タグ: 伊集院静

  • Bunkamuraの「ミロ展-日本を夢みて」、どうして天才は幼稚園児みたいな絵を書くんだろう

    Bunkamuraの「ミロ展-日本を夢みて」、どうして天才は幼稚園児みたいな絵を書くんだろう

    本日は突然思い出して渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで絶賛開催中の「ミロ展-日本を夢みて」に行こうと朝、思い立ったのでした。

    • 開催期間 2022/2/11(金・祝)~4/17(日)
    • 入館料 当日 前売  一般 1,800円

    自分はこの入館料は高いなと思って、メルカリで事前に入手していたのです。「共通招待券」でら495円で落札です。そして、当日この招待券を持っていって無事入館できたのです。

    ちなみに渋谷のチケット屋さんではこのミロ展の入場券を1,000円で販売していたのをチラ見したのでした。

    ミロ展と言えども、まずは腹ごしらえです。ということで、向かう先は渋谷の喜楽なんだな。本日は行列もなく“チャーシューめん”をいただいて、大満足でBunkamura ザ・ミュージアムに向かうのでした。13時30分過ぎの入館です。

    調べていたとおり、平日は予約もなしにそのまま入館できますね。中はかなりの混雑でしたが。自分的にはミロはなんか変わった図形の絵を書く人だなと思っているぐらいだったのですが、あの伊集院静さんがミロを大好きなのを知っていたので、今回はミロ展に参戦したのでした。

    絵を見ての率直な感想です。初期のオーソドックスな油絵のうまさには驚愕しました。タッチがゴッホのような、色彩が独特の感性ですね。こんなすごい絵を書いていて、だんだんとあのミロの絵(下世話な表現で言えば、幼稚園児の絵のような)“ミロの作風は一挙に単純な形や線で構成されるシンプルなもの”に行き着いていったんだな。

    なんかピカソの変遷と同じような感じかな。

    このミロ展では、5枚ほど写真OKという絵があります。下記がその絵です。

    ミロがこんなに日本と関係があるとはこの展覧会で初めて知ったのです。(本当に無知で失礼しました。)

    最後は画録を2,500円で購入です。

    しかし、ピカソの場合も同じですが、あんなに絵がうまい(素人目に見て)人がどうして幼稚園児が書く絵にいくんだろうか。天才の天賦の才はわかりません。

    だけど、ミロの絵気に入りました。お薦めの展示会です。

    東京都美術館の「マティス展」に行ったよ、やっぱりドローイングの天才だよね





  • 突然の画家志望の方にはバルセロナのピカソ美術館に行ってこい、伊集院静さんのウンチクのある名言

    突然の画家志望の方にはバルセロナのピカソ美術館に行ってこい、伊集院静さんのウンチクのある名言

    イタリアへの旅のブログから今日は脱線です。

    それは、先日届いた雑誌に自分に非常にささる、ある一文が掲載されていたのです。

    その雑誌とは、クレジットカードのダイナースが発行する「SIGNATURE」(シグネチャー)の11月号です。そして、この雑誌の冒頭には、伊集院静さんの「旅と言葉」というエッセイが掲載されているのです。伊集院さんは約2年間ほど病気療養のため中断され、今回復帰されて今回が2回目のエッセイです。

    今回のタイトルは、“モンセラット”です。

    (前略)

    バルセロナの一角にピカソ美術館があり、彼の“青の時代”の名作が何点かあるが、興味深いのは、ここにピカソが幼少(四・五歳)の折に描いた鳩の絵があり、彼の十歳前後のマラガ時代に描いたデッサンも、大きな油彩作品と展示してある。「よくここまで幼少の頃、まだ十歳前後でこれだけの作品が描けたものだ」とたいがいの人は感心し、近代の巨匠の本当の力量を見直す

    これは嘘のような話だが、関西の或る老舗の会社の跡継ぎが急に画家になると言い出し、皆をあわてさせ、親も周囲の人もどうゆうわけか私に相談に来た。

    「バルセロナのピカソ美術館に行って、ピカソの幼少、若い時の作品を見せなさい」

    嘘のような話だが、跡継ぎはそこに立ち、ほどなく志望を変えたそうだ

    非常に含蓄のある先生のお話しです。だけど、バルセロナには自分は数回訪問したことがあるのですが、このピカソ美術館には行ってないな。

    何かとち狂って、画家志望を相談されたら、自分もこのフレーズを使わせてもらおうと思った次第です。よいお話しを聞かせていただきました。

    そして、今回の伊集院さんのメインの話しは、バルセロナ郊外にあるモンセラットという修道院にある“黒いマリア”のことなのです。黒いマリアの前で祈り、銅像のある部分を撫でると奇跡が起こるという言い伝えがあるのです。

    伊集院さんもご家族の病気回復を願って、奥さん(あの篠ひろ子さん)と一緒にお参りに行ったという話しなのです。

    実は自分も以前に伊集院さんがこの話題について書かれたエッセイを読んで、自分にも奇跡が起こらないか(訪問した気持ちが邪だったため、自分には奇跡が起こらなかったが)と思い、バルセロナを訪問した際に、家族でこのモンセラットの“黒いマリア”を訪ねたのでした。

    バルセロナからは電車で約1時間で行けますので、時間があれば訪問されるとよいと思います。岩だらけの崖の上に立つ修道院です。コロナ前であれば、ヨーロッパ中から観光客が集まる場所でしたが、今はどうなのかな?

    そして、このモンセラットの修道院の話しになると思い出すのが、スペインが生んだオペラ歌手のモンセラット・カバリエなのですね。スペインの至宝と呼ばれる歌い手ですが、有名なのはあのバルセロナオリンピックの開会式でフレディ・マーキュリーと一緒に「バルセロナ」を唄ったステージが思い起こされます。

    既にどちらも故人です。時の経つのは早いです。

    バルセロナ近郊のモンセラートの黒いマリア像に触れれば奇跡は起こるよ