こんな時代だから話題作「同志少女よ、敵を撃て」を読んだ。とにかく著者の運の強さには感服したな

ロシアのウクライナへの侵攻は本当に困ったものであり、国際社会への深刻な問題です。日本も決して対岸の話しとは思えません。

そんな世界情勢ですが、今、日本でこの新刊が注目を集めています。

  • 「同志少女よ、敵を撃て」
  • 著者: 逢坂 冬馬

自分はこの本をロシアのウクライナ侵攻の前から購入し、読むべき本の待ち行列に並んでいたのでした。購入した理由は、どの書評も“激ほめ”していたという単純な理由からです。

だけど、すぐに読むのに手が伸びなかったのは、第二次世界大戦のロシアを舞台にした戦場もの、スナイパーものという相当変わった小説であり、とにかく表紙のカバーのイラストにドン引きしたからなのです。

だけど、この2月下旬のロシアのウクライナ侵攻です。ロシア人の戦場での様子を知れるのではないかと思い、待ち行列のトップにして、5日間で先日読み終えたのでした。

自分のファーストインプレッションというか、独断での読書感です。

そこまで激賞する小説ではないのかな。話しは突然に第二次世界大戦中のロシアの寒村での出来事から始まります。ロシア屈指のスナイパーに成長する少女の物語かな。最後は激戦の戦場で終わります。

確かに、今読まずして、いつ読むという小説です。新人が最初の商業小説で手掛ける題材としては異例中の異例だと思います。話しもかなり劇画チックでおもしろです。エンターテイメント小説としては出来すぎです。

その小説以上に感銘?を受けたのが、この著者の運の強さというか引きの強さなのです。こんな小説を出版して、ロシアのウクライナ侵攻とは。この小説を出版するタイミングとしては後光が差しているとしか思えません。すごい運に恵まれた小説家だと素直に思ったのでした。

アマゾンでの紹介文です。

発売前からSNSで話題!

史上初、選考委員全員が5点満点をつけた、第11回アガサ・クリスティー賞大賞受賞作

アクションの緊度、迫力、構成のうまさは只事ではない。 とても新人の作品とは思えない完成度に感服。──北上次郎

復讐心に始まった物語は、隊員同士のシスターフッドも描きつつ壮大な展開を見せる。胸アツ。──鴻巣友季子

文句なしの5点満点、 アガサ・クリスティー賞の名にふさわしい傑作。──法月綸太郎

独ソ戦が激化する1942年、モスクワ近郊の農村に暮らす少女セラフィマの日常は、突如として奪われた。急襲したドイツ軍によって、母親のエカチェリーナほか村人たちが惨殺されたのだ。自らも射殺される寸前、セラフィマは赤軍の女性兵士イリーナに救われる。

「戦いたいか、死にたいか」――そう問われた彼女は、イリーナが教官を務める訓練学校で一流の狙撃兵になることを決意する。母を撃ったドイツ人狙撃手と、母の遺体を焼き払ったイリーナに復讐するために。

同じ境遇で家族を喪い、戦うことを選んだ女性狙撃兵たちとともに訓練を重ねたセラフィマは、やがて独ソ戦の決定的な転換点となるスターリングラードの前線へと向かう。おびただしい死の果てに、彼女が目にした“真の敵”とは?

是非、ご一読を。面白いよ。“これを読まずして、死ねるか by 内藤陳”級ですぞ!

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