タグ: 原節子

  • 映画「ホワイト・クロウ 伝説のダンサー」、空港での亡命シーンはこちらが現実かな

    映画「ホワイト・クロウ 伝説のダンサー」、空港での亡命シーンはこちらが現実かな

    2024年12月9日(月)

    週末はいつもの通り、DVDを2本観て、土曜日の夜は外食です。観た映画はこの2本。いづれも渋い映画でした。

    • 「ホワイト・クロウ 伝説のダンサー」
    • 「安城家の舞踏会」

    まずは「ホワイト・クロウ」です。あの伝説のダンサーの亡命話しです。

    「ハリー・ポッター」シリーズや「シンドラーのリスト」「グランド・ブタペスト・ホテル」で知られる名優レイフ・ファインズの監督作で、ソ連から亡命し、世界3大バレエ団で活躍した伝説的なダンサー、ルドルフ・ヌレエフの半生を描いた

    1961年、若きダンサーのルドルフ・ヌレエフは、海外公演のため生まれて初めて祖国ソ連を出る。フランスにやってきたヌレエフは、パリでの生活や文化・芸術に魅せられていくが、その行動はKGBに監視されていた。やがてフランス人女性クララ・サンとも親しくなったヌレエフだったが、それによってますます疑惑を深めるソ連政府から信じがたい要求を突きつけられる。

    やがて他の団員たちはロンドンへと旅立つが、ひとりパリに残ったヌレエフは、ある決断を下す。主演はオーディションで抜てきされた現役ダンサーのオレグ・イベンコ。共演に「アデル、ブルーは熱い色」のアデル・エグザルホプロスと、バレエ界の異端児と呼ばれるダンサーのセルゲイ・ポルーニン。

    脚本は「めぐりあう時間たち」「愛を読むひと」のデビッド・ヘア

    2018年・第31回東京国際映画祭で最優秀芸術貢献賞受賞。

    2018年製作/127分/G/イギリス・ロシア・フランス合作
    原題または英題:The White Crow

    空港での亡命の様子はこちらの方が正確に描いているんだろうね、「愛と悲しみのボレロ」よりは。亡命するチャンスはパリ滞在中はいくらでもあったのに、空港での決断はロシアに帰国という命令なのかな。まあだけど亡命して、後世のバレエ界に名を残したね。

    ちなみにWhite Crowとは、カラスは通常黒いので、白いカラスは“非常に珍しい”とか“はみ出し者”という意味ですね。

    BBCも製作陣に入っているので、非常に良質な映画でした。

    次は「安城家の舞踏会」です。原節子目当てかな。

    「象を喰つた連中」に次ぐ吉村公三郎監督で、自身の原作を「待ちぼうけの女」「結婚(1947)」の新藤兼人が脚色し、「象を喰つた連中」「処女は真珠の如く」の生方敏夫が撮影を担当する。滝沢修、逢初夢子、原節子らが顔を合せている

    いわゆる没落貴族ものですね。話しは家庭内の細々としたことなのですが、実質的には原節子が主演なのかな。まあ当主をお殿様と呼ぶ時代の出来事です。

    まあまあかなというところ。

    そして土曜日の夕食は六本木二丁目の「グラリック」へ。久しぶりにあのガーリックソースがかかったサラダとステーキを食べたくなってね。

    2名で19時に訪問です。カウンターに陣取ります。まずは赤ワインをカラフェでね。注文です。

    • グラリックハンギングテンダーステーキ 150g 2,370円
    • ガーリックライス

    本日はライスをガーリックライスにしてみました。量が多く、半分以上を持ち帰りです。

    本日も美味しいステーキ、ご馳走様でした。

    「ダンサー イン Paris」を鑑賞、夜は赤坂の「志乃ぶ寿司」へカワハギ美味し

     



  • 成瀬巳喜男の「娘・妻・母」と「山の音」、ホームドラマの原点、繊細だし

    成瀬巳喜男の「娘・妻・母」と「山の音」、ホームドラマの原点、繊細だし

    2024年8月13日(火)

    週末は世の中は絶賛3連休です。

    特に用事のない自分は冷房の効いた自宅でDVD鑑賞です。小津安二郎に続いて、最近ハマっている成瀬巳喜男監督(なるせみきお)の名作を鑑賞します。

    • 「娘・妻・母」
    • 「山の音」

    「娘・妻・母」の方は、カラー映画で、誰が主役というわけではありませんが、豪華な俳優陣です。原節子、森雅之、高峰秀子、団令子、宝田明、草笛光子、上原謙、仲代達也

    橋田壽賀子や向田邦子のホームドラマの原点のような話しだね。タイトルがあまりにも芸がなさすぎて損をしていると思います。自分もこのタイトルで後回しにしていたものね。

    あの笠智衆の役、あれだけで笠智衆を引っ張りでしてくるのかと思ったね。成瀬は小津と違って様式美のようなものはあまり感じさせないね。そして、高峰秀子さんのダミ声だけは興醒めするんだね、特に電話のシーン。

    続いて、「山の音」です。原作はかの川端康成の長編です。

    舞台となる鎌倉の家並みがいいね。俳優陣は、原節子、上原謙、山村聡。主演は山村と原節子なんだろうね。自分は映画からは山村聡が息子の嫁の原節子に淡い恋心を持つとは感じられなかったがね、むしろ親心としかね。

    いずれにしても繊細な映画ですね。自分が観た成瀬作品では本日の2本と「女が階段を上がる時」が秀逸だと思うのですが。傑作と名高い「浮雲」は自分には評価が低いです。

    そして、3連休でしたので、外食も2回行ったよ。

    1軒目は六本木一丁目にあるステーキ屋さんのGRALIC[グラリック]さんへ。

    あのガーリックソースがたっぷりかかったキャベツを無性に食べたくなったんでね。

    もちろん飲み物は赤ワインのカラフェを。キリッと冷えた赤ワイン、暑さが吹っ飛ぶね。

    肝心のお肉は赤身の一番安い「ハンギングテンダー・ステーキ」(150g)で2,370円

    財布にも優しいステーキ、ご馳走様でした。

    そして、2軒目はお盆週間にはありがたい表参道のとんかつ「まい泉」へ。飲食店の休業の多い時期にお助けの神店なのです。もちろんお味は一流なのは言うまでもありません。

    3連休中日の日曜日は19時に3名で訪問します。少しの待ちはあるかなと思ったのですが、カウンターなどはガラガラですぐにテーブルに案内です。驚きました。観光客も含めてみんなどこに食べに行っているのかな。

    まずはモルツの瓶ビールです。連れ2人はいつものような茶美豚のとんかつ(ひれ)のようです。自分はモルツをグイグイとね。そして、2本目のビールに入ったところでカツ重のロースを注文です。やっぱりロースの方がうまいよね、豚は脂だよね

    お会計も「大人の休日倶楽部」カードをチラ見せで10%割引です。今日もお得にお食事ができました。ご馳走様でした。

    充実の都心での3連休になりました。

    成瀬監督の映画「乱れる」はエンディングがドラマチックなんだね、禁断の愛

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  • 小津安二郎の「小早川家の秋」、少し関西チックなノリで少しタッチが変わるね

    小津安二郎の「小早川家の秋」、少し関西チックなノリで少しタッチが変わるね

    2024年6月22日(土)

    東京もいよいよ梅雨入りです。もう、だけど6月の下旬なんだよね。

    そして東京はかなりの雨降りの一日です。本日もまずは映画のお話しから。「午前十時の映画祭」のラインナップは本日から小津安二郎の「宗方姉妹」に続いて「小早川家の秋」の上映が始まりました。

    というわけで、本日は朝9時に日本橋のTOHOシネマズです。この「小早川家の秋」は初見です。この映画の解説というかバックグラウンドはこんな感じ。

    老舗の造り酒屋一家に起こる悲喜こもごもを、小津安二郎監督が名人芸とでも言うべき軽妙なタッチで綴った一作

    小津は、前作『秋日和』(60)で東宝専属の司葉子に出演してもらった代わりにこの作品を引き受け、東宝で撮った唯一の作品となった。主演は『浮草』(59)に続く中村鴈治郎。森繁久彌ら当時の東宝人気スター総出演も楽しい

    1961年製作なので、もうカラーなんだね。あらすじです。

    ちなみに1961年は黒澤明のあの「用心棒」もこの年ですね。

    関西にある老舗の造り酒屋の老主人・万兵衛(中村鴈治郎)は65才になり、今は経営を長女・文子(新珠三千代)とその婿・久夫(小林桂樹)に任せて隠居の身。画廊に勤める亡くなった長男の嫁・秋子(原節子)と次女・紀子(司葉子)の行く末が悩みの種だった。ある日、万兵衛の様子がおかしいことに気付いた娘夫婦が心配して調べてみると、万兵衛が昔の妾(ルビ:めかけ)つね(浪花千栄子)とよりを戻していたことが分かった。

    小津監督にしては少し軽妙な感じかな。その理由は主演男優が中村鴈治郎だからかな。笠智衆や佐分利信が主演ならこんな感じには決してならないよね。

    中村鴈治郎の演技もきらいじやないけれどね。この映画はその中村鴈治郎と新珠三千代だよね。原節子はいつもの原節子だし、司葉子はまあどうでもという感じ(今で言えば北川景子みたいなもの)かな。

    自分はあれが森繁久彌とは分からずじまいでした、不覚にも。あのライターの大きな火、森繁の小津への反骨精神というのだか、本当かな。

    浪花千栄子さんのお顔を見て、この人昔よく見ていたなと懐かしく思いました。

    皆さんの意見ではあの役で笠智衆を出させる必要があったかどうかは、だけどこの人がいると映画の格が上がるんだと思います。

    この映画での小早川の読み方は“コバヤカワ”ではなく“コハヤガワ”なんだね。

    楽しい映画鑑賞でした。やっぱり小津安二郎は天才だよね。

    終われば今週2回目の京都ラーメンの「ますたにへ」。

    今日も激しい雨音を聞きながら、ビールとたくわんを。締めはシンプルに“ますたにラーメン”を。ここでは決して横道には外れません。

    ご馳走様でした。

    小津の「東京暮色」は悲劇的な作品と言われるが、笠智衆の存在が救いだな

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  • 小津の「東京暮色」は悲劇的な作品と言われるが、笠智衆の存在が救いだな

    小津の「東京暮色」は悲劇的な作品と言われるが、笠智衆の存在が救いだな

    2023年12月16・17日(土・日)

    土日はいつもと同じルーティーンです。DVDを1本づつ鑑賞します。今週観た映画はこの2本。「エイラク」は毎週1本づつ観ています。観るごとに話しが盛り上がっていきますね。

    まずは小津安二郎の「東京暮色」です。実は先日の劇場での小津安二郎フェアの時に観れなかったのでね。主な俳優陣は原節子、有馬稲子、笠智衆、山田五十鈴ですね。

    • 東京暮色
    • 瓔珞<エイラク> ~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~ Vol.4

    ストーリーはこんな感じ。

    心に傷を抱えた登場人物がおりなす、異色の家族ドラマ
    銀行に勤める周吉(笠智衆)には、妻の喜久子(山田五十鈴)が自分の部下と駆け落ちして以来、男手ひとつで育ててきた二人の娘がいる。

    姉の孝子(原節子)はしっかり者だが不幸な結婚に苦しみ、幼子を連れて実家に戻って来る。妹の明子(有馬稲子)は不実な大学生にだまされ妊娠してしまう。そんなある日、周吉の妹・重子(杉村春子)が兄と子供を捨てたはずの喜久子を街で見かける。明子もまた、自分の母とは知らずに喜久子と出会う。
    いったい、彼女の過去に何があったのか…。

    それは、壮絶な暴力と復讐の物語の始まりだった

    小津作品の中でもユーモアは影を潜め、最も暗い、悲劇的な印象の作品と言われていますが、笠智衆が主演だとそんなお話しも和らげてくれるよね。やっぱりこの映画は有馬稲子が光っているよね。本来は小津は岸恵子を熱望したそうてすが、岸恵子ではこんな感じにはならなかったと思うのです、そこはキッパリ。

    山田五十鈴と杉村春子はやっぱり大女優だけあって存在感は半端ありません。

    だけど笠智衆、この人に尽きるよね。佐分利信では怖い感じがありありだもんね。

    そして、毎週2話づつ観ている「エイラク」は面白さ継続中です。

    そして、土曜日の夕食です。本日は2名ということで。

    久しぶりにあの牛タンの「ねぎし」に行こうかなということに。「ねぎし」は本当に久しぶり、2年振りかな。メニューもいろいろ変わっているね。

    何はともあれ、まずは赤ワインです。つまみはミニ牛タン(400円)です。これだけでもうご機嫌ですね。ワインがグイグイ進みます。そして、今日の注文です。

    • まるねセット 白たん+赤たん(1,800円)
    • ブラッキーセット(1,600円)

    やっぱり牛タンはお店に限るね。スーパーの牛タンはペラペラだもんね。小さいボトルワインも3本いただいて、お会計は6千円です。

    ご馳走様でした。

    そして、このブログは今、羽田の第3ターミナルのTIATラウンジで書いています。本日日曜日の深夜便でタイのバンコクに行きます。

    というわけで明日からはバンコクの旅行記になる予定です。

    中国ドラマの瓔珞(エイラク)は陰謀渦巻く紫禁城の話し、主演はチャン・ツィイー似



  • 小津の「晩春」を映画館で初鑑賞、原節子の顔立ちは派手なんだね、ビックリ

    小津の「晩春」を映画館で初鑑賞、原節子の顔立ちは派手なんだね、ビックリ

    2023年12月12日(火)

    本日もまずは映画の話しから。数日前のブログで渋谷のル・シネマで小津安二郎を初めて観たという報告をしました。その時の映画は「早春」でした。今、渋谷のル・シネマでは“4Kデジタル修復版<小津安二郎:モダン・ストーリーズ>”という特集をやっており、今週木曜日までのかなり限定された企画なんですね、調べてわかったことですが。毎日2本ずつ、それぞれの作品が1回限りの上映です。そんな貴重な映画会なんですね。

    というわけで、本日ものこのこ渋谷に出かけたのでした。

    本日の上映は「晩春」です。主演は笠智衆と原節子ですね。親子を演じています。

    話しのすじはこんな感じ。

    妻を亡くして久しい大学教授の周吉は、27歳になっても未だに嫁に行こうとしない娘の紀子のことが心配でならない。周吉の妹まさが縁談を持ち込んでも、なかなか首を縦に振らない紀子。一方でまさは茶会で知り合った未亡人の秋子を周吉の再婚相手に薦めるが、常々男が後妻をもらうことに嫌悪感を抱いていた紀子の心は、そのことで揺れ始めていく。それを察知した周吉は、彼女と再婚すると紀子に告げた……。

    公開が1949年というのにまずビックリですね。自分にとっては原節子を映画の大スクリーンで観るのは初めてです。話しのすじはさておいて、原節子さんはかなり派手なお顔なんですね。自分としてはしっとりとした姿かたちの女優さんと思っていましたので、そのギャップが激しすぎたのが驚きでした。

    やっぱり笠智衆は戦後を代表する大俳優だね。三船とは正反対でね。あの独特の間のとり方は特筆もの。小津も風景を切り取る絵が本当にいいよね、センスの良さがでています。あの能を観ている時の2人のシーン、一服の絵のようです。すばらしいと思いました。

    杉村春子の役は、あんなおばさん、昔はよくいたよね。

    そして本日も映画館の入りは上々でした、こんなにお客さんが入っている映画館は久しぶりに観るよね。終われば、多数の拍手だもんね。

    小津さん自体の問題ではありませんが、この小津テイストを現代まで引きずっている日本映画の方が問題だと思うんだな。まったく進歩していないと思います。

    終われば、12時30分です。昨日は「喜楽」にいったので、今日は渋谷では「桂花ラーメン」にしようと。今日は券売機の前に行列はありません。

    まずは定番の瓶ビールと茎わかめです。もうお店の方が覚えていて、食券を購入する前から席の前にビールがあるという羞恥プレー炸裂です。

    ビールが五臓六腑に染み渡ります。(大げさな表現だね)

    ビールを飲み終えれば、桂花ラーメンです。今日も大変充実な1日でした。

    阪妻版と三船版の「無法松の一生」を劇場で観たよ、阪東妻三郎を初めて観たが、迫力あるね、あの故田村正和のお父さんだものね