十数年前のこと。ローマの中央駅のテルミニ近くのグローバルチェーンのホテルにチェックインした時、ベルボーイにスーツケースを預け、チェックイン手続きを終えて、ベルボーイと一緒にエレベーターに乗り込もうとした時、スーツケースが1つないことが分かりました。
さんざんロビーを捜しましたが、どこにも見当たりません。
その時、娘(当時は幼稚園の年長者)が、誰かがおばあちゃんのスーツケースをコロコロを転がして外に出て行ったのを見たと言い出しました。
ベルボーイやホテルと言い合いになりましたが、ベルボーイも預けられた荷物はここにあるもののみと言って引き下がりません。ホテルも、ホテルには責任がないの一点張りです。
1時間ぐらい言い争いをしていたかと思いますが、全く埒があきません。
結局、公的な盗難証明書だけは貰っておこうということになり、最寄りの交番を教えてもらい行きましたが、警官曰く、ここには英語をしゃべれる警官がいないので、ローマの警察本部に行けと指示を受けました。
交通費も時間もかかりそうで、面倒くさくもありましたが、しかたありません。
結構詳細にことの顛末を聞かれるのかなと思いながら警察本部に行きました。
警官がいる部屋に入って、スーツケースを盗難にあったを言うと、その書類に盗まれたものを書けと言われ、警官に書類を持って行きました。
質問は一切なし。書類も見ずに、正式なハンコだけ押してくれました。こんなの日常茶飯事ぐらい、事務的とも思える簡単な手続きでした。無事、ローマ警察の公式な盗難届けをいただきました。
それから、母は下着から衣服も含めすべて盗られたので、お店で当面のこれからの旅行用具の買い出しです。
大変な旅を終え帰国してから、クレジットカード会社の保険を調べて、警察の書類を添えて、保険金請求。
TUMIのケースも含め、すべのものが新品で買い戻せるだけの損害保険金が口座に入金されました。(正式には損害に遭った金額から、品物ごとに経過した年分の償却額が引かれますが、)むしろ、得をした気分です。何を言いたいのか、察してもらえればありがたいです。
とにかく、外国でカバンとかスーツケースが盗まれても慌てないこと。警察の正式な証明書と現地で買い足した分のレシートを保管していれば、怖いことはありません。
とにかく慌てないことです。顔で泣いて、心で笑う、面倒くさいですが、少しガッツポーズもありかな。
ローマの中央警察に行ったこと、良い思い出になりました。
やっぱり強い味方はクレジットカードの保険。盗難保険の枠もある程度、事前に分かっていれば万全です。