今日は、現在(2020年12月)、病気で苦しんでいるというジョニ・ミッチェルについて書きたいと思います。
ジョニ・ミッチェルは1943年11月生まれですから、現在は78歳ということになります。自分が思うに、歴代の女性のシンガーソングライターで(容姿でなく)音楽性で一番かっこよいと思うのが彼女なのです。
ジョニの代表曲は「Both Sides Now」(邦題: 青春の光と影)という曲だと思いますが、詩の内容と表題があっていないんだな。
自分なりに意訳すると、「今分かったの、ものには2面性があるということを」と言う感じになると思います。
歌詞は哲学的です。“昔は1つの側面からしか見れなかったのだか、今は両側から見れるようになった、人生における勝者と敗者の側、恋愛もそろばんづくだったり、そうでもなかったり”云々です。
ブレグジットの是非もどちらの側で見るかによって感じ方はさまざまです。トランプとバイデンにしてもどちらの側から見るかです。
邦題は青春が前面に出てきて、青春歌の感を呈しているのです。
このジョニの世界観とは違いますが、時代的にも比較できるのが、日本で言えば、中島みゆきの「時代」という曲かな。この曲は輪廻転生を唄っている曲だと思いますが、ジョニ・ミッチェルの「Both Sides Now」の方がより哲学的でミステリアスで詩的な歌詞です。
でこの歌はヒューグラント主演の名作「love actually」でもまさにピッタリのシーンで流れるのですね。
ジョニ・ミッチェルのアルバムの中では、「SHADOWS & LIGHTS」にとどめを刺すと思います。1980年に発表したライブ・アルバムです。1979年9月にカリフォルニア州のサンタ・バーバラ・ボウルで収録された音源が使用されています。
何せ、バンドのメンバーがすごすぎます。
- ジャコ・パストリアス
- ドン・アライアス
- マイケル・ブレッカー
- パット・メセニー
- ライル・メイズ
当時でも大変なメンバーだったと思います。これだけの人たちを集める彼女のプロデュース力には感心します。このアルバムでのジャコは完璧ですね。一番脂がのっている時期だと思います。
「The Dry Cleaner from Des Moines」でのマイケル・ブレッカーとジャコ・パストリアスとのからみは最高なのです。
そして、最後に今日の結論です。ボブ・デュランにノーベル文学賞が差し上げたのなら、ジョニ・ミッチェルにもノーベル文学賞を差し上げないといかんと思うのです。それと、ポール・サイモンにもね。
まあ、音楽史上で楽々とクロスオーバーな世界を実現した2人の天才はマイルスとジョニだけだと思います。