昨日ブログにアップした銀座のとんかつ屋さんに行く前に観た映画はあのポール・バーホーベンの「ベネディタ」なのです。封切りされて2週間ほどですが、小さい劇場でしか公開されていなくて、かつかなり満員気味なのでいつ伺うか時を待っていたのです。
(余談 いい映画を観たあとのビールととんかつは最高だね)
予告を観た時から修道女のお話しということしか予備知識はないのですが。なんたって監督がポール・バーホーベンですから、問答無用の“観るべし”まさしく必見の映画と思った次第です。
ポール・バーホーベンはハリウッドに行ってあの「氷の微笑」を撮っていますが、自分にとってはあの「ブラックブック」があまりに印象的なんだな。娯楽性とあの耽美性のエログロはこの監督のすごいところでしょう。本当に傑作です。少しブラックジョークが効き過ぎなところもね。
そして、今回の「ベネディタ」です。話しのすじはこんな感じです。
17世紀にレズビアン主義で告発された実在の修道女ベネデッタ・カルリーニの数奇な人生と彼女に翻弄される人々を描いた伝記映画。
17世紀、ペシアの町。聖母マリアと対話し奇蹟を起こすとされる少女ベネデッタは、6歳で出家してテアティノ修道院に入る。純粋無垢なまま成人した彼女は、修道院に逃げ込んできた若い女性バルトロメアを助け、秘密の関係を深めていく。そんな中、ベネデッタは聖痕を受けてイエスの花嫁になったとみなされ、新たな修道院長に就任。民衆から聖女と崇められ強大な権力を手にするが……。
「おとなの恋の測り方」のビルジニー・エフィラが主演を務め、「さざなみ」のシャーロット・ランプリング、「神々と男たち」のランベール・ウィルソンが共演。2021年・第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。
2021年製作/131分
中世の教会ものですので、話しが陰鬱になりがちですが、そこは当代きっての鬼才ポール・バーホーベンです。エロもグロも入れて第一級のエンターテインメントに仕上げています。人々が映画に求めているものをよく知っていらっしゃいます。
女優さんもまさに体当たりの演技です。DVDで観ると少し暗い画面が多いので、やっぱり映画館で見ることをおすすめします。
どうしてもっと大きな劇場でやらないのかな、不思議です。
やっぱり、ポール・バーホーベンは偉大なりです。再認識させていただいた次第です。