前日のブログで「芸歴50周年記念 桂文珍 国立劇場20日間独演会」のことを書いたのですが、実は当の桂文珍さんの落語より感心した出演者の方の芸を楽しんだのでした。
その方は、仲入り後の最初に出てこられました。
実に華のある方で、和服とキリッとした化粧と髪型が特徴でした。
お名前は、内海英華(うつみ えいか)さんという方です。
その時の芸は、三味線と歌ものの都々逸を10分ぐらいやっておられたのでした。
この方の芸は今まで一度も見たことなく、その存在すらも知らなかったのです。
自宅に戻って、ネットで検索してみるとこんな方なのですね。
数少ない上方寄席囃子。長らく途絶えていた女道楽(都々逸・端歌・小唄・漫談・踊りなど様々な芸を舞台の上で披露する三味線芸のひとつ)の復活を試み「英華流女道楽」を確立。現在、大阪で唯一の女道楽として舞台や落語会で大活躍中。
そして、内海英華さんはCDも1枚出しておられるのです。
タイトルは「平成の女道楽 内海英華でございます」、真っすぐのベタなタイトルです。
キャッチコピーは、“大阪、いや日本、いや世界でただ一人の「女道楽」内海英華”です。
“内海英華の芸歴三十一年を集大成して贈る、粋な一枚!”
“芸あり、艶あり、そして笑いあり、あたなのお耳の恋人、内海英華”
そして、CDのジャケットもすばらしい。キリッとしたたたずまいです。
こんなCDを見せられては、amzonですぐにあわててポチッとしたのでした。何と、もう在庫はこの1枚だけだったのでした。
当日の国立劇場の演目の最後には、お囃子のお名前がクレジットされているのですね。生のお囃子はさすがに、粋ですね。
- 三味線 内海英華
- 鳴物 林家うさぎ
- 笛 桂福矢
- お囃子 桂文五郎
そして、当日いただいたパンフレットの桂文珍さんのインタビューです。
「桂文珍の静かな一日」
(前略)
昼前に楽屋入り。
すぐに楽屋名物、ケータリングのおばちゃんの「おふくろの味」をいただく。お囃子連中とのリハーサルも重要だ。
「上方落語は鳴り物が大事。息が合ったワンチームだから、何があっても大丈夫」
(後略)
そして、内海英華さんは、現在、全日空機内放送にて「全日空寄席」のパーソナリティも務められています。飛行機の機内では専ら、映画のみで自分はこの「全日空寄席」を一度も聞いたことがないんだな。
これで、また、飛行機に乗る楽しみが出てきました。
CDも無事入手して聞いてみました。いろいろと自分の知らない世界を解説してもらい、いろんな世界があるもんだと納得の1枚です。
だけど、CDよりは生の舞台で聞く方が断然、粋な風情が伝わってきていいなと思います。キッパリ。
内海英華さんのオフィシャルHPはこちらから。
自分と年齢も近く、親近感を覚える内海英華さんです。自分から見ると、少しお姉さんですね。