数か月前の日経新聞に取り上げられていた、「ボルジア家 愛と欲望の教皇一族」は是非見るべしドラマと激賞されていた。
そして、ここ2ケ月ほど土日を利用して全部見たのでした。
シーズン1から3まである相当長いドラマです。
全部見終わった素直な感想は大変おもしろいドラマと思います。
要は中世、ルネッサンス時代のローマが舞台です。ボルジア家はスペイン系の家庭で、ドラマの始まりは前ローマ教皇の死亡により、新教皇が選べれるコンクラーベから陰謀のはじまりです。そして、ロドリーゴ・ボルジアが新教皇に選ばれて、物語は始まります。
教皇となったボルジア家族の陰謀と権力欲が渦巻きます。
アマゾンの紹介では
15世紀末ルネッサンス期。ヨーロッパの各都市は華やかな芸術に満ちあふれ、商業は繁栄し、人々は文化的な生活を謳歌していた。しかし、その陰で、貴族と下層階級の対立、同族同士の争い、殺人やレイプといった犯罪も大いに蔓延る時代でもあった。1492年、そのヨーロッパの中心バチカンでロドリーゴ・ボルジアは法王の座に着き、ボルジア家による背徳にまみれた治世が始まる……。
そして、この物語は日本でも丁度同じお話があるのです。
司馬遼太郎の「国盗り物語」と話は同じだと思いました。どちらも宗教家から成りあがっていく話しですね。国盗り物語の斎藤道三より、こちらのロドリーゴ・ボルジアの方が悪では一枚も二枚も上手ですね。
自分はチェザーレ・ボルジアという名前は塩野七生さんの著書「チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷」 (新潮文庫)で知ってはいたが、数十年前に購入していたが、まだ読んではいなかった。こんな物語とは知らなかったな。チェザーレはまさしく法衣をまとった戦士です。
このドラマを制作したのは、ニール・ジョーダンという人です。脚本も監督もこの人がやっていますね。
主演は教皇役はジェレミー・アイアンズ (出演), チェザーレ役は新人のフランソワ・アルノー 。ドラマにはマキャベリも出て来ますね。マキャベリの君主論はこの“チェザーレ・ボルジア”という人のことを書いたものとは初めて知ったのでした。
そしてドラマ最後の圧巻は、シーズン3の最後の方に出で来る教皇の考えを聞かされるシーンかな。ローマ教皇庁を完全に自分の家族のものとする恐ろしい考えが明かされます。
これにはビックリしました。まさに、自分たちのことしか考えていないとは、驚きです。
塩野さんの「チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷」の裏表紙の言葉です。
熟練した戦略家たちもかなわなかった彼の“優雅なる冷酷”とは。
「毒を盛る男」として歴史に名を残したマキアヴェリズムの体現者、チェザーレ・ボルジアの生涯。
この本のあとがきは、沢木耕太郎さんが書いているとは知らなかったな。
この本は塩野七生さんの2作目の本ですね。
今年見たドラマでは、
- 「情熱のシーラ」
- 「ボルジア家 愛と欲望の教皇一族」
だけど、お主も悪よのう、という言葉が良く似合うテレビドラマですね。お金も相当にかかっているドラマです。是非、まだの方はご鑑賞を。
これを見ずには死ねるか!