「瓔珞(エイラク)」全70話を一気観、自分的解釈はメッセージは現代的

2024年2月26日(月)

「瓔珞<エイラク>〜紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃〜」全70話をこの3連休でラストスパートをかけ、完観しました。こんなに面白いドラマを観たのは久しぶりです。

「情熱のシーラ」と「ボルジア家 愛と欲望の教皇一族」以来かな。

約45分で70話もあるドラマですが、最後はDVDを借りてくるのももどかしくなり、配信サービスのUNEXTで一気観せざるをえない面白さだったです。

あらすじはいろんなところで紹介されていますので、割愛しますが、自分の見方を。

これは中国ドラマで紫禁城での話しですが、あえて言うなら司馬遼太郎の「国盗り物語」と思えばいいのかな。最下層から自分の知恵を使って頂点に上り詰めるということでね。

それと一種の純愛ものですね。2人の男から愛される魏エイラク。このドラマが中国で放送禁止になったのもわかります、かなり進んだ女性像、自立して自分で人生を切り開くモデルを提示しているものね。こんなことをされては体制が崩壊するものね。

それと感情移入できる配役の妙、もちろん脚本がすばらしい上での配役だと思います。その中でも特にこの3人かな。

  • 魏瓔珞(ぎえいらく) ウー・ジンイェン
  • 皇后・富察(フチャ)・容音 チン・ラン
  • 貴妃・高寧馨 タン・ジュオ

というわけで、自分的にはこの3人が揃い踏みする40話ぐらいまでが最高に面白いね。特に貴妃という超悪役がいなくなると少しトーンダウンするものね。

結局、この物語の核心は、富察皇后が亡くなる前に乾隆帝から「何故そんなにエイラクを可愛がるのか」と問われ、「エイラクは自分の希望だから」と応えるところかな。

結局、紫禁城の妃は一旦入内すれば、掟に縛られて自由が奪われ、その意思もなくなるのに、エイラクは紫禁城で自分の思うままに動いている、ことに自分のあこがれを見ているんだね。

自分はこのドラマを1週間に2話ずつDVDを借りて見ていましたが、中盤以降はもう一気見したくてたまらなくなり、UNEXで連続再生です。

歴史を見ると、清はこの乾隆帝時代が最高潮でそこから衰退していくのね。乾隆帝の後は、エイラクの子どもの第15代皇士が次の帝だったんだね。

古い中国の宮中劇ですが、現代にも通じる普遍性のあるメッセージがあったので、ここまでヒットしたと思うんだな。

しばらくはエイラク・ロスが心配な自分。

上記の3つのドラマ以外では、イタリアドラマの「ジョルダーニ家の人々」が非常に秀逸です。移民・ジェンダー問題を絡めての家族の分断とあり方を提示しています。

これも必見のドラマです。

丁度1週間前にこんなタイトルのブログを書いたのでした。 “まいったな。まだこんな知らないイタリア映画があったとは、ロバート・ハリスさん...
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