールとサービスの“たけのこ”で喉を潤します。 ビールを飲み終わる頃に、“麺お願いします”のコールです。 いつものように、“ワンタンメン”です。

    やっぱり毎週木曜日の締めランチはこれだね

    ジャ・ジャンクーの「長江哀歌」、主演のハン・サンミンには参るよね





  • ジャ・ジャンクーの「長江哀歌」、主演のハン・サンミンには参るよね

    ジャ・ジャンクーの「長江哀歌」、主演のハン・サンミンには参るよね

    2023年9月1日(金)

    本日は少し古い(約20年ほど)映画の話しだよ、それも中国映画です。

    丁度2週間前に目黒駅近くにある目黒シネマに「バクダット・カフェ」と「パリ、テキサス」を観に行った時です。その時に、9月初めの数日間、“ジャ・ジャンクーの初期傑作選2本立て”という告知を観たのです。その2本とは、

    • 長江哀歌(2006年)
    • 世界(2004年)

    自分はこの映画を数年前にどちらもDVDで観たことがあるのですが、劇場で上映されるとあっては見逃せません。

    はやセプテンバー(これ竹内まりや)の初日に出かけてきました。

    まずは2本立てで「長江哀歌」からです。自分はこの映画の方が「世界」より後の製作だと思っていましたが、確認すると「世界」のあとに「長江哀歌」を撮ったのね。

    特に世界は35ミリフィルム上映だったのでザラザラ感がたまりませんでした。

    まずは、「長江哀歌」から。

    これはもう主演の、ハン・サンミンだよね。この風貌と雰囲気、出せる人はこの人しかいないね。いかにも、出稼ぎの肉体労働者役やらせたら、たまらないね。これだけ白のランニングシャツが似合う男はいないよ

    途中でチャオ・タオの方に話しが振られるのは、庶民も中流階級もみんなこの三峡ダムで時代に巻き込まれるというか生活が引き裂かれていくということなのかな。

    驚いたのは、飛行物体とあの発射と綱渡りの映像、もうフェリーニの世界だね。セリフとセリフの間のとり方が絶妙だよね。もう日本の監督でこんな映画とれる人いないよね。

    この映画は“ヴェネチア国際映画祭 金獅子賞グランプリ”です。

    中国の一番イケイケの時代にこんな映画を撮るむジャ・ジャンクーという人、ただものではないね。ただただ再び関心しました。

    2本目は「世界」です。

    こちらは主役は完全にチャオ・タオです。ジャ・ジャンクーにとってのチャオ・タオは、伊丹十三での宮本信子と同じだね。この人なくして、この人の映画はなりたたない。

    この映画も視点はすごいよね。なんたって、“北京から出なくても世界は見れる”という強烈な皮肉というか中国社会を揶揄しているのかね。アニメも入れるという斬新な演出でした。

    だけど、チャオ・タオのキーキーと聞こえるセリフがちょっと日本人には辛いね、まあ中国語の特徴だからしようがないか。

    だけど、終わりの方の場面でThe ランニング男のハン・サンミンが出ていたのにはニヤッとしたよね。この映画も監督の才能を感じさせます。

    ジャ・ジャンクーに酔った後はランチです。目黒に来たなら第一ターゲットは、「支那そば かづ屋」ですね。14時30分に到着。今日もまずはビールから。今日は財布にお金が入っていなかったので、つまみはなし。

    そして、本日の麺は「支那ソバ」(900円)です。やっぱり、美味いよ中華そば

    今日も楽しかったよ。

    「お葬式」を観て伊丹十三の偉大さを再確認、結局、日本映画は黒澤と伊丹だけじゃないのかな