本日は長崎の話しではなく、突然、落語の話しなのです。
丁度いまの時期は毎年、桂文珍師匠が来東されて国立劇場で独演会をされるのです。コロナ禍で行われた時は、洒落にならない「くしゃみ講釈」の演目で笑いをとっていたね。キワドい演目だったね、その時期には。
そして今年も今回、出向いた会はこれ。
- 桂文珍 大東京独演会 vol.15 2023年4月28日(金) 13:00
本日は昼の部と夜の部の2公演ですが、自分が参加したのはあえて昼の部です。夜はゆっくりお酒を飲みたいのでね。
本日の演目です。
- 桂楽珍(名前がいいね) 「手水廻し」
- 桂文珍 「携帯供養」
- 林家つる子 「反対俥」
- 桂文珍 「老婆の休日」
- 桂文珍 「地獄八景亡者戯」
もちろん満員御礼です。昼間だからシニアが多いね。
この文珍独演会の決まりごと、ある程度、当日のリクエストに基いて師匠が演目を決めます。師匠も言ってたけど、今日の演目の流れはすごいね。「携帯供養」が法事の話し、「老婆の休日」が年寄りの病院の話し、そして最後の「地獄八景亡者戯」はあの世の地獄の話しと話しがだんだん悲惨になっていく演目だねと。今日の客層に合っているよと。
やっぱり当代の噺家の中では「桂文珍」と「立川志の輔」は別格だと思う、自分。
だけど、今日の師匠のまくらはも含め、ChatGPTからハイテク関係が話しが多かったね、会場のシニア、わかったのかな。
まずは1番手は桂楽珍。文珍の一番弟子で現在61歳。弟子歴41年。昔は志の輔から楽珍兄さんと呼ばれていたのですが、今では立場が逆転し、彼は自分をさっと追い抜いていったというまくらで笑いをとっていましたね。
文珍のまくらで正式に覚えているのは、そのハイテクの話しで、「USBとは何なの」と聞かれ、答えたのが「USAの隣」というまくらかな。こんな洒落が満載だった、今回のまくら。
「老婆の休日」は初めて聞きました。最後のオチは舌(した)と下の話しなのですね。
林家つる子さんは今年、真打ちになられるそうですね。群馬は高崎市の出身。 演目の「反対俥」は熱演でした。あの袴で空を飛ぶ演技を観て、麻原彰晃を思い出したよ。それぐらいジャンプしてたね。汗をかくぐらいの運動量です。だけど、まくらはもう少し熟練が必要だね。
最後の「地獄八景亡者戯」は初めて聞きましたが、もう十八番のネタだね。こなれて完全に手の内です。三遊亭円楽のことも立川談志もネタにし、大笑いをとっていました。円楽のことは落語の団体を統一しようとしていたと持ち上げ、その新団体名に新統一教会と名付ける予定だったと爆笑をとっていました。談志は当然、地獄ネタですね。
まさに、桂文珍ここにあり、ですね。
そして、この時期の桂文珍独演会は国立劇場建て替えに伴い、来年からは大手町で開催されるよ。良いGW前の笑いになりました。