タグ: 必見

  • 東京都現代美術館の「デイヴィッド・ホックニー展」に衝撃を受けた、現代美術の最高峰

    東京都現代美術館の「デイヴィッド・ホックニー展」に衝撃を受けた、現代美術の最高峰

    もう早いもので8月になったね。今年もあと5ケ月だな。8月もあっという間にすぎるんだろうな。その昨日8月1日は東京都現代美術館で開催されている「デイヴィッド・ホックニー展」を天候が大荒れの中、見に行ったのです。

    もちろんホックニーの名前は知ってはいましたが、画集の表紙をみるぐらいで軽い写実的な絵を書いている人ぐらいにしか思っていませんでした。

    東京都現代美術館は江東区にあるのね、初めて訪れました。最寄り駅は半蔵門線の「清澄白河」です。上野ではないのが面白いね。やっぱり現代美術を意識しているのかな。

    そんなことよりこの展示会です。

    東京都現代美術館では、2023年7月15日(土)から11月5日(日)まで、「デイヴィッド・ホックニー展」(主催:東京都現代美術館、読売新聞社)を開催します。現代で最も革新的な画家のひとりデイヴィッド・ホックニー(1937年、イギリス生まれ)の日本では27年ぶりとなる大規模な個展です。

    ホックニーは60年以上にわたり、絵画、ドローイング、版画、写真、舞台芸術といった分野で多彩な作品を発表し続けてきました。本展は、イギリス各地とロサンゼルスで制作された多数の代表作に加えて、近年の風景画の傑作〈春の到来〉シリーズやCOVID-19によるロックダウン中にiPadで描かれた全長90メートルにもおよぶ新作まで120点余の作品によって、ホックニーの世界を体感できる機会となるでしょう。

    チケット代は一般 2,300 円と少し高めで少し引きますが。

    展示会を見ての率直な感想。すごいものを見たよ、本当にね。生ホックニーはすごいよ。美術手帖がこんなキャッチコピーを出すのも、納得です。

    デイヴィッド・ホックニーが現代美術の最高峰と言われる理由とは。東京都現代美術館で「見る」ことを探求する

    美術手帖ロサンゼルス時代では「午後のスイミング」はいいよね、何か軽いマティスみたい。

    ドローイングがまたすばらしい。ブルーノ・マーズには笑ったね

    「(額に入った)花を見る」なんて、2022年の作だよ。

    「ウォーター近郊の大きな木々またはポスト写真時代の戸外政策」も「ノルマンディーの12ケ月」もその巨大さと着想のすごさには参ったね。ゲルニカのようなメッセージ性はないけれど、これだけのものを書けるバイタリティはどこから来るんだろうね。

    今まで、食わず嫌いでした。ピカソやマティスとは違う視点ですが、現代美術の最高峰だと納得しました。一昨年のボテロなんかの非ではないね。

    だけど、よくこれだけのものを日本に持ってきたね。作家との信頼関係なのかな。それ以外には考えられないね。おそらく展示会の終わり近くになれば、もう一度再訪するね。

    ゲルニカとかアヴィニョンの娘たち、ルソーの“夢”を生で見た時と同じぐらいの衝撃を受けました。2023年、他はさておき必見の展示会ですね。自分にとってももう生きている間にこれだけのものは一同に見れないと思います。

    当然、この展覧会のカタログも購入させていただきました。3,300円(税込)

    そんな衝撃の8月1日でした。

    東京都美術館の「マティス展」に行ったよ、やっぱりドローイングの天才だよね



  • 国立人類学博物館で開催中の「メキシコ展」は必見だよ、目玉は赤の女王

    国立人類学博物館で開催中の「メキシコ展」は必見だよ、目玉は赤の女王

    2023年の6月後半は北海道一周の旅に出かけ、東京に帰ってきてすぐにでも訪問したい展覧会があったので、早々に訪問したのでした。報告が遅れたのは北海道一周のブログを延々と続けるはめになったためです。

    自分は古代や歴史モノや恐竜などの科学系の遺跡や博物館には昔から興味があまりなかったのですが、ここ数年のうちで現地で見たもので本当に度肝をぬかれた遺跡と博物館があったのです。

    その2つとは、

    • エジプトのルクソールは王家の谷の洞窟の壁画
    • メキシコシティの国立人類学博物館(アステカやマヤのもの)

    エジプトはピラミッドでもなくこのルクソールの王家の墓の洞窟の鮮明さとこんなものが完璧に残っているのに本当に驚いたのです。こんなの歴史の教科書で教えてくれなかったぞ。

    もう一つは1年前に訪れたメキシコシティで時間つぶしのつもりで訪れた「国立人類学博物館」です。アステカやマヤなどの古代文明の芸術はここにすべてあるではないだろうかと、思えるほどの所蔵品の物量なのです。これには驚愕したね。今年もまた再訪してもよい場所です。

    前振りが長くなりましたが、こんなアステカやマヤのものをメキシコシティの「国立人類学博物館」で見てきたので、今回の特別展「メキシコ展」も是非早々に行きたいとうずうずしていたのです。

    • 特別展「メキシコ展」(マヤ、アステカ、テオティワカン)
    • 東京国立博物館(at 上野)
    • 6月16日-9月3日
    • 一般・当日券 2,200円 事前予約不要

    暑い中、上野まで出かけてきました。著名な絵画展と違って少し地味な展覧会なので人は多くないのかと思っていましたが、外人の観光客も含め、結構な混雑だったのには少しビックリです。自分は上野駅前のチケット屋さんで入場券を2,100円で購入して、入場します。

    自分的に興味を持った展示は下記かな。

    • 「モザイク立像」(テオティワカン文明 200-250年)
    • 「死のディスク石彫」 (テオティワカン文明 300~550年)
    • 「96文字の石板」(マヤ文明 783年)
    • 「鷲の戦士像」(アステカ文明 1469-86年)人間等身の大きな像
    • 「装飾ドクロ」(アステカ文明 1469-86年)
    • 「赤の女王のマスク・冠・首飾り」(マヤ文明、7世紀後半 パレンケ、13号神殿出土)

    そして、今回の目玉は「赤の女王のマスク・冠・首飾り」なのかな。だけど、古代の品なのでおそらく相当にもろいと思うのですが、よくメキシコから運んできたね、よくそれを許したね、というのが第一印象です。

    メキシコシティの国立人類学博物館と比べれば千分の一以下の品ですが、東京で見られるのは貴重だね。自分のおすすめ以外にも興味をそそろものがたくさんあるよ。

    アステカ・マヤから分かるのは、メキシコのあの地域、芸術において現代のタマヨとかフリーダカーロが突然出てきたのではないということかな。

    2023年夏の必見の展覧会だと思います。

    [ビバ・メヒコ旅行記10]メキシコシティの「国立人類博物館」は超絶絶倒のすごさだった。この感動はルクソール以来。行くべし



  • ポール・バーホーベンは偉大なり、「ベネディタ」を観て再認識した

    ポール・バーホーベンは偉大なり、「ベネディタ」を観て再認識した

    昨日ブログにアップした銀座のとんかつ屋さんに行く前に観た映画はあのポール・バーホーベンの「ベネディタ」なのです。封切りされて2週間ほどですが、小さい劇場でしか公開されていなくて、かつかなり満員気味なのでいつ伺うか時を待っていたのです。

    (余談 いい映画を観たあとのビールととんかつは最高だね)

    予告を観た時から修道女のお話しということしか予備知識はないのですが。なんたって監督がポール・バーホーベンですから、問答無用の“観るべし”まさしく必見の映画と思った次第です。

    ポール・バーホーベンはハリウッドに行ってあの「氷の微笑」を撮っていますが、自分にとってはあの「ブラックブック」があまりに印象的なんだな。娯楽性とあの耽美性のエログロはこの監督のすごいところでしょう。本当に傑作です。少しブラックジョークが効き過ぎなところもね。

    そして、今回の「ベネディタ」です。話しのすじはこんな感じです。

    17世紀にレズビアン主義で告発された実在の修道女ベネデッタ・カルリーニの数奇な人生と彼女に翻弄される人々を描いた伝記映画

    17世紀、ペシアの町。聖母マリアと対話し奇蹟を起こすとされる少女ベネデッタは、6歳で出家してテアティノ修道院に入る。純粋無垢なまま成人した彼女は、修道院に逃げ込んできた若い女性バルトロメアを助け、秘密の関係を深めていく。そんな中、ベネデッタは聖痕を受けてイエスの花嫁になったとみなされ、新たな修道院長に就任。民衆から聖女と崇められ強大な権力を手にするが……。

    「おとなの恋の測り方」のビルジニー・エフィラが主演を務め、「さざなみ」のシャーロット・ランプリング、「神々と男たち」のランベール・ウィルソンが共演。2021年・第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。

    2021年製作/131分

    中世の教会ものですので、話しが陰鬱になりがちですが、そこは当代きっての鬼才ポール・バーホーベンです。エロもグロも入れて第一級のエンターテインメントに仕上げています。人々が映画に求めているものをよく知っていらっしゃいます。

    女優さんもまさに体当たりの演技です。DVDで観ると少し暗い画面が多いので、やっぱり映画館で見ることをおすすめします。

    どうしてもっと大きな劇場でやらないのかな、不思議です。

    やっぱり、ポール・バーホーベンは偉大なりです。再認識させていただいた次第です。

    イタリア映画「帰れない山」は2023年劇場公開された作品ではNo.1だよ





  • [ビバ・メヒコ旅行記14]メキシコシティ行ったら、「バスコンセロス図書館」と「ディエゴ・リベラ壁画館」は行くべし、圧倒的だよ!

    [ビバ・メヒコ旅行記14]メキシコシティ行ったら、「バスコンセロス図書館」と「ディエゴ・リベラ壁画館」は行くべし、圧倒的だよ!

    本日はメキシコシティの観光についての雑記を書いてみたいと思います。

    まず一つ目。

    一大ターミナルのブエナビスタ駅(Buenavista)近くのホリディ・インに泊まった偶然もあって、駅から徒歩1分にある、建築マニア必見という「バスコンセロス図書館」に行ってみたのです。この図書館はこんな紹介がされています。

    8階建ての吹き抜けの館内に、スチール製の書棚群がシンメトリックに浮かんでいる市立図書館。入館時に手荷物を預ければ、旅行者も無料で閲覧できる。メキシコの雑誌や写真集などを眺めて過ごす時間も思い出深い体験だ。

    行ってみた感想です。ここはSFチックですごいです。美意識だけで作った図書館です。SF映画の舞台になってもいいぐらいの、近未来的です。一歩外に出れば喧騒の屋台売り、この図書館との対比がシュールです。とにかくこの建築家、とてつもないものを造ったものです。

    本の利用者からすれば、書棚かな本を取り出すのに疲れそうだな。突然こんなものを作るメキシコ、何を考えているのかな。一見をおすすめします。

    2つ目です。

    巨匠リベラの代表作が圧巻という「ディエゴ・リベラ壁画館」です。アラメダ公園の西の外れにあり、メトロはHidalgo駅が近いです。ディエゴ・リベラは御存知フリーダ・カーロの旦那ですね。(みんな知っているか)

    リベラが研究開発した可動式壁画で、晩年の傑作「アラメダ公園の日曜の午後の夢」を永久保存するために建てられた壁画館

    壁画は当初、ホテル・デル・プラザに展示されていたが、1985年の大地震で倒壊したため、大型クレーン車を使って移動した。

    当初壁画の中に「神は存在しない」とリベラが書き、そのおかげで大論争になったいわくつきの壁画。

    メキシコの近・現代の著名人が公園を揃って散歩している群像画であり、リベラ自身、少年となってフリーダ・カーロ夫人の前に描かれている

    この壁画は圧倒的でした。大変大きな絵です。自分が超驚いたのがこの美術館、この1枚の壁画のみなのです。これには度肝を抜かれました。そして、この1枚を見る価値があるのです。すばらしい壁画です。リベラ渾身の大作だな。この絵の詳細な説明を聞くだけで、当時のメキシコの人間関係、歴史模様がわかるようです。

    こんな壁画を見たのは人生初めてです。メキシコシティを訪れたなら必見です。

    あとは近代美術館(Museo de Arte Moderno)とルフィーノ・タマヨ博物館に行ったのですが、お目当ての絵がなくて残念でした。

    だけど、近代美術館で見た全く知らない画家、Daniel Lezamaという人の個展はすごかったな。メキシコの土着に伝わる迫力のある剥き出しの絵画で好き嫌いは別にして迫力のあるものでした。

    [ビバ・メヒコ旅行記15]メキシコのお土産と言えばこれだね。やっぱりミル・マスカラスの覆面で決まり