カテゴリー: 映画

  • 2024年は激動の予感、「ティル」を観て、アメリカどうしたんだと

    2024年は激動の予感、「ティル」を観て、アメリカどうしたんだと

    2024年1月4日(木)

    2024年は辰年ですが、新年早々、能登地震やJAL機事故など大きなニュースが起こる激動の年の様相です。今回の地震での東京の揺れは大きく横に波打つような揺れで、あの東日本大震災の時の突き上げるような縦揺れとは大きく違っていましたね。

    JAL機事故のニュースも夕方の6時頃に目に飛び込んできた映像にはびっくりしました。ライブでしかもカメラがある中であんな事故をテレビで見るとは驚きの映像でした。あの911のような臨場感がありました。

    それにしても、正月番組の特番は少し休んで、ニュースや情報系の番組を突っ込むべきだったのではないかと思います、特に民放はね。

    この年末年始に劇場で観た映画はこの1本。

    • ティル TILL

    1950年代アメリカで、アフリカ系アメリカ人による公民権運動を大きく前進させるきっかけとなった実在の事件「エメット・ティル殺害事件」を劇映画化したものです。

    ストーリーはこんな感じ。

    1955年、イリノイ州シカゴ。夫を戦争で亡くしたメイミー・ティルは、空軍で唯一の黒人女性職員として働きながら、14歳の息子エメットと平穏に暮らしていた。ある日、エメットは初めて生まれ故郷を離れ、ミシシッピ州マネーの親戚宅を訪れる。しかし彼は飲食雑貨店で白人女性キャロリンに向けて口笛を吹いたことで白人の怒りを買い、8月28日、白人集団に拉致されて凄惨なリンチの末に殺されてしまう。息子の変わり果てた姿と対面したメイミーは、この陰惨な事件を世間に知らしめるべく、ある大胆な行動を起こす。

    名優ウーピー・ゴールドバーグが共演し、製作にも名を連らねている作品です。映画の中ではかなりショッキングな映像もあります。

    だけど、日本人の感覚からすると、あの店主の白人妻はあれぐらいで何を激怒しているのかな、と思うぐらい不思議な出来事なんだね。あれがアメリカ南部と言われればそうだろうけど。

    そして、2022年になって、エメット・ティル・反リンチ法案に署名し、同法が成立するのも不思議。米国史上初めてリンチ行為を憎悪犯罪(ヘイトクライム)と定義したとのこと。

    アメリカどうしたんだ、と思う自分

    エンドロール前のその後の情報も腹立つ事ばかりで嫌な気持ちになるよね

    確かに、年末年始向きの映画ではなかったね。そのあとに「Perfect Days」を見れば一服の清涼剤になるかもね。

    映画「Perfect Day」もいいけど、イタリアの“MARVIS”のポーチも素敵だよ

     



  • 映画「Perfect Day」もいいけど、イタリアの“MARVIS”のポーチも素敵だよ

    映画「Perfect Day」もいいけど、イタリアの“MARVIS”のポーチも素敵だよ

    2023年12月28日(木)

    バンコク2泊3日の旅行も書き終え、通常モードのブログに戻ります。

    本来木曜日はルーティーンの絵画教室があるのですが、年末ということで本日はお休みです。そのかわりに話題のあの映画を見に行ったよ。カンヌ映画祭で役所広司が主演男優賞に輝いたヴィム・ヴェンダース監督の「Perfect Days」です。

    観たのは日比谷の東宝シネマズです。午前の回です。

    まず驚いたのは、観客の多さです。こんな地味な映画なのに何故、こんなに観客が、ビックリマークです。

    ストーリーはこんな感じ

    東京・渋谷でトイレ清掃員として働く平山(役所広司)は、静かに淡々とした日々を生きていた

    その毎日は同じことの繰り返しに見えるかもしれないが、同じ日は1日としてなく、男は毎日を新しい日として生きていた



    映画は本当に静寂に満ちた良い映画です。あの朝の箒の音、たまらないね。小津を慕うヴィム・ヴェンダース節、炸裂ですね。「パリ・テキサス」よりも静かな映画です。

    ちなみに、役所広司が演じる平山という主人公の名前は、小津安二郎の『東京物語』(1953年)で笠智衆が演じた平山周吉から取られている(他の小津映画でも平山という名前の男は何度か登場するが)、のは初めて知りました。

    こだわりが凄いね。

    良い映画を観た後は、木曜日の食のルーティーン、銀座の「共楽」へ。1周間に1度は顔を出さないと忘れられるのでね。

    いつものように、ビールとワンタンメンで2023年の「共楽」の食べ納めです。

    そして、今日の本題ね。

    実は最近のSNSの広告でたまらないものを見つけたのでした。

    イタリア・フィレンツェで誕生し長い間イタリアで愛され続けているデンタルケアブランドの
    MARVIS(マービス)の白いポーチなのです。
    2024年も旅行が多くなるし、歯磨きセットをこれに集約するのには最適ではないかと、妄想したのです。特に限定色の白はかっこいいよね。
    このマービスの歯磨き粉は、“歯が白くなる”ということで有名らしいですが、自分はミラノで購入して使用しましたが、白くならないよね。だけどオシャレ度はすごいね。イタリアでは普通のドラッグストアで売られていました。
    まあ、歯磨き粉はともかく、このMARVIS(マービス)印の白ポーチは貴重だと思い思わずポチッしました。
    これで旅行先のデンタル収納は完璧になりました。
    イタリア好きの方々、おすすめします。

     



  • 小津の「東京暮色」は悲劇的な作品と言われるが、笠智衆の存在が救いだな

    小津の「東京暮色」は悲劇的な作品と言われるが、笠智衆の存在が救いだな

    2023年12月16・17日(土・日)

    土日はいつもと同じルーティーンです。DVDを1本づつ鑑賞します。今週観た映画はこの2本。「エイラク」は毎週1本づつ観ています。観るごとに話しが盛り上がっていきますね。

    まずは小津安二郎の「東京暮色」です。実は先日の劇場での小津安二郎フェアの時に観れなかったのでね。主な俳優陣は原節子、有馬稲子、笠智衆、山田五十鈴ですね。

    • 東京暮色
    • 瓔珞<エイラク> ~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~ Vol.4

    ストーリーはこんな感じ。

    心に傷を抱えた登場人物がおりなす、異色の家族ドラマ
    銀行に勤める周吉(笠智衆)には、妻の喜久子(山田五十鈴)が自分の部下と駆け落ちして以来、男手ひとつで育ててきた二人の娘がいる。

    姉の孝子(原節子)はしっかり者だが不幸な結婚に苦しみ、幼子を連れて実家に戻って来る。妹の明子(有馬稲子)は不実な大学生にだまされ妊娠してしまう。そんなある日、周吉の妹・重子(杉村春子)が兄と子供を捨てたはずの喜久子を街で見かける。明子もまた、自分の母とは知らずに喜久子と出会う。
    いったい、彼女の過去に何があったのか…。

    それは、壮絶な暴力と復讐の物語の始まりだった

    小津作品の中でもユーモアは影を潜め、最も暗い、悲劇的な印象の作品と言われていますが、笠智衆が主演だとそんなお話しも和らげてくれるよね。やっぱりこの映画は有馬稲子が光っているよね。本来は小津は岸恵子を熱望したそうてすが、岸恵子ではこんな感じにはならなかったと思うのです、そこはキッパリ。

    山田五十鈴と杉村春子はやっぱり大女優だけあって存在感は半端ありません。

    だけど笠智衆、この人に尽きるよね。佐分利信では怖い感じがありありだもんね。

    そして、毎週2話づつ観ている「エイラク」は面白さ継続中です。

    そして、土曜日の夕食です。本日は2名ということで。

    久しぶりにあの牛タンの「ねぎし」に行こうかなということに。「ねぎし」は本当に久しぶり、2年振りかな。メニューもいろいろ変わっているね。

    何はともあれ、まずは赤ワインです。つまみはミニ牛タン(400円)です。これだけでもうご機嫌ですね。ワインがグイグイ進みます。そして、今日の注文です。

    • まるねセット 白たん+赤たん(1,800円)
    • ブラッキーセット(1,600円)

    やっぱり牛タンはお店に限るね。スーパーの牛タンはペラペラだもんね。小さいボトルワインも3本いただいて、お会計は6千円です。

    ご馳走様でした。

    そして、このブログは今、羽田の第3ターミナルのTIATラウンジで書いています。本日日曜日の深夜便でタイのバンコクに行きます。

    というわけで明日からはバンコクの旅行記になる予定です。

    中国ドラマの瓔珞(エイラク)は陰謀渦巻く紫禁城の話し、主演はチャン・ツィイー似



  • あのウォン・カーウァイ監督の初期の傑作と言われてもね、「欲望の翼」

    あのウォン・カーウァイ監督の初期の傑作と言われてもね、「欲望の翼」

    2023年12月15日(金)

    本日の午前中は月に1回のかかりつけ医のところへ。もう10年以上、通っているね、血圧が高いので心臓系も含めての循環器系の名医です。かかりつけ医を持つと、大学病院でもどこでも紹介状を書いてもらえ気楽にいけるのがメリットです。

    薬局で処方箋の薬をもらったのが11時過ぎ。どうしようかな。

    予定通り、渋谷で映画でも観るかな。12時半からレスリー・チャン主演の4Kレストアした「欲望の翼」をやっているのでね。時間的にもピッタリ。監督はあのウォン・カーウァイ監督だよ。彼の初期の傑作だと言われているようです。

    あらすじはこんな感じ。

    「1960年4月16日3時1分前、君は僕といた。この1分を忘れない。君とは“1分の友達”だ。」ヨディ(レスリー・チャン)はサッカー場の売り子スー(マギー・チャン)にそう話しかける。ふたりは恋仲となるも、ある日ヨディはスーのもとを去る。
    ヨディは実の母親を知らず、そのことが彼の心に影を落としていた。ナイトクラブのダンサー、ミミ(カリーナ・ラウ)と一夜を過ごすヨディ。部屋を出たミミはヨディの親友サブ(ジャッキー・チュン)と出くわし、サブはひと目で彼女に恋をする。
    スーはヨディのことが忘れられず夜ごと彼の部屋へと足を向け、夜間巡回中の警官タイド(アンディ・ラウ)はそんな彼女に想いを寄せる。60年代の香港を舞台に、ヨディを中心に交錯する若者たちのそれぞれの運命と恋──やがて彼らの醒めない夢は、目にもとまらぬスピードで加速する

    映画を観ての感想。はっきり言って、全くその良さがわかりません。自分は感性に乏しいのかな。何か話しに主題はあるのかな。話しが突然に始まり、切り替わるしね。わかりにくい映画だと思います。映像も暗い場面が多いのでスタイリッシュでもないと思うんだな。

    “その後のウォン・カーウァイの方向性を決定づけた重要作”と言われてもさっぱりワカラン、自分

    自分的にはこんな評価です。レスリー・チャンは人気あったスターだったようですが、自分的には同時代の香港映画なら、チョウ・ユンファだよね。

    そして、残念だったのは今日のお昼。何と渋谷の立ち食いそばの「ゆで太郎」で天ぷらそばだったのです。映画を観る前に小腹が空いたので。これがいけなかった。映画が終わった後で、空腹感もなく、「喜楽」に行く意欲がなかったのです。ガックリ

    実は昨日の「カンブリア宮殿」に出演したのです。特集は「1円でも稼ぐ!地獄を見たANAの新戦略」です。そのカートの映像は何を隠そう、自分なのです。

    究極の羞恥プレーを披露したのです。失礼しました。

    「<ANAオリジナル>機内搭載カート(未使用品)」が遂に到着。開封の儀。やっぱり新品だよね



  • 本日も小津安二郎の「彼岸花」を観る、田中絹代ってこんな顔立ちの人なんだね

    本日も小津安二郎の「彼岸花」を観る、田中絹代ってこんな顔立ちの人なんだね

    2023年12月13日(水)

    本日も渋谷のル・シネマで“4Kデジタル修復版<小津安二郎:モダン・ストーリーズ>”特集を観に行ったよ。まずはその報告から。先週末から今週1週間で小津作品を3本観たことになります。本日観た作品は「彼岸花」です。読み方は「ヒガンバナ」です。

    1958年製作・公開ですね。主演は佐分利信 (出演), 田中絹代 (出演)です。小津監督第49作目にして初めてのカラー作品だそうです。

    あらすじはこんな感じ。

    平山渉(佐分利信)は娘、文子には良い縁談をと考えていた
    ある日、突然、文子との結婚を了解して欲しいという谷口(佐田啓二)が平山の会社を訪れ、文子と谷口の交際が発覚。知人(笠智衆)の娘の縁談には寛容な平山であったが、文子が相談なしに結婚の約束をしたと知り、激怒する
    文子と谷口との結婚を許さない平山のもとに、文子の友人、幸子が自分の縁談で困っている、と相談にやってきた。

    観ての感想。だんだん小津が好きになってきました、人気があるのもよく分かります。今回の映画では女優陣が絢爛なので、誰が誰なのか自分はその場ではよくわかりませんでした。

    確認です。

    • 主人公の父の奥さん 田中絹代
    • 娘の文子 有馬稲子
    • 京都の佐々木の娘 山本富士子
    • 三上(笠智衆)の娘 久我美子
    • 文子の結婚相手 佐田啓二

    自分が映画で分かったのは、有馬稲子ぐらいかな。田中絹代はこんな人だったんだ、山本富士子もね

    だけど、この映画はやっぱり主演は佐分利信で納得です。笠智衆ではあの傲慢さを出ないものね。映像で感心したのはこのカット。

    • 最初での彼岸花が置かれたテーブルのショットの美しさ
    • 終了間際の佐分利信と笠智衆の浴衣姿での橋上のシーン

    小津って本当にビジュアルチックですね。この感性には驚くばかりです。そして、やっぱりウェス・アンダーソンちっくな映像が頻発しますね。ウェスは絶対に小津をかなり研究しているね。今回3本続けてみましたが、これが向田邦子あたりに面々と続いているんだね、向田邦子の方が毒気はありますが。

    本日も映画終了後には劇場で拍手が沸き起こりました。明日はルーティーンの絵画教室があるのですが、どうしようかな。

    映画が終わればランチです。今日はラーメンはいいかな。というわけで、六本木に移動してカレー南蛮を食します。何故なら渋谷でカレー南蛮のお店は知らないのでね、お蕎麦、不毛の地だと思うので。

    徒歩で六本木に向かいます、健康のためにね。向かうはロアビル前の「薮そば」です。ここは店内が広くていいよ、そんなに激混みしないし。

    まずは瓶ビールです。注文は“カレー南蛮そば”です。普通に旨いです。ビール1本飲んで、お会計1,480円は非常に良心的なお店です。おすすめします。

    今日も幸せな1日でした。

    「ウェス・アンダーソンすぎる風景展」は幸福感たっぷり、渋谷ヒカリエ、必見だよ



  • 小津の「晩春」を映画館で初鑑賞、原節子の顔立ちは派手なんだね、ビックリ

    小津の「晩春」を映画館で初鑑賞、原節子の顔立ちは派手なんだね、ビックリ

    2023年12月12日(火)

    本日もまずは映画の話しから。数日前のブログで渋谷のル・シネマで小津安二郎を初めて観たという報告をしました。その時の映画は「早春」でした。今、渋谷のル・シネマでは“4Kデジタル修復版<小津安二郎:モダン・ストーリーズ>”という特集をやっており、今週木曜日までのかなり限定された企画なんですね、調べてわかったことですが。毎日2本ずつ、それぞれの作品が1回限りの上映です。そんな貴重な映画会なんですね。

    というわけで、本日ものこのこ渋谷に出かけたのでした。

    本日の上映は「晩春」です。主演は笠智衆と原節子ですね。親子を演じています。

    話しのすじはこんな感じ。

    妻を亡くして久しい大学教授の周吉は、27歳になっても未だに嫁に行こうとしない娘の紀子のことが心配でならない。周吉の妹まさが縁談を持ち込んでも、なかなか首を縦に振らない紀子。一方でまさは茶会で知り合った未亡人の秋子を周吉の再婚相手に薦めるが、常々男が後妻をもらうことに嫌悪感を抱いていた紀子の心は、そのことで揺れ始めていく。それを察知した周吉は、彼女と再婚すると紀子に告げた……。

    公開が1949年というのにまずビックリですね。自分にとっては原節子を映画の大スクリーンで観るのは初めてです。話しのすじはさておいて、原節子さんはかなり派手なお顔なんですね。自分としてはしっとりとした姿かたちの女優さんと思っていましたので、そのギャップが激しすぎたのが驚きでした。

    やっぱり笠智衆は戦後を代表する大俳優だね。三船とは正反対でね。あの独特の間のとり方は特筆もの。小津も風景を切り取る絵が本当にいいよね、センスの良さがでています。あの能を観ている時の2人のシーン、一服の絵のようです。すばらしいと思いました。

    杉村春子の役は、あんなおばさん、昔はよくいたよね。

    そして本日も映画館の入りは上々でした、こんなにお客さんが入っている映画館は久しぶりに観るよね。終われば、多数の拍手だもんね。

    小津さん自体の問題ではありませんが、この小津テイストを現代まで引きずっている日本映画の方が問題だと思うんだな。まったく進歩していないと思います。

    終われば、12時30分です。昨日は「喜楽」にいったので、今日は渋谷では「桂花ラーメン」にしようと。今日は券売機の前に行列はありません。

    まずは定番の瓶ビールと茎わかめです。もうお店の方が覚えていて、食券を購入する前から席の前にビールがあるという羞恥プレー炸裂です。

    ビールが五臓六腑に染み渡ります。(大げさな表現だね)

    ビールを飲み終えれば、桂花ラーメンです。今日も大変充実な1日でした。

    阪妻版と三船版の「無法松の一生」を劇場で観たよ、阪東妻三郎を初めて観たが、迫力あるね、あの故田村正和のお父さんだものね



  • 餃子だけを目当てに三田の「大連」へ、皮が厚くなり大陸風に変わってしまった、残念無念

    餃子だけを目当てに三田の「大連」へ、皮が厚くなり大陸風に変わってしまった、残念無念

    2023年12月9・10日(土・日)

    土日はいつもと同じルーティーンです。DVDを1本づつ鑑賞します。今週観た映画はこの2本。「エイラク」は毎週1本づつ観ています。観るごとに話しが盛り上がっていきますね。

    • ベル・カント とらわれのアリア
    • 瓔珞<エイラク>~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~ Vol.3

    そして、「ベル・カント とらわれのアリア」です。エルザ・ジルベルスタインねらいで見つけた1本です。彼女は少しか出ていないね、残念。ジュリアン・ムーアと渡辺謙のラブシーンが観られるよ。話しはこんな感じ

    1996年にペルーで起きた日本大使公邸占拠事件に着想を得て書かれたアン・パチェットのベストセラー小説をジュリアン・ムーア、渡辺謙、クリストファー・ランバート、加瀬亮らの豪華共演で映画化したヒューマン・ドラマ

    監督は「アバウト・ア・ボーイ」のポール・ワイツ。

    1996年、南米の某国。高額な報酬につられてやって来たのは世界的オペラ歌手でアメリカ人のロクサーヌ・コス。副大統領邸で開催されるサロンコンサートは、工場誘致を目指す政府が、コスの長年のファンである日本人実業家ホソカワをもてなすためのものだった。通訳のゲンを従え、憧れのコスとの対面に興奮を隠せないホソカワ。やがてフランス大使をはじめ各国のVIPも列席する中、コスの美しい歌声がサロンに響き渡る。するとそこへ銃声とともにテロリストたちがなだれ込んでくるのだったが…

    題材はよいはずですが、映画はおもしろくないね。もっと緊迫感のある演出が欲しいよ。あんな状況で色恋沙汰があるはずもないのに。やはり緊迫感のある演出はやっぱりあのボーンのポール・グリーングラスがピカ一だよね。おもしろかったのは、北野武の「首」で狂気の信長役をした加瀬亮も出ているところ。対比がすごいよね

    そして、土曜日の夕食です。本日は数年ぶりに三田にある中華料理の「大連」に行こうということになったのです。もちろん、“ぎょうざ”だけが狙いです。我が家でぎょうざと言えば、亀戸の亀戸餃子かこの三田の大連しかないのです。


    「大連」はいろいろ安い中華メニューがありますが、“ぎょうざ”以外を頼んではいけないよ。我が家のルールです。予約なしで3名で遠征します。麻布台ヒルズの前を通ってね。

    行ってみれば、何と満席のようです。大宴会が開かれています。10分待って着席です。

    まずはビールで喉の消毒です。注文は決まっています。個数をいくつにするかだけです。

    本日は何か胸騒ぎがして、水餃子と焼き餃子を2皿づつにしてみました。そして、やってきました。この水餃子を見てイヤな予感が。何か皮が厚くなっているではありませんか。いわゆる大陸風です。食べてみても、やっぱりもモサッとしているのです。これは大連の餃子じゃないよ。料理人が変わってしまい、餃子も変わってしまった大連。残念ながら自分の中ではチーンと鐘がなったのです。

    追加注文もせずに退散した次第です。ビール2本飲んで、お会計は3千円。安っ

    東京の“ぎょうざの聖地”は亀戸だよ、「亀戸餃子」を巡礼訪問、あいかわらず行列だよ

     



  • 人生で初めて小津安二郎を観る、「早春」で劇場で拍手が起こったよ、ダニー・トレホも見つけたよ

    人生で初めて小津安二郎を観る、「早春」で劇場で拍手が起こったよ、ダニー・トレホも見つけたよ

    2023年12月8日(金)

    本日もまずは映画のお話しからです。

    自分は恥ずかしながら、あの小津安二郎の映画を1本も見たことないのです。日本人としてお恥ずかしい限りです。そして、数日前の日経新聞にあのビム・ベンダースの記事が出ていたのです。小津をずっと尊敬しているとね。ビム・ベンダースが監督で主演が役所広司の映画「PERFECT DAYS」が話題だもんね。

    そんな中、渋谷のル・シネマで“4Kデジタル修復版<小津安二郎:モダン・ストーリーズ>”という特集で小津の映画を上映しているのです。もう劇場で強制的に観ないと、小津安二郎の映画を観ることはない自分と思ったのでした。

    本日は「早春」を午前に鑑賞に出かけたのでした。主演は池部良と淡島千景です。

    映画館はかなりの人が入っており、思わずのけぞりました。すごい人気。

    この「早春」は小津の正統派からは少し外れている作品のようですが、小津のテイストはよくわかりました。細かい日常のことでの人情の機敏を描いていくのね。やっぱり脇役では笠智衆と山村聡ですね。岸恵子も若いね、キャンキャンしているもの。

    この小津のようなスタイルが現在の日本の主流の是枝裕和などに引き継がれているテイストと思うのですが。映像的には、ウェス・アンダーソンのような映像もありますよね。「シンメトリー+はっきりとした模様」というかね。

    2時間24分は少し長いような。話しからしても2時間以内におさめて欲しいな。小津ファンから怒りを買いそうですが。

    終われば、拍手が起こりました。映画館で拍手を聞くのは、あのインド映画の「RRR」以来かな。

    終わればランチを。本日は連日のラーメンから離れて、とんかつにします。この界隈でとんかつと言えば、表参道の「まい泉」です。2時ですか、外まで長蛇の列です。カウンター席に案内されるまで30分。外国人も含めて、もう尋常じゃない人気ですね。テーブル席だとまだ時間がかかると思います。

    カウンター席でまずはビール。“ロースかつ定食”を注文です。とんかつがくれば、まずはお塩でビールのつまみにします。小津の映画を観て、「まい泉」でビールととんかつ。もうたまらない金曜日です。

    そして、国連本部近くにある「青山ブックセンター」へ。こちらの本屋さんへ来たかいのある本を見つけたよ。何とダニー・トレホの自伝と料理本が発売されたようです。

    • ダニー・トレホのタコスを喰え! 「最凶」の漢による「最高」のL.A.スタイル・メキシカン・レシピ75
    • 世界でいちばん殺された男: ダニー・トレホ自伝

    悪い冗談かと思うこの2冊。特にダニー・トレホのレシピ本には参ったね。だけとこのレシピ本、自分は買うと思います。

    最後のダニートレホの落ちがついて、本当によい金曜日でした。

    胸熱インド映画「RRR」を観てきたよ、途中で“これはまいったな”と口ずさむことしきり、頭をからっぽにして楽しんでね



  • カランダッシュからキース・へリング柄の限定品ボールペンが出た、プレゼントに最適

    カランダッシュからキース・へリング柄の限定品ボールペンが出た、プレゼントに最適

    2023年12月6日(水)

    本日も初めては映画のお話しから。先週、劇場に観に行った映画です。あの松田優作の怪演の「ブラック・レイン」です。監督は「ナポレオン」のリドリー・スコットです。「午前十時の映画祭」のラインナップで上映されていた日本橋の“TOHOシネマズ”で鑑賞です。

    あらすじはこんな感じ。

    高倉 健vs.松田優作――二度と叶わないただ一つの競演映画。
    日米オールスターキャストで贈るアクション・サスペンス巨編が最強になって蘇る!!

    ニューヨークで起きた惨殺事件の犯人・佐藤を逮捕したNY市警のニックとチャーリー。彼らは日本へ護送する途中で佐藤に逃げられてしまう。
    大阪府警の協力を得て捜査のため足を踏み入れた大阪で、ニックたちはミステリアスな暗黒街にうごめくヤクザの標的になってしまう…。

    配役はすごいよ、今にして思えば。

    • マイケル・ダグラス
    • アンディ・ガルシア
    • 高倉健
    • 松田優作

    アンディ・ガルシアも若いね。高倉健の演技は正しく高倉健。このころの健さんはボクトツなんだね。やっぱり光っていたのは、松田優作と思うんだな。がんに侵されていて出演したとのこと。やっぱり不気味だもの。あの内田裕也なんか足元にも及ばない不気味さです。内田裕也も若いね。

    舞台がバリバリの日本というのも凄いよ。しかも大阪。画面の色合いがセピア色ちっくなんだよ。正しくこれってブレードランナーの世界だよ。ちなみにブレードランナーとブラック・レインはこんな感じで製作年が7年違うのね。1989年と言えば、日本のバブル最高潮の時だね。感慨深いものがあります。監督はもちろんどちらもリドリー・スコットです。

    • ブレードランナー Blade Runner(1982年)
    • ブラック・レイン Black Rain(1989年)

    ちなみに、リドリー・スコットは自分の次作にも松田優作を起用しようとオファーしていたんだとか。健さんの英語、うまいね。あの渡辺謙よりもね。

    ただただ名作でした。タイトルの「ブラック・レイン」とはあのことなのね

    話しは変わって文房具の話しです。カランダッシュです。つい最近販売が始まったようですが、このボールペンいいよね。

    • CARAN D’ACHE(カランダッシュ)限定品 キース・へリング

    愛と芸術を讃える、ポップで遊び心にあふれたコレクションが登場!  世界的なポップ・アーティストであるキース・ヘリングとコラボレーションした849 ボールペンのスペシャルエディションです。

    ホワイトサテン仕上げの1本は鮮やかなハートが愛への賛歌を表し、マットブラックのもう1 本は白と黒の特徴的なパターンが躍動感あふれるデザインとなっています。

    カランダッシュのボールペンは何本か保有していますが、更にもう1本買ってもよいかなと思わせる逸品です。

    今年のプリスマスプレゼントに最適かな。自分は思案中です。

    並みいる著名な外国製のボールペンより、国産の「伊東屋 ITOYA110 アクロインキボールペン」は一番書き味が良い、秀逸なボールペン

     



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    2023年12月5日(火)

    本日もまずは映画の話しから。

    実は先週に久々のあの北野武監督の「首」を観るために六本木ヒルズのTOHOシネマズに足を運んだのでした。北野武作品を観るのは初めてで、しかも劇場です。なんたって予告編が面白そうだったのでね。

    午前の回に行きましたが、お客さんは少なかったね。やっぱりもう織田信長は映画でもドラマでも取り上げすぎでしょう。映画・テレビ関係者は考えた方がいいよ

    その中でも自分的にはこの「首」は面白いと思いましたが。話しの要旨はこんな感じ。

    北野武が構想に30年を費やして監督・脚本を手がけ、「本能寺の変」を題材に壮大なスケールで活写した戦国スペクタクル映画。武将や忍、芸人、農民らさまざまな人物の野望と策略が入り乱れる様を、バイオレンスと笑いを散りばめながら描き出す。

    天下統一を目指す織田信長は、毛利軍、武田軍、上杉軍、京都の寺社勢力と激しい攻防を繰り広げていた。そんな中、信長の家臣・荒木村重が謀反を起こして姿を消す。信長は明智光秀や羽柴秀吉ら家臣たちを集め、自身の跡目相続を餌に村重の捜索命令を下す。秀吉は弟・秀長や軍師・黒田官兵衛らとともに策を練り、元忍の芸人・曽呂利新左衛門に村重を探すよう指示。実は秀吉はこの騒動に乗じて信長と光秀を陥れ、自ら天下を獲ろうと狙っていた。

    北野監督がビートたけし名義で羽柴秀吉役を自ら務め、明智光秀を西島秀俊、織田信長を加瀬亮、黒田官兵衛を浅野忠信、羽柴秀長を大森南朋、秀吉に憧れる農民・難波茂助を中村獅童が演じる。

    映画は登場人物が多いので、そしてよく知られた俳優も多いので、誰が誰の役なのか序盤は混乱しますが、落ち着けば人間関係が頭に入ります。本能寺の変を男色の成れの果てと解釈したのは面白いね。(案外本当かもね)

    今回の出色の出来の俳優は、やっぱり、織田信長の加瀬亮と曽呂利新左衛門の木村祐一かな。

    まあ、面白い映画です。おそらくDVDで観ても良いと思います、昨日の「ナポレオン」と違ってね。

    今日はもう一つ話題を。先日、ウェス・アンダーソンの風景展を観に、渋谷のヒカリエに行った時です。何気に各フロアを流していると、雑貨屋さんでこんなものを見つけたのでした。

    • エコバッグ HUNGBAG L」 折りたたみ マチ付き コンパクト 軽量

    何が良いかと言うと、“極小で軽量”携帯しやすいエコバック。これなら毎日、ジーンズの前ポケットに入れても邪魔になりません。出先でものを購入したい時に、そんな時にないのがエコバックです。思わず楽天市場でポチッしました。

    そして、後日、家内にこんなものを手に入れたという話しをすると、「自分はずいぶん前にこの商品を知っており、こんなにサイズ違いを持っているよ」とのこと。

    大人気商品のようです。大変おすすめです。

    STANDARD SUPPLY製のスクエアポーチ Sはシンプル、バックの中の小物が整理整頓

     



  • リドリー・スコットの「ナポレオン」は劇場で観るべしの映画、戦闘シーンだよ

    リドリー・スコットの「ナポレオン」は劇場で観るべしの映画、戦闘シーンだよ

    2023年12月4日(月)

    今日はあの話題の映画を観に行ったよ、六本木ヒルズのTOHOシネマズへ。

    観た映画というのがあのリドリー・スコットの「ナポレオン」です。主演はホアキン・フェニックスです。朝の回ということもあり広々とした六本木の東宝シネマズのスクリーン7ですが、観客は30名ぐらいかな。贅沢な鑑賞でした。

    ストーリーはこんな感じ。

    1789年 自由、平等を求めた市民によって始まったフランス革命。マリー・アントワネットは斬首刑に処され、国内の混乱が続く中、天才的な軍事戦略で諸外国から国を守り 皇帝にまで上り詰めた英雄ナポレオン。最愛の妻ジョゼフィーヌとの奇妙な愛憎関係の中で、フランスの最高権力を手に何十万人の命を奪う幾多の戦争を次々と仕掛けていく。冷酷非道かつ怪物的カリスマ性をもって、ヨーロッパ大陸を勢力下に収めていくが―。フランスを<守る>ための戦いが、いつしか侵略、そして<征服>へと向かっていく。

    観ての感想。

    とにかく劇場の大スクリーンで観るべき映画。戦いのシーンは本当にお金がかかっている映画です。そのかわり俳優陣でギャラが高額なのはホアキン・フェニックスだけかな。

    ちなみにソニー映画とAppleとの共同プロデュースなのかな。歴史に残る名画とは全く思いませんが、払ったチケット代以上の満足感は得られます

    自分はこのマリー・アントワネットも含めた時代のフランスはあまり知らないのです。おそらくあの「ラ・ミゼラブル」時代とオーバーラップするのかな

    結局、ナポレオンはワーテルローの戦いで負けて、セントヘレナに流され、そこで亡くなったのですね。自分的にはどうしても何故、あのジョゼフィーヌに入れ込むのかわからないね。

    いろいろ言いましたが、本当に劇場に足を運ぶべき映画です。

     

    そして、週末の土曜日の外食です。2週続けての六本木の「おつな寿司」へ、3名で訪問です。予約は1週間前の帰り際にしておきました

    夜7時に訪問です。今日はお客さんの入り良く、店内は賑わっているね。クリスマスも近いしね。良いことです。

    本日の瓶ビールはあえてアサヒスーパドライです。これでどの企業グループに関係しているかわかるよね。本日のつまみは、“つぶ貝”と“白子”です。大当たりの日だね。

    前半戦の握りのラインナップです。

    • いか
    • ほたて
    • 中トロ
    • 赤身まぐろ

    ここで茶碗蒸しがサーブされて、中休み。続いて後半戦です。

    • あじ
    • かに
    • いくら
    • 玉子焼き
    • おつな名物“いなり寿司”
    • 鉄火巻
    • あなご

    やっぱり安定の握りのラインナップです。デザートは栗アイスの最中だったよ。

    本日は芋焼酎を3杯いただき、酩酊中。これでお会計は24,000円。六本木の真ん中の老舗お寿司屋さんだよ、考えられないね

    ご馳走様でした。

    「サタデー・フィクション」のコン・リー様の降臨には参ったね、超スタイリッシュ



  • 中国ドラマの瓔珞(エイラク)は陰謀渦巻く紫禁城の話し、主演はチャン・ツィイー似

    中国ドラマの瓔珞(エイラク)は陰謀渦巻く紫禁城の話し、主演はチャン・ツィイー似

    2023年12月3日(日)

    12月です。あと今年も1月になりました。12月最初の週末も自分はいつもと同じルーティーンです。土日に自宅でDVDを1本づつ鑑賞です。今週観たのはこの2本。

    • 「モディリアーニ 真実の愛」
    • 「瓔珞<エイラク>~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~」

    「モディリアーニ 真実の愛」は2週間前に観たクロード・ルルーシュ監督の「アンナとアントワーヌ」でのエルザ・ジルベルスタインが大変気に入ったので、彼女目当てです。そして共演があのアンディ・ガルシアだものね。

    瓔珞<エイラク>は中国ドラマですが、日経新聞でえらく激賞していたのでね。食わず嫌いはいけないと思ってね。

    まずは「モディリアーニ 真実の愛」です。あらすじはこんな感じ。

    1919年のパリ、モンパルナス。毎夜カフェ“ラ・ロトンド”に集まり、酒や煙草を楽しみながら議論に耽る芸術家たち。その中には既に成功を収めていたピカソのほか、全く絵の売れない“異端児”モディリアーニもいた。彼は、貧困と肺の持病に耐えながら自身の芸術を模索してきた。そんな彼を最愛の妻ジャンヌが献身的に支えている。そしてある時、モディリアーニは家庭を困窮から救うため、またライバルのピカソに打ち勝つため、優勝すれば多額の賞金と保証されたキャリアが与えられる美術コンテストへの出品を決意するのだが…

    多分にフィクションですが、ピカソ、ユトリロ、ルノワール、ディエゴ・リベラ(あのフリーダ・カーロのだんな)などが出てきます。1919年頃と言えば、ピカソの名作「アヴィニョンの娘たち」が1907年製作ですので、ピカソの名声はすごかっただろうね、当時のパリで。

    映画の感想。秀作です。主演のガルシアとジルベルスタインがよしです。特にジルベルスタインは本当にあのモディリアーニの一連の名作の女性に瓜二つだものね。ユトリロも壮絶な人生を送ったんだね。自分的にはリベラに非常に関心を持ちました、パリに行っていて、ピカソとも交流があったんだと(おそらく真実?)

    そしてもう一つの「瓔珞<エイラク>~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~」です。こんなドラマです。

    女官から皇后まで上り詰めた実在の女性をモデルに描く宮廷ドラマ。清朝最盛期。姉の死の真相を突き止めるべく後宮に入った魏瓔珞は、欲望と野心渦巻く宮廷で窮地に陥りながらも、才知と信念であらゆる危機を突破していく。

    製作年は2018年、主演はウー・ジンイェンという人です。この人、チャン・ツィイーによく似ているね。最初の第一話を観た時には、話しがわからなく、強い睡魔に見舞われたのでした。話しと出演人物がわかってくると俄然面白くなったね。おそらく全話観ることになると思うよ。おすすめです。

    「ジョルダーニ家の人々」、これは現在の多様な家族のあり方を描いたイタリアドラマの大傑作





  • ロイ・ハーグローブのドキュメンタリー映画を観たよ、すごいトランペッターだったんだね

    ロイ・ハーグローブのドキュメンタリー映画を観たよ、すごいトランペッターだったんだね

    2023年11月20日(月)

    週初めの月曜日です。明日の朝のJAL便で極寒のヘルシンキに行くというのに、前日も呑気に映画館通いです。よってこのブログは羽田空港からアップします。

    本日観に行ったのはあるトランペッターのドキュメンタリー映画です。日比谷へ。

    • 「ロイ・ハーグローブ 人生最後の音楽の旅」

    自分はこのロイ・ハーグローブという人を実は知らなかったのです。(汗)ジャズは少し知っているつもりなのですが。映画を観て分かったのは、結構、ジャズというジャンルに囚われない活動をしていたんだね、ラップとかもね。それで自分の守備範囲ではなかったのかな。

    ロイ(気軽に呼ぶね)は2018年11月2日に49歳の若さでなくなっています。腎臓が悪くて十数年透析を続けていたんだね。映画はこんな感じ。

    10代でプロ・デビューし、ジャズの伝統を受け継ぐ正統派かつエネルギッシュなプレイで、瞬く間にシーンの寵児となったトランペット奏者。
    若くしてソニー・ロリンズ、オスカー・ピーターソン、ハービー・ハンコックなどの巨匠に起用される一方、自身のバンド「ロイ・ハーグローヴ・クインテット」を率いて活躍
    さらに、エリカ・バドゥ、ディアンジェロ、クエストラヴ、モス・デフ(ヤシーン・ベイ)など、同世代のR&B/ヒップホップのアーティストと交流し、
    “ネオソウル”と呼ばれた新しいブラック・ミュージックの潮流の創出に貢献した。
    そして、プロジェクト「RHファクター」では、ジャズとR&B/ヒップホップを本格的に繋ぐ先駆者となり、ロバート・グラスパーに連なる現代ジャズ・シーンの礎を築いた

    華やかなキャリアの一方、その生涯は病と隣り合わせで、晩年は腎障害により透析治療を受けながらの活動だった。
    本作品は、人生最後となった2018年夏のヨーロッパ・ツアーに密着。体調が万全でない中、ステージで命を燃やすようにトランペットを演奏する壮絶な姿を捉えている。
    また、ロイ自身の口からだけでなく、彼と親しかった数々の音楽仲間たちの貴重な証言が綴られる。

    映画の感想。ロイの全体像と人間性がわかる非常に良質なドキュメンタリーです。ロリンズ、ハンコック、マルサリスなどがかなり長くコメントしています。だけど、マルサリスを久しぶりに見ましたが、おやじになったね。ビックリしました。日本人ピアニストの海野雅威さんも出てきますが、ロイは彼のことをすごく褒めています、映画でね。

    ある人が彼の死後、彼の財産(家と金)がなくなっていたと激怒していたよ。マイルスと対面した時の逸話はすごいね。やっぱり、マイルスは偉大なりです。(このブログのタイトルのとおり、“空にはマイルス”だよね)

    終われば、本日は近くの「泰明庵」に顔を出そうかな。そろそろ根っこ入りの“セリカレーそば”を食べたくなったんでね。寒い季節にはこれに限ります

    まずは駆けつけのビールを1本です。いつ行っても大賑わいの「泰明庵」です。

    そしてやってきました、“セリカレーそば”。もうこの根っこを見ただけでたまりませんね。ご馳走様でした。これで心置きなくヘルシンキに出発できそうです。

    CCRのメンバーはサンフランシスコのベイエリアの兄ちゃん、服と髪型がイケてないよ



  • ルルーシュ監督の「アンナとアントワーヌ」は大人の恋愛映画、超おすすめ

    ルルーシュ監督の「アンナとアントワーヌ」は大人の恋愛映画、超おすすめ

    2023年11月18・19日(土・日)

    今週の週末もいつものルーティーンです。今週末もDVDを2本鑑賞し自宅でまったりです。その2日間で自宅で鑑賞したDVDは次の2本です。

    • グロリア
    • アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲

    「グロリア」はあの目黒シネマで監督のジョン・カサヴェテスの特集を上映していて、そのつながりで観てみたいと思ったんでね。

    1980年代当時のニューヨークの風景がいいよね。鉄火場の女、ジーナ・ローランズの独壇場の映画ですが、改めて観ると、なかなか彼女、年季が入っているよね。その後製作されたリュック・ベッソンの「レオン」の女性版と言われるけど、子供が入っているだけで全く違う映画だよ。自分としては「レオン」の方が数倍よいと思うのですが。

    ちなみに本作は1980年のヴェネチア国際映画祭 金獅子賞です。

    2本目は「男と女」の名匠クロード・ルルーシュ監督がインドを舞台に、名作曲家フランシス・レイとのコンビで贈る異国情緒溢れる大人の恋の物語という「アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲」です。

    主演は「アーティスト」のジャン・デュジャルダンと「モディリアーニ 真実の愛」のエルザ・ジルベルスタイン。話しはこんな感じ。

    ボリウッド版「ロミオとジュリエット」の音楽制作の依頼を受け、美しい恋人をパリに残してインドのニューデリーへやって来た一流映画音楽作曲家のアントワーヌ。大使館のレセプションに招待され、そこでフランス大使の妻アンナと出会い、意気投合する。会話がはずむ中、子どものいないアンナは、子宝に恵まれたいと聖者アンマに会うため、インド南部の村へ旅に出ると告白する。多忙を極めていたアントワーヌは、気分転換にうってつけとアンナの旅に同行するのだったが…。

    この映画、思いもかけずよい映画でした。クロード・ルルーシュうまいねと、思わずうなりました。特に主演の女優エルザ・ジルベルスタインがすごく魅力的です。ルルーシュは女性の起用がうまいね。特に魅力的な女優を引っばってくるよね。

    この人、フランスでは有名な女優さんなのね。

    そして、土曜日の夕食はいつもの鰻屋さん、赤坂の「ふきぬき」さんへ。連れの1人が今、歯の矯正をしているので、うなぎが丁度よいのです。

    まずはアサヒのスーパードライで喉の消毒です。今日のつまみは、“にこごり”のみです。骨せんべいは歯の矯正中の連れが食べれないのでね。

    そして、うな重はこれもいつもの“梅”を3つです。やっぱり最高にうまいよね

    ご馳走様でした。

    明日からはまた極寒らしいヘルシンキに出かける自分。今度は家族ずれでね。2泊4日の強行軍です。大人の事情があってね。

    「SISU/シス 不死身の男」は今年必見のアクション映画、タランティーノ好きにはたまらんね



  • CCRのメンバーはサンフランシスコのベイエリアの兄ちゃん、服と髪型がイケてないよ

    CCRのメンバーはサンフランシスコのベイエリアの兄ちゃん、服と髪型がイケてないよ

    2023年11月14日(火)

    本日も午前中は劇場で映画を1本。

    • 映画「クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル トラヴェリン・バンド」

    自分はクリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル(CCR)を、全く真剣に聞いたことはないのですが、唯一知っている彼らの曲はボニー・タイラーがカバーした「雨を見たかい」(Have You Ever Seen the Rain?)しかなかったのですが。

    それではいけないと思い、今回、劇場に足を運んだのでした。

    1970年ビートルズ解散直後、 彼らは世界一のロックンロール・バンドになっていた。 ロイヤル・アルバート・ホールでの伝説のライヴ、 50年を経て世界初劇場公開

    この傑作ドキュメンタリーのハイライトは、クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル(CCR)が、1970年ビートルズ解散4日後の4月14日、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行った伝説的なパフォーマンスすべてが収められている。

    レコード売り上げがビートルズに次ぐ2位の大ヒットメーカーでありながら短期間で解散してしまったバンド絶頂期におけるオリジナルメンバー唯一のフルライヴ映像で、これまで存在は知られながら完全な形で公開されることがなかった

    それが今回、オリジナルの16ミリフィルムがロンドンの金庫で50年ぶりに発見され、終了後のスタンディング・オヴェーションが15分続いたというロック史上に残るライヴが4Kで完全に復元された。

    前半は、バンドの日常の自然な姿を撮った映像やメンバー全員へのインタビュー、バンド初期のライヴ映像やウッドストックでの映像などを使い、北部カリフォルニアから飛び立って世界のトップ・バンドに飛躍した道のりも描かれている。

    • 監督: ボブ・スミートン
    • ナレーション: アカデミー賞受賞俳優ジェフ・ブリッジス。
    • イギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドでは2022年9月16日からNetflixで公開されたが、劇場での一般公開は日本が世界最初となる。
    • 原題:Travelin’ Band Creedence Clearwater Revival at The Royal Albert Hall 2022年/86分

    観た感想。やっぱり知らない曲ばっかりの音楽ライブはつらいよね。曲も同じようなロックンロールというかR&Bぽいものばかりで単調すぎるね。どうしてあのロンドンの公演で観客が狂ったように興奮するのかわかりません。服も髪型もダサいしね。やっぱり出身がサンフランシスコのベイエリアのお兄ちゃんだものね。バラードぽいものも入れないと聞いていて疲れるよ。やっぱり服のセンスがなさすぎです。これではスーパースターになれないよね。

    本日の感想、CCRファンの方には大変失礼しました。映画館はシニアな男性ロッカーみたいな人が多かったよ(普段、映画館では見ない人たち)

    終われば、久しぶりに渋谷はセンター街の桂花ラーメンへ。やっぱり茎わかめを肴に飲むビールは旨いです。そして、ビールを飲み終われば、“桂花ラーメン”を1杯

    良い火曜日でした。

    あまりにも強大な成功に負けてしまったビージーズ 、世界中をフィーバーさせたらね



  • 「サタデー・フィクション」のコン・リー様の降臨には参ったね、超スタイリッシュ

    「サタデー・フィクション」のコン・リー様の降臨には参ったね、超スタイリッシュ

    2023年11月13日(月)

    お休み空けの月曜日です。自分は毎日が日曜日なので関係ありませんが、めっきり寒くなった週初めの月曜日です。

    今日も午前中は気になっていた映画を有楽町に観に行ったよ。その映画とはあのコン・リー様が主演の白黒映画です。予告編から気になっていたのでね。

    • サタデー・フィクション(SATURDAY FICTION)(中国題名:蘭心大劇院 )

    このポスター見ただけで、痺れるね。話しはこんな感じです。

     

    第76回ベネチア国際映画祭コンペティション部門正式出品 コン・リー×オダギリジョー共演

    中国に生きる若者の心情を瑞々しく、過激に描き続けてきた映画監督ロウ・イエ。『ふたりの人魚』(00)、『天安門、恋人たち』(06)、『スプリング・フィーバー』(09)など、映画史に残る数多くの名作を世に送りだした彼が最新作で選んだ題材は、太平洋戦争が勃発する直前の魔都、上海。

    世界各国の諜報員が暗躍していた時代を舞台に、人気女優とスパイの二つの顔を持つ主人公を中心に据え、当時上海の中心とされていた現存する劇場「蘭心大劇場」で巻き起こる愛と謀略の物語を美しいモノクロ映像で描き出す。

    監督:ロウ・イエ

    出演:コン・リー

    観ての感想です。映像は超スタイリッシュです。こんな中国映画は初めて観たかもです。映画はコン・リー様がいて成り立つ役どころです。だけど、話が劇場での芝居の中に組み込まれているので、分かりづらい構成になっています。監督の才気とでもいうのかな。

    肝心のコン・リー様は化粧っけなしで体当たりの演技です。アップが多いので少し歳をとったのかな。綾瀬はるか選手のあの「リボルバー・リリー」もこんな感じの戦いのシーンにしたらまだ信憑性があったのにと残念に思います。

    中国映画だからしかたがありませんがもう少し濃厚な色恋やラブシーンがあったらよかったのにね。久しぶのに大女優のコン・リー様を拝見できて大変充実した時間を過ごさせていただきました。題名もサタデー・フィクションではなく、蘭心大劇院の方がよくわかるね。

    カギは「ヤマザクラ」なのね。

    映画が終われば、東京都の「食べて応援!海の幸キャンペーン」に乗ってお寿司屋さんへ直行です。まだ楽天ペイ分を利用していなかったのでね

    というわけで楽天ペイが利用できる「すしざんまい有楽町」へ。まずは駆けつけの瓶ビールを1本です。ここのビールはアサヒの“マルエフ”でした。この瓶ビールを出すお店、初めて見たよ。ランチメニューから

    • 店長おすすめ丼 980円(税別)
    • 上ちらし丼 1,480円

    で迷うね。だけど退職者としてはここは“店長おすすめ丼”でしょう、節約ね。“店長おすすめ丼”はこんな感じ。ビールを飲みながら、これで十分だよね。

    ご馳走様でした。

    ジャ・ジャンクーの「長江哀歌」、主演のハン・サンミンには参るよね





  • あの「男と女」の続編は製作してはいけなかったよ、年老いた主人公は観たくない

    あの「男と女」の続編は製作してはいけなかったよ、年老いた主人公は観たくない

    2023年11月11・12日(土・日)

    今週の週末もいつものルーティーンです。今週末もDVDを2本鑑賞し自宅でまったりです。その2日間で自宅で鑑賞したDVDは次の2本です。

    • ラウンダーズ
    • 男と女 人生最良の日々

    まずは「ラウンダーズ」はInterFMでロバート・ハリスさんが迫真のポーカーゲームを描いていると推奨していたので興味を持って鑑賞です。主演は若きマット・デイモンです。素直な感想ですが、非常に良いエンターテイメントもある映画です。普通に観て普通におもしろい映画は貴重です。これ最大限の褒め言葉です。この普通に製作するのが難しいんだな、これが。

    マット・デイモンの彼女役のグレッチェン・モルですが、いいよね、これも普通に。だけどあんまり映画に出ていないのは残念だね。よい女優さんなのにね。

    続いて「男と女 人生最良の日々」です。あの名作「男と女」の続編です。先週の水曜日に“午前十時の映画祭”で日本橋で「男と女」を鑑賞した感激で、その勢い余ってその続編を観たのです。あの「男と女」から53年経過しているのですね。

    鑑賞して、はっきり申します。これは制作してはいけませんでした。関係者のいろいろな事情と損得があるのでしょうが、「男と女」が名作だっただけに、悔やまれます。誰もこんな陳腐な年老いた有名俳優の老後を観たくないと思うんだな。これをOKした監督のクロード・ルルーシュもどうかしているよね。ゴッドファーザーのパート3以下の評価しかありません。

    年老いたアヌーク・エーメとトランティニャンと過去の映画の残像を流して映画にするなんて、映画に対する侮辱しかありません。

    そして、話しは変わって土曜日の夕食です。本日は半年ぶりに六本木の「中国飯店」です。前日でも予約がとれたのでね。上海蟹の季節ですが、自分たちはいつもの黄金メニューで攻めます。まずしサッポロの黒ラベルで喉を潤します。そして、オーダーはこちら。

    • 干し貝柱とシャンツァイと押し豆腐の和え物
    • 里芋の葱油炒め
    • 小籠包7個(自分1個、連れ2名は各3個づつ)
    • 黒酢の酢豚
    • 松の実のせ牛挽き入り醤油味チャーハン(通称“黒いチャーハン”)
    • 胡麻団子

    周りを見渡すと今日はカップルが多いようです。みんな上海蟹目当てなのかな。

    そしてサーブされたお皿を見ると、今日はどれも量が多いような気がします。小籠包も少し大きめです。“里芋の葱油炒め”がこんなに多かったのは記憶にありません。

    そして、最後ややっぱり胡麻団子で締めます。この胡麻団子も心持ち大きいような

    お会計は16,000円です。今日も、ご馳走様でした。

    映画館でゴットファーザー3部作を全観る。至福の時だった。映画館を出る時、どうしてマイケル・コルレオーネの目つきになるんだろうな





  • ベルトルッチの「暗殺の森」を劇場で観たよ、ラストエンペラーも同じ構成とは

    ベルトルッチの「暗殺の森」を劇場で観たよ、ラストエンペラーも同じ構成とは

    2023年11月10日(金)

    本日は東京は久しぶりの雨模様の天気です。そんな天気もあっては、やっぱり映画館で映画を観るにこしたことはありません。

    本日観た映画はイタリア映画の名作「暗殺の森」です。「午前十時の映画祭」のプログラムです。町山智浩氏の解説映像付き上映会となります。町山氏の解説が入るということは結構難解な隠れたテーマがあるんだろうね

    あのスペイン映画の「ミツバチのささやき」でも町山氏の解説でフランコ独裁政治への反抗メッセージということが理解できたものね。

    「暗殺の森」はあのイタリアの名監督ベルナルド・ベルトルッチ

    主演は「男と女」のジャン=ルイ・トランティニャンです。原作はイタリアを代表する作家の一人、アルベルト・モラヴィアです。

    映画の前と後で町山氏の解説が入ります。まずは、映画前の解説です。

    「暗殺の森」の森の撮影監督はヴィットリオ・ストラーロでこの映画は「市民ケーン」と並んで史上最も先鋭的な撮影による映画とのこと。青いバックはフランスでの出来事、白いバックはイタリアでのことと背景色を観ただけでどちらの場面かわかるとのこと。

    1938年、ファシスト政権下のイタリア。少年時代の性的トラウマゆえに「誰よりも普通の人」になろうとした主人公、当時のイタリアで普通はファシストに属すること(ドイツではナチ、日本では天皇崇拝)で、結局は自由に生きればよかったのにという対比をしている映画(これ正しいかな)

    ストーリーはこんな感じ。

    第二次世界大戦前夜のイタリア。哲学講師のマルチェロは、幼い頃、自分の送り迎えをしていたゲイの運転手を射殺したトラウマを抱えており、今はファシズムに加担している。組織の命令で、反ファシストのかつての恩師クアドリの身辺調査を依頼された彼は、婚約者のジュリアと共にパリに赴く。マルチェロとジュリアは、クアドリと彼の魅力的な若妻アンナに接近し、食事やダンスを共にする。だが、組織からはクアドリを殺害せよという第2の指令が発せられる……。

    解説を聞かないと深い伏線はわからない映画でした。29歳でこんな映画を作るベルトリッチという人は只者ではないね。下世話な話しですけど、この映画のドミニク・サンダは素晴らしい。(当時20歳とか言っていたね)

    観終わってからの町山氏の解説です。覚えている限り。

    ストーリーは後の「ラスト・エンペラー」の原型。暗殺の森では最後はファシズムの崩壊、ラストエンペラーでは溥儀を担いだ満州国の崩壊。同性愛等々。

    そして、暗殺の森はいろんな場面で師匠でもあったゴダールへの贖罪と決別を表していると。この映画からベルトリッチは大作路線に舵をきり、ゴタールから決別していった。

    有名な女性2人のダンスシーンは同性愛を連想させ、店内の白、柱の赤、そして外の青でフランス国旗のトリコロールを表していると。

    この映画では鉄格子やガラス窓で内と外の対比が出てくるが、普通(ファシズムやナチ)と普通でない(当時は自由な人)との対比が描かれる。最後の暗殺場面でも車の窓を通して同じ対比が描かれる。

    まあ結論としては、いろいろな伏線があり、難解な映画でした。だけど面白かったよ。やっぱり、イタリアはダヴィンチとミケランジェロを生んだ国だもんね、一筋縄ではいかないよ、そうそう、あのモリコーネ先生もね。

    ゴダールの「軽蔑」4Kを観たよ、やはり最高傑作に恥じない名画、おすすめ





  • ゴダールの「軽蔑」4Kを観たよ、やはり最高傑作に恥じない名画、おすすめ

    ゴダールの「軽蔑」4Kを観たよ、やはり最高傑作に恥じない名画、おすすめ

    2023年11月8日(水)

    本日は古いフランス映画のお話しを。

    火曜日にはゴダールを、水曜日にはクロードルルーシュを観たよ。どちらも巨匠です。その映画とは、

    • 軽蔑 60周年4Kレストア版(ゴダール)
    • 男と女(ルルーシュ)

    「男と女」は”ダバダバダア”で有名な名作ですが、自分は観たことなかったんでね。

    まずは渋谷で「軽蔑」を鑑賞です。何でもこの「軽蔑」、ジャン=リュック・ゴダールの最高傑作の一つと称されているようです。

    カプリ島を舞台に、作家ポールとその妻カミーユの悲劇的なロマンスを描く。
    ポールの美しき妻カミーユにブリジット ・バルドー、作家ポールにミシェル・ピッコリというフランスの伝説的俳優が主演。

    ゴダールは「勝手にしやがれ」と「気狂いピエロ」は観たことがあるのですが、洗練度ではこの「軽蔑」が一番かも。一つ一つのカットが写真的で印象に残るシーンが多い。監督もそんなシーンを繰り返し使うものね。ブリジット・バルドーに関して映画では確かに魅力的なんだが、どうなんだろう。バルドーにとっても最高傑作かもね。

    確かに若い野心のある映画監督が観たら(当時はなおさら)、刺激的な映画だよね。ゴダールは難解と思い込んでいましたが、この「軽蔑」を観たら歴史に名を残す監督だよね。

    だけど、カプリ島のシーンたまらないね。でも最後までわからなかったのは、バルドーの心変わりがどうしてなのかです。日本人にはわかりにくいよね、そのへんの心境。よい映画を観させていただきました。

    そして、水曜日は“午前十時の映画祭”で日本橋で「男と女」を鑑賞です。

    話しこんな感じなのね。カンヌでパルムドールをとってことも初めて知りました。

    話しはこんな感じ。

    パリで一人暮らしをするアンヌとカーレーサーのジャンは、ドービルにある同じ寄宿舎に娘と息子を預けていることから知りあい惹かれあった。が、いまだ辛い過去を忘れられない二人は……。
    流麗なカメラワーク、カラーとモノクロームを使い分けた大胆なモンタージュ、そして甘美なメロディが“運命の出会い”に魅入られた男と女の恋を浮き彫りにしていく。

    男優のジャン=ルイ・トランティニャンもいいのですが、この映画は女優のアヌーク・エーメがいいところをさらっていくね。あの時折醸し出すあの表情がたまりません。だけど、彼女の元夫はもう少しいい男というわけにはいかなかったのかな。

    ドービルのあのモノクロームぽく撮る海辺の通りの老人と犬のシーンが何回も流れますが、何か映画史上に残るシーンだね、何か絵心が沸き立ちそうです。セピア色の風景です。

    クロードルルーシュの映画は「愛と悲しみのボレロ」しか観ていませんが、この「男と女」はコンパクトにまとめ上げて彼の最高傑作なのでしょうね。

    自分としては最後の終わり方に違和感があるのですが。やっぱりあの流れではハッピーエンドはダメだと思うんだね。

    終われば、日本橋の「京都銀閣寺ますたにラーメン」へ。「男と女」の余韻に浸りながら、ビールとおしんこです。ここはやっぱりシャンパンじゃあないと様にならないね。

    そして、麺硬めで“ますたにラーメン”を。やっぱりこのコースが一番いいね、日本人だもの。(最後は相田みつを風)

    政治家よ、外遊する暇があれば「シモーヌ – フランスに最も愛された政治家」を観ろよ



  • フランス映画「理想郷」、田舎暮らしも西田敏行の“人生の楽園”のようにはいかないよね、現実

    フランス映画「理想郷」、田舎暮らしも西田敏行の“人生の楽園”のようにはいかないよね、現実

    2023年11月6日(月)

    3連休明けの月曜日です。本日は渋谷にまずは映画を観に行きます。その気になる映画は、劇場の予告編で、あのカトリーヌ・ドヌーヴ様が“今年(おそらく2022年)観た中で最も強烈な映画でした”というコメントをしていたので、是非観なければと思っていたのです。その映画とは、フランス映画の

    • 「理想郷」

    この映画は昨年の第35回東京国際映画祭にて最優秀作品賞にあたる東京グランプリのほか、最優秀監督賞、最優秀主演男優賞の主要3部門を獲得し「並はずれた傑作」と絶賛されたようです。自分は全く知りませんでした。

    ストーリーはシンプルで、田舎の地元民と都会から来たヨソ者とのその間にある分断と格差が招く対立を描く一種のスリラーかな。人間の心の深いところにある魔物を炙り出す物語です。話しこんな感じ。

    スローライフに憧れたフランス人の中年夫婦、アントワーヌ(ドゥニ・メノーシェ)とオルガ(マリナ・フォイス)は、夜は星が降りそそぎ、緑豊かなスペイン・ガリシア地方の山村に移住する。有機栽培で育てた野菜を売り、古民家の修繕で村を活性化しようと夢がふくらんでいた

    ところが、貧困問題を抱え、閉鎖的な〝掟〟で縛られた村人たちには面白くない。とくに、村の風力発電所誘致プロジェクトに夫婦が反対したことで、補償金が欲しい村人の嫌がらせが始まる。隣家の兄弟は、夫婦が大事にした農作物をダメにするなどエスカレート。ある日、アントワーヌが人里離れた森で犬の散歩をしていると、兄弟が待ち伏せしていた…。

    ここまでが夫の視点で描かれた第一部。怒鳴り合いや、つかみ合いのケンカも出てくる。第二部は一転、妻の視点で感情の葛藤が静かに描かれる。突然の結末に観る者は虚を突かれ、自身が巻き込まれたらどうしよう、どう解決するか、と考えを突きつけられる。

    スペインのロドリゴ・ソロゴイェンが、実際の事件から着想して監督・脚本しています。映画は緊張感があって大変おもしろいのですが、若干長いかな。138分、2時間にしたらもっと良かったと思います。本題とは違いますが、劇中で繰り広げられるフランス人の母と娘の会話は強烈だね、日本人の感覚ではないね

    多くの人が田舎ぐらいに憧れますが、多くはやっぱり問題を抱えるよね。西田敏行の「人生の楽園」のように田舎暮らしに満足する人はやっぱり少ないと思うんだね、悩むのは村の掟や人間関係、それと価値観

    自分も山口県の田舎で18歳まで暮らせしていましたが、もう田舎では暮らせないと思うんだね。価値観がもう根本から違うと思います。本当に他人事ではありません。ましてや見ず知らずの土地では苦労は大変だろうね。

    田舎暮らしや移民政策の難しさは万国共通のようです。

    終われば、いつものように渋谷の喜楽さんへ。あなたも毎週好きだね。やっぱりチャーシュー麺が週の初めのランチだよ。

    フランス映画「私はモーリーン・カーニー」は意識高い系のサンスペンスだよ