カテゴリー: 絵画

  • 「TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション」、佐伯祐三は迫力が違うね

    「TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション」、佐伯祐三は迫力が違うね

    2024年7月31日(水)

    昨日は久しぶりに美術展に行ってみたよ。皇居横の竹橋にある東京国立近代美術館で開催されているこちらです。

    • 「TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション」

    開催は8月25日までなので、そろそろ行っておかなくては、と思って出かけました。だけど、今日の東京都心も暑かったね。

    こんな展覧会です。

    パリ、東京、大阪-それぞれ独自の文化を育んできた3都市の美術館のコレクションが集結

    セーヌ川のほとりに建つパリ市立近代美術館、皇居にほど近い東京国立近代美術館、大阪市中心部に位置する大阪中之島美術館はいずれも、大都市の美術館として、豊かなモダンアートのコレクションを築いてきました。本展覧会は、そんな3館のコレクションから共通点のある作品でトリオを組み、構成するという、これまでにないユニークな展示を試みます。

    時代や流派、洋の東西を越えて、主題やモチーフ、色や形、素材、作品が生まれた背景など、自由な発想で組まれたトリオの共通点はさまざま。

    総勢110名の作家による、絵画、彫刻、版画、素描、写真、デザイン、映像など150点あまりの作品で34のトリオを組み、それをテーマやコンセプトに応じて7つの章に分けて紹介することで、20世紀初頭から現代までのモダンアートの新たな見方を提案し、その魅力を浮かびあがらせます。

    入場料は2,200円と少し高いですが、しかたないね。

    入口から佐伯祐三の「郵便配達人」です。佐伯の作品は3点ほどあったかな。どれも独特なタッチがあるよね。油彩をたっぷりに使った絵画、いい絵だと素直に思いました。

    ピカソ、バスキア、ルソー、モディリアーニも1点づつ。今回の目玉はラウル・デュフィの連作の絵かなとは思ったね。あと、萬鉄五郎の存在感のある人物画。あと、ラウル・デュフィの「家と庭」の緑の描き方は絵を習っている自分には参考になりました。

    お客さんそれほど混んでいなくて、おすすめですよ。

    鑑賞が終われば、美術館横の毎日新聞のビルにある「とんかつまるや 竹橋店」へ、これが楽しみなんだね。

    とんかつまるやは創業以来「日本一のとんかつ屋」を目指しています。
    オフィス街を中心に現在23店舗を出店し、日々お客様の満足度向上のため精進しています。

    創業からお客様への約束として 「ローコストハイクオリティ」「鮮度にこだわり一つ一つ手作りで提供」を一貫して続けて参りました。

    改めて思ったのは、脅威のコスパです。

    今回、自分が注文したのが、こちら。

    • ロースカツ定食 800円
    • 瓶ビール 650円

    これで1,450円には参ったね。とんかつも厚くて、とても800円で出せるとは思えません

    こんなに安くて、どのように儲けているんだろうね。上野の「とんかつ山家」と並んで、東京都心ではコスパ最強のとんかつですね。そして「とんかつまるや」と都内で20数店舗のお店があるしね。

    ご馳走様でした。

    上野の「とんかつ山家」(ヤマベ)で世界最強のロースカツ定食に遭遇、これで800円、気絶したよ

     



  • 「デ・キリコ展」には参ったね、その独創性はまさに20世紀の天才だよ

    「デ・キリコ展」には参ったね、その独創性はまさに20世紀の天才だよ

    2024年6月20日(木)

    昨日は一転、真夏のような日差しがもどり、カンカン照りの中、はるばる上野まで出かけたよ。今日の予定は美術展へ行くことです。

    上野の東京都美術館で現在、絶賛開催中の「デ・キリコ展」に行ってきたのです。

    • 展覧会名: デ・キリコ展
    • 会 期: 2024年4月27日[土]~8月29日[木]
    • 休室日: 月曜日
    • 開室時間: 9:30~17:30、金曜日は20:00まで
    • 会 場: 東京都美術館 〒110-0007 東京都台東区上野公園8-36
    • 観覧料金(税込): 一般2,200円

    自分が訪問したのが平日水曜日の正午過ぎです。土曜・日曜・祝日及び8月19日(月)までは日時指定予約はなしで入室できます。自分も予約なしでガチ訪問です。

    場内はほどよい人数でゆったりと観れます。そして、自分にとってのデ・キリコ氏ですが、はっきり言って全くノーマークの画家でまったく知識はありませんでした。

    行ってビックリです。20世紀絵画の巨人ですよ、本当に驚愕しました

    20世紀美術に衝撃を与えた孤高の画家!

    イタリア人の両親のもとギリシャで生を受けたジョルジョ・デ・キリコ(1888-1978)。1910年頃から、簡潔明瞭な構成で広場や室内を描きながらも、歪んだ遠近法、脈絡のないモティーフの配置、幻想的な雰囲気によって、日常の奥に潜む非日常を表した絵画を描き始めます。

    後に「形而上絵画」と名付けた1910年代の作品は、サルバドール・ダリやルネ・マグリットといったシュルレアリスムの画家をはじめ、数多くの芸術家に衝撃を与えました

    1919年以降は伝統的な絵画技法に興味を抱くようになり、古典絵画の様式へと回帰していきます。それと同時に以前の形而上絵画の題材を取り上げた作品も頻繁に制作するなど、90歳で亡くなるまで創作を続けました。 本展はデ・キリコのおよそ70年にわたる画業を「イタリア広場」「形而上的室内」「マヌカン」などのテーマに分け、初期から晩年までの絵画を余すところなく紹介。さらに彼が手掛けた彫刻や舞台美術も展示する、日本では10年ぶりの大規模な回顧展です。

    デ・キリコ芸術の全体像に迫り、その唯一無二の表現力を堪能できるまたとない機会となるでしょう。

    入室するとまず自画像4点と人物画です。天才は普通の絵を書いてもうますぎです。特に大きい赤いスペイン服をまとった自画像はいいね。

    時に印象派に傾倒した時もあったらしく正にルノワール張りの裸婦像もあったよ。このもろにルノワール、ダリの原型もあったりしてね。

    マヌカンを描いた時あたりが独創性では最高潮なんだろうね、建物の上に数枚の旗を描くのが好きだね。20世紀で言えば、ピカソは別格としてもデ・キリコの才能もすごいね。

    晩年のローマのスペイン広場が見える邸宅の風景は見るに値するよ

    本当にみんな、観に行った方がいいよ、この感動はデビット・ホックニー以来かな。

    というわけで、感動したついでに図録(3,000円)も買わずにはいられませんでした

    終われば、お腹も空きます。上野ならここの“とんかつ”でしょう。

    • とんかつ「山家」

    13時30分に訪問して、待ちは1名のみ、超ラッキー。

    ロースかつ定食が870円だよ、そして、ロースかつはこの厚さ。ビールも飲んで1,450円は東京一、いや日本一のコスパでしょう。

    ほろ酔い気分で上野を後にする自分。

    東京都現代美術館の「デイヴィッド・ホックニー展」に衝撃を受けた、現代美術の最高峰

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  • 六本木の国立新美術館「マティス 自由なフォルム」、巨匠はやはり素晴らしい、マティスだもの

    六本木の国立新美術館「マティス 自由なフォルム」、巨匠はやはり素晴らしい、マティスだもの

    2024年3月7日(木)

    今日の東京も雨も振り、寒い一日だったね。今日はホッコリする話しを。こんな日なので、優雅に芸術をね。

    • 「マティス 自由なフォルム」
    • 2024年2月14日(水)~5月27日(月)
    • 会場: 国立新美術館 企画展示室 2E 〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
    • 観覧料(税込) 一般 2,200円

    20世紀最大の巨匠の一人アンリ・マティス(1869-1954)。自然に忠実な色彩から解放された大胆な表現が特徴のフォーヴィスムの中心人物としてパリで頭角を現します。後半生の大半を過ごすこととなるニースではアトリエで様々なモデルやオブジェを精力的に描く一方で、マティスは色が塗られた紙をハサミで切り取り、それを紙に貼り付ける技法「切り紙絵」に取り組みます。

    本展はフランスのニース市マティス美術館の所蔵作品を中心に、切り紙絵に焦点を当てながら、絵画、彫刻、版画、テキスタイル等の作品や資料、約150点を紹介するものです。なかでも切り紙絵の代表的作例である《ブルー・ヌードⅣ》が出品されるほか、大作《花と果実》は本展のためにフランスでの修復を経て日本初公開される必見の作品です。

    本展ではさらに、マティスが最晩年にその建設に取り組んだ、芸術家人生の集大成ともいえるヴァンスのロザリオ礼拝堂にも着目し、建築から室内装飾、祭服に至るまで、マティスの至高の芸術を紹介いたします。

    そして、小ぶりの雨の中、国立新美術館へ向かいます。六本木駅から徒歩7分ぐらいでしょうか。当日券2,200円を支払います。スマホ決済もできますよ。

    平日の12時過ぎですが、ほどよい混み具合かな。欧米人の多さにはびっくりしたね。

    1900年初頭のフォーヴィスム(野獣派)と呼ばれた時代の絵や一連のオダリスクを描いた絵がマティスらしくてやっぱりいいよ。今回で印象残ったのはこの大きな絵です。

    • パペーテ – タヒチ (1935年)

    構図、色彩とも代表的なマティスぽい絵ですね。写真禁止のエリアの絵でした。

    それて、デッサンのうまさはやはり特筆ものですね。線が優雅というか滑らかなんだよね。今回もたくさんのデッサンがありましたよ。それと珍しくマティスの使っていた絵具パレットも数点展示されていました

    写真が撮れるのは後半の展示だけですね。最後はヴァンス礼拝堂の内部が再現されていました。グッズコーナーもかなり種類があり、充実していました。

    自分が購入したのは、やはり「展覧会公式図録」(3,300円)です。何たってマティス大先生だもの。

    そして終われば、六本木の「一風堂」へ。絵画鑑賞で高まった体温をビールで冷まします。そして、この歳になれば、“白味”“バリカタ”を食します。

    勉強になった1日でした。巨匠めざして、絵画教室もがんばります。

    Bunkamuraの「ミロ展-日本を夢みて」、どうして天才は幼稚園児みたいな絵を書くんだろう

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  • 「生誕120年 安井仲治」の写真展とインディアンカレーの一日だったよ

    「生誕120年 安井仲治」の写真展とインディアンカレーの一日だったよ

    2024年2月28日(水)

    昨日は本当に突風日だったね。そんな日にビル風がものすごいのに、丸の内の写真展にでかけたのでした。何たって、自分にとってのデジタル系のガジェットの師匠である市川渚さんがXで是非見に行かねばと言われていたのでね。

    • 「生誕120年 安井仲治 僕の大切な写真」
    • 2024年2月23日(金・祝) – 4月14日(日)
    • 東京ステーションギャラリー
    • 入場料: 一般(当日)1,300円

    はっきり申しまして、自分はこの安井仲治という人を全く知りません。市川師匠が必見というからには行くしかないね。安井仲治という人はこんな人なんだね。

    近代写真の金字塔。「安井仲治」を知らずに日本の写真は語れない!

    日本写真史において傑出した存在として知られる安井仲治(やすいなかじ/1903-1942)の20年ぶりとなる回顧展。大正・昭和戦前期の日本の写真は、アマチュア写真家たちの旺盛な探求によって豊かな芸術表現として成熟していきました。この時期を牽引した写真家の代表格が安井仲治です。

    安井は38歳で病没するまでの約20年という短い写歴のあいだに、驚くほど多彩な仕事を発表しました。その作品は同時代の写真家をはじめ、土門拳や森山大道など後世に活躍した写真家たちからも掛け値なしの称賛を得ています。

    この説明を読むと、すごい人だったんだね。というわけで意を決して出陣です。

    こちらのギャラリーは「大人の休日倶楽部カード」を持参すれば、100円引で入場できます、ありがたや。会場内はちなみに写真撮影は禁止です。

    観ての感想。写真は1920年代と30年代ですね。20年代の写真はネガの状態が悪いのか、ボケたような写真も多いね。写真に全く疎い自分には、何がすごいのかはっきり言って全くわかりませんでした。構図とかが斬新なのかな。とにかく38歳という早逝の方だったんだね。

    どんな有名写真家でも画家でもピエロとかサーカスは対象物になりやすいね。

    だけど展示の点数も多くて日本の写真の原点を見れて満足でした。お客さんも割と少なくてゆったりと閲覧できます。

    終わればランチタイムです。13時過ぎです。今日は東京駅近くの大阪では有名な「インディアンカレー 丸の内店」に

    インデアンが大阪に店を出したのが1947年。

    一口食べると、懐かしい甘さが舌の上に拡がり、ホッとした途端に辛さの玉が弾ける、、、お客さまから「口ん中が火事や!」と言われながらもご愛顧いただいてきましたのが、私共のインデアンカレーです。

    大きなビルの地下1階。行列の出来ているお店もある中、こちらの「インディアンカレー」には行列なし。そして、今日の注文はこれ。

    • インディアンスパゲッティ
    • ビール(小瓶)300円

    ビールがあるのは二重丸、この手のカレー屋さんでね。食事は名物のインディアンスパゲッティしかないでしょう。付け合せは“福神漬け”ではなくキャベツの酢漬けなのですね。

    ボリューム的には普通で十分だね。最初は少し甘めのカレーだなと思いましたが、後から辛味がくるタイプだね。この味のカレーは自分的には初めてだね。これが大阪流なのかな。

    欲を言えば、カレールーがもう少し多ければいいね

    この味で東京で生き残れるかですね。

    哀愁漂う写真を撮りたければ、リスボンの裏道に行くべし、哀愁漂いすぎ

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  • 企画展「和田誠 映画の仕事」は映画ファンなら行くべし、本当に堪能させていただきました

    企画展「和田誠 映画の仕事」は映画ファンなら行くべし、本当に堪能させていただきました

    2024年2月22日(木)

    昨日は本当に満足した展覧会に行ったよ。あの故和田誠先生の企画展だよ。この企画展、前から知っていたのですが、そろそろ終わりに近づいてきたので、満を持しての訪問です。

    こんな感じで現在、絶賛開催中です。

    • 企画展「和田誠 映画の仕事」
    • 会期:2023年12月12日~2024年3月24日
    • 会場:国立映画アーカイブ 展示室 7F
    • 住所:東京都中央区京橋3-7-6
    • 料金:一般 250円

    こんな企画展だよ。

    日本を代表するグラフィックデザイナー、イラストレーターの和田誠(1936~2019)。約60年にわたる和田の制作活動から、映画の仕事にフォーカスする企画展「和田誠 映画の仕事」が東京・京橋の国立映画アーカイブで開催される。会期は12月12日~2024年3月24日。

    少年期から映画を愛し、本職の傍ら映画ポスターやアニメーション映画制作に、励んでいたという和田。やがてその味わいある画風は広く支持され、世界の映画人を描いた無数のイラストレーションや、映画をめぐる著書や対談集を続々と送り出していくこととなった。その情熱は日本映画界を動かし、監督修業の経験なしに『麻雀放浪記』(1984)をはじめ、4本の優れた長篇娯楽映画の監督も担当。さらに私生活においても、アメリカ映画のフィルムやポスターのコレクションに情熱を注いでいたという。

    本展は、自身をあくまで「映画ファン」と称していた和田の映画に関する活動を「知った・描いた・語った・集めた・撮った」という5つの切り口を通じて振り返るものとなる。和田が手がけた映画ポスターや装丁を担当した映画書の数々が勢揃いするほか、『麻雀放浪記』『快盗ルビイ』『怖がる人々』『真夜中まで』を製作した監督としての和田にも焦点が当てられる。

    やあ、凄かったというより、本当に楽しみながらの1時間、堪能させていただきました。日本人のおそらく40歳以上なら目にしたことのないとは言わせないイラストですね。

    彼の学生時代からの直筆の映画記録ノートが残っているなんてね。こんなものがよく残っていたね。原画も展示されていて、和田さんのペンのタッチも感じられるよね。

    こんな企画展が250円で観れて、本当によいのかな。絵コンテも見れるよ

    和田誠さんの仕事場の写真もあって、本当にキチンとした人だったんだね。

    もうどれがいいとか言えませんが、ジョン・フォードやモンタンのイラストはいいよね

    映画好きなら必ず行くべしの企画展だよ。やあ、楽しかった。

    終われば、本日も「ますたにラーメン」の日本橋店へ。

    ビールとお新香で。今週は3日連続だよ。そして同じく「ますたにラーメン」を。

    帰り際には、厨房の方から“いつもご贔屓にありがとうございます”との声が。昼間からビールを飲む人は印象に残るのかな。

    今日もよい1日でした。

    六本木のキース・ヘリング展、「ペルシダ」だけでも見に行く価値あるよ、必見

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  • 六本木のキース・ヘリング展、「ペルシダ」だけでも見に行く価値あるよ、必見

    六本木のキース・ヘリング展、「ペルシダ」だけでも見に行く価値あるよ、必見

    2024年1月25日(木)

    最近は毎日、確定申告の伝票入力に充てる時間が1-2時間ほど。何とか今年の申告も目処が立ってきました

    そんな毎日ですが、今日は会期が残り少なくなってきた美術展を観に、六本木ヒルズへ。

    何の美術展かと言いますと、

    • キース・ヘリング展 -アートをストリートへ-
    • 会場: 森アーツセンターギャラリー52階
    • 会期: 2024年2月25日(日)まで
    • 入場料: 2,200円/大人

    前から気になってはいたのですが、キース・ヘリング先生には申し訳ありませんが、2,200円という入場料の高さでなんとなく尻込みしていたのです。思うのはあの絵だものね、よく観る。

    結論から先に申します。

    展覧会はあの感じの絵で満載ですが、最後の個展に出展したという「ペルシダ」(Percida)(1986年)(アクリル、キャンバス)の原画を観るだけで展覧会に行く価値はあるね。

    キャンバスという伝統的な支持体にアクリル絵具で描かれた本作は、アフリカ美術に影響を受けたパブロ・ピカソの作品群との類似性を感じさせます。ピカソと同様、ヘリングもアフリカの仮面や工芸品が宗教や呪術的な目的のために作られたことを理解していました。学生時代から晩年に至るまで古今東西の美術史を学び、自身の創作に落とし込んでいったヘリングの試行の一端が見てとれます。

    緑の色使いも素晴らしいです。自分もこんな絵を書いてみたいね。

    それともう1点。

    • 「スウィート・サタデー・ナイト」のための舞台セット

    これはダンス・パフォーマンスの舞台背景として制作されたそうですが、天井まで届く巨大な絵でこれはいいね。いかにもキース・ヘリングぽくて大変気に入りました

    1990年にエイズで32歳の若さで亡くなったんだね。生前はバスキアなどとも交流があったとのこと。デビットボウイのシングル版にもイラストを提供しているのね。

    とにかくポップ・アートの旗手だと思いますが、前述の「ペルシダ」なんかを見ると、生きていればもっとスゴイ絵を書いたと思います。もっとプリミティブな方に行けばよかったのにね。だけど、ヘリングを気軽に考えていましたが、すばらしい絵を残しています

    自分も参考にしようっと。会期はあと1月足らずですが、そんなに混んでもいないので、必見の絵画展だよ。人間、先入観だけで見てはダメだよ、自分も含めてね。

    グッズ販売店は大変充実しています。Tシャツからバックまで、あの絵が一杯描かれています。今回の展覧会の目録はないです。自分はポストカードを2枚ほど。

    残念ながら、「ペルシダ」はありませんでした。

    終われば52階からこんな絶景が見られますよ。

    ランチは一風堂へラーメンを。もやしと高菜をあてにビールでヒリング熱を冷まします。ラーメンはいつもの白味のバリカタで。

    今日もよい時間を過ごさせていただきました。

    上野の国立西洋美術館で開催中の「キュビスム展」へ、ピカソとブラックだね

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  • 「ウェス・アンダーソンすぎる風景展」は幸福感たっぷり、渋谷ヒカリエ、必見だよ

    「ウェス・アンダーソンすぎる風景展」は幸福感たっぷり、渋谷ヒカリエ、必見だよ

    2023年11月28日(火)

    ヘルシンキ旅行記が続いていますが、本日は一服。

    実は月曜日にすごい展覧会に行ってきたので、その報告を。その展覧会とは、

    • ウェス・アンダーソンすぎる風景展 -あなたのまわりは旅のヒントにあふれている
    • 開催期間: ヒカリエホール(渋谷ヒカリエ9F)
    • 開催期間: 2023/11/25(土)~12/28(木)
    • 入場料: 一般 2,200円

    ウェス・アンダーソンは映画監督で、一番有名な映画は「グランド・ブダペスト・ホテル」かな。最新作は「アステロイド・シティ」。自分的には少し縁遠い監督なのです。どうしてもその世界観になじめないのです。「グランド・ブダペスト・ホテル」も途中で観るのを止めたしね。

    そんなウェスの展覧会ですのであまり期待しないで行ったのです。観ての感想は度肝を抜かれて、すごい展覧会だったよ。自分にとっては実に吸収の多い会だったな。一番は理屈抜きに楽しかったよ。写真を観ながらニヤニヤする自分。

    このプロジェクトは2017年に始まり、6年後の今年ようやく日本にやってきました。

    本展はウェス・アンダーソン監督の映画の1シーンを切り取ったかのような世界観を映し出す300点余りの写真を、旅に関する10のキーワードと興味深いストーリーで紹介するというもの。

    この活動を行うのはAWAという団体。アメリカのブルックリンでワリーとアマンダ・コーヴァル夫妻が旅行計画のバゲットリスト(死ぬまでにしたい100のこと)を構想したことから始まったSNS上のコミュニティ。

    夫妻が自ら撮った写真はもちろんAWAが「冒険者」と呼ぶ世界中のフォロワーから提供されたネットワーク上にあげて積極的に交流しているとのこと。

    ちなみに、ウェス・アンダーソンすぎる風景とはどんなものなのか。一言で言えば「シンメトリー+ポップなパステルカラー+はっきりとした模様」のことみたいです。

    能書きは別にして、写真を見てもらえば一目瞭然ですね。

    いやぁ、世界中の旅先では楽しいところがたくさんあるね。

    そして、少し遡って土曜日の夕食です。ヘルシンキから帰ってくれば、やっぱり日本の美味しい寿司が食べたくなるのです。というわけで六本木の「おつな寿司」さんへ直行です。最近は月1のペースです。

    本日は突き出しの“あん肝”が最高だったよ。これでビールがグイグイ進みます。

    • いか
    • ほたて
    • ひらめ
    • あじ
    • 赤身まぐろ

    ここで茶碗蒸しが出て、中休み。飲み物は既に芋焼酎のお湯割りです。

    後半戦のラインナップはこんな感じ。

    • かに
    • 大トロ
    • いくら
    • 玉子焼き
    •  おつな名物“いなり寿司”
    • 鉄火巻
    • あなご

    あなごの握りの写真がないのは、美味さのあまり失念です。デザートは栗アイスの最中だったよ。今日の白眉は“大トロ”でしたね。大将の心意気で出してくれたんだと思います。

    お会計は16,000円なり。ご馳走様でした。

    「⽣誕120年 棟⽅志功展」を訪問、やっぱりすごかったぞ、世界のムナカタ



  • SOMPO美術館の「ゴッホと静物画」展に行った、ゴッホも大したことない絵もあるんだね

    SOMPO美術館の「ゴッホと静物画」展に行った、ゴッホも大したことない絵もあるんだね

    2023年11月15日(水)

    本日は絵画展に行ってきたよ。その絵画展とはこちら。

    • 「ゴッホと静物画 伝統から革新へ」
    • SOMPO美術館・新宿

    天下のあのゴッホだよ。“ひまわり”を所有するSOMPO美術館としては満を持しての展覧会だよね。日時指定した方が入場料も安くて入場がスムーズそうなので、前日に11:30 – 12:30の回に予約したのでした。

    展覧会のみどころはこんな感じでアピールされています。

    1. 《ひまわり》、《アイリス》をはじめ25点のゴッホ作品が集結

    国内外24か所からの出展作品全69点のうち、25点がゴッホによる油彩画

    2. 静物画を見なければ、ゴッホは語れない

    画家が主観で描く静物画で、ゴッホは独自のスタイルを身につけた

    3. 17世紀から20世紀の静物画の流れのなかで、ゴッホを位置づけ

    名だたる画家たち(クラウス、ドラクロワ、マネ、モネ、ピサロ、ルノワール、ゴーギャン、セザンヌ、ヴラマンク、シャガールなど)の静物画とともにゴッホを紹介

    まあ、こんな能書きは別にして、訪問です。会場は日時指定でもかなり人が多いね。特にゴッホの作品の前は人が集まっています。そして、年配者が多いね。みんな絵画が好きなんだね。

    自分が気に入った作品はこれ。

    • 青い花瓶にいけた花 ゴッホ
    • 皿とタマネギのある生物 ゴッホ
    • アイリス ゴッホ
    • 花束 ゴーギャン
    • あとこの絵 (誰かわからなくなりました)

    ゴッホの“皿とタマネギのある生物”は自分が絵画教室に通っているせいかもわかりませんが、構図的に参考になったのです。ゴッホも良い絵とそうでもない作品があることを確認できて、自分的には面白かった絵画展でした。圧倒的な傑作とそうでもない作品との対比がおもしろいです。ピカソなんかはどれも平均以上の絵を描くというイメージで。(ピカソ先生に対して失礼な物言い、最敬礼です)

    鑑賞後はアウェイの新宿でランチです。

    やっぱりお得にランチを食べたいよね。あの東京都が行っている対象のQRコード決済での「食べて応援!海の幸キャンペーン」でまだd払いの残高があるのを意識したのです。

    新宿西口でならd払いができるのは「磯丸水産」をチョイスです。名前は知っていますが、磯丸水産に入店するのは初めてです。

    まずはビールです。こちらのお店はジョッキしかないのね。注文は“海鮮こぼれ丼”(1,099円)を注文してみました。ランチ利用での海鮮丼はありだと思いました。

    だけど肝心のd払いですが、あのシステム障害にもろにぶち当たりました。利用できません。残念無念。気持ちを入れ替えて、Paypay決済です。

    ご馳走様でした。

    上野の国立西洋美術館で開催中の「キュビスム展」へ、ピカソとブラックだね



  • 「⽣誕120年 棟⽅志功展」を訪問、やっぱりすごかったぞ、世界のムナカタ

    「⽣誕120年 棟⽅志功展」を訪問、やっぱりすごかったぞ、世界のムナカタ

    2023年10月25日(水)

    本日は美術展のお話しです。銀座の画廊などでよく展示されているあの“棟方志功”です。このおじさんの描く絵と版画は断片的に目にはしているのですが、ちゃんと系統立てて見たことはないのです。菩薩の版画のイメージなんだね。

    だから生い立ちもまったく知りません。数ヶ月前に見た山下清と同じ知識なのです。

    そんな棟方志功ですが、今回、東京で大きな回顧展を開催しており、のこのこと出かけてきました。

    [開催概要]

    • 「⽣誕120年 棟⽅志功展 メイキング・オブ・ムナカタ」
    • 会場: 東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー
    • 会期: 2023年10月6日(金)−12月3日(日)
    • 開館時間: 午前10時〜午後5時(金・土曜日は午後8時まで)
    • 観覧料: 一般:1,800円  ※消費税込

    webでチケットを購入しての訪問です。この国立近代美術館は初めて訪れます。上野ではなく大手町にあるのね。お昼の12時ぐらいに訪問しましたが、かなりの混雑です。明らかに年配の人が多いです。

    感想です。やっぱり圧倒されるね。版画もいいけど油絵もいいよ。東北出身の方で後期には外国でも高い評価を受けたんだね。やっぱり菩薩をはじめとする宗教色の強いものもありますが、それだけでは終わりません。宇宙とか書いたものはメキシコのタマヨに通じるものがあるよね。やっぱり天才ですね。色使いでは赤と青の色使いに特色があります。

    油絵はルオーとかゴッホのタッチに似ているよね。

    やっぱり欧米で人気になるのもわかります。この年代、山下清といいすごいね。メキシコの土着のアートに通じるものがあります。

    こんなに一同に揃うのは貴重なのでしょう。やっぱりすごかったぞ、世界の棟方志功

    本日は画録は購入しまい(なるべく紙本は避けたい)と心に誓ったのですが、あの棟方先生の作品に圧倒されて購入です、2,800円なり

    鑑賞が終われば、1時前です。この竹橋界隈は全く地の利がありません。だけど棟方志功を観たあとは、“とんかつ”を食べたくなったんだね。ビールとキュッとね

    検索すると大手町界隈から竹橋界隈は「とんかつ まるや」の勢力圏のようです。全く知らない屋号です。地元の有力店に行くべし、これ鉄則です。

    というわけで、毎日新聞社ビルの地下の「とんかつ まるや」へ直行します。時間帯的に行列を意識していましたが、何とかカウンター席に1席確保です。外の文句を見れば、こんな都心なのに“ローカかつ定食”(750円)の文字が。すごいね

    まずは瓶ビール(650円)を1本いただきます。周りはサラリーマンだらけ、その中に混じってビールをグビッとする優越感、たまりません。(あなたマゾだね)

    注文はもちろん“ローカかつ定食”です。ビールを1/3残した所で登場です。これが750円、ボリューム的には驚きです。但し、お塩はありません。とんかつソースだけです。その代わりに、ねりからしは壺入りです、一番好きなタイプ。

    これで750円、信じられません。これで十分じゃないか、ランチのとんかつは。

    ビールを1本飲んでお会計は1,400円、本当に信じられません。その跡は気分も良くなり、江戸城散策でした。

    裸の大将「生誕100年 山下清展ー百年目の大回想」、貼絵を見て驚愕



  • 上野の国立西洋美術館で開催中の「キュビスム展」へ、ピカソとブラックだね

    上野の国立西洋美術館で開催中の「キュビスム展」へ、ピカソとブラックだね

    2023年10月4日(水)

    本日は秋にしては冷え込みも激しく、雨の一日です。ヘルシンキと同じような体感温度です。初めて長袖を着たよ。ところで本日の話しは、美術展です。雨の日は絵画です。

    先日から始まった興味深い美術展はこれです。上野まで意を決して行ってきました。何たって泣く子も黙る「キュビスム」だよ。

    • 展覧会名: パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展—美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ
    • 会期: 2023年10月3日[火]~2024年1月28日[日]
    • 開館時間: 9:30 ~ 17:30(毎週金・土曜日は20:00まで)
    • 休館日 月曜日:
    • 会場: 国立西洋美術館(東京都台東区上野公園7-7)

    キュビスム・レボリューション——フランス・パリ発、世界を変えた美の革命

    20世紀初頭、パブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックという2人の芸術家によって生み出されたキュビスムは、西洋美術の歴史にかつてないほど大きな変革をもたらしました。その名称は、1908年にブラックの風景画が「キューブ(立方体)」と評されたことに由来します。伝統的な遠近法や陰影法による空間表現から脱却し、幾何学的な形によって画面を構成する試みは、絵画を現実の再現とみなすルネサンス以来の常識から画家たちを解放しました。キュビスムが開いた視覚表現の新たな可能性は、パリに集う若い芸術家たちに衝撃を与え、瞬く間に世界中に広まり、それ以後の芸術の多様な展開に決定的な影響を及ぼしています。

    この度、パリのポンピドゥーセンターからキュビスムの重要作品が多数来日し、そのうち50点以上が日本初出品です。主要作家約40人による絵画や彫刻を中心とした約140点を通して、20世紀美術の真の出発点となったキュビスムの豊かな展開とダイナミズムを紹介します。日本でキュビスムを正面から取り上げる展覧会はおよそ50年ぶりです。

    ちなみにチケット代は2,200円です。いいお値段するね。

    平日の12時に伺いましたが、込み具合はまあまあかな。そして入れば、最初からセザンヌ、ピカソ、ルソー、ゴーギャンが登場です。だから入り口付近は混み合っています

    自分的に気に入った作品はこの3点かな。これだけブラックの絵が揃っているのは初めて観ました。セザンヌとルソーはいいよね。

    • ジョルジュ・ブラック《大きな裸婦》 1907年冬-1908年6月
    • パブロ・ピカソ《女性の胸像》 1907年6-7月
    • ロベール・ドローネー《パリ市》 1910-1912年

    キュビズムの絵を描き始めた頃のピカソとブラックの絵は似ているよね。ピカソの「アビニヨンの娘たち」も1907年の作、結局これがキュビスムの代表作なのかな。だけどずっとキュビスム絵を見ていくとだんだん飽きてくるよね、構図や色使いが同じになっていくということで。

    だからピカソも次の段階に進んだんだね。ドローネーの「パリ市」は大作だね、よく日本に持ってきたね。非常に勉強になった今回のキュビスム展でした。思うにやっぱりルソーて不思議な神秘的な絵を書くね、ピカソはやっぱり見る目があったんだね、そりゃそうですね。

    会場を後にすれば、ランチです。上野まで来たならこれだよね。

    世界最強のロースカツ定食の上野の「とんかつ山家」(ヤマベ)でいただきます。行列もほどほどで助かりました。5分で入店です。まずはビールで喉の乾きを癒やします。

    今日のとんかつは少し豚肉のニオイがしたのが気になったのですが。失念して定食の写真を失念しました。

    ご馳走様でした。美とグルメ、最高の一日となりました。

    東京都現代美術館の「デイヴィッド・ホックニー展」に衝撃を受けた、現代美術の最高峰



  • 「アーティゾン美術館」のサンサシオン展での山口晃、すごものを観たよ

    「アーティゾン美術館」のサンサシオン展での山口晃、すごものを観たよ

    2023年9月12日(火)

    本日は美術展の話しだよ。

    朝、思い立って京橋というか日本橋にある「アーティゾン美術館」を訪問することにしたのでした。石橋財団というかあの天下のブリジストンさんの創業家の美術館ですね。

    メインの展示会はこれですね。

    • ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃 ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン

    タイトルを見ても自分には何のことかまさにチンプンカンプンなのですが。山口晃という人も全く知らないのでね。入場料も1,200円だしまあいいか、というぐらいの軽い気持ちで出かけたのでした。

    お昼の12時からの回をweb予約してね。

    ちなみに山口晃という人はこんな人なんですね。

    1969年東京生まれ、群馬県桐生市に育つ。96年東京芸術大学大学院美術研究科絵画専攻(油画)修士課程修了。13年『ヘンな日本美術史』で第12回小林秀雄賞受賞
    日本の伝統的絵画の様式を用い、油絵という技法を使って描かれる作風が特徴。絵画、立体、漫画、インスタレーションなど表現方法は多岐にわたる。国内外での展示多数。東京メトロ日本橋駅のパブリックアート、東京2020パラリンピック公式アートポスターを制作

    そしてこの展示会を観ての素直な感想。すごいものを見てしまった、自分が今まで知らなかったのが恥ずかしいぐらいです。

    展示された中で一番の大作はこの2点なのかな。

    • 馬からやヲ射る(2019年)
    • 東京圖1・0・4輪之段》2018-2023年

    東京圖1・0・4輪之段》はよくこんな巨大な精密画をかけたね、どうしたら描けるんだろう。相当な根気が必要です。そりゃあ、ニューヨークの美術館が黙っていないだろう。

    圧倒されました。

    ちなみにサンサンシオンとは

    サンサシオンはセザンヌが制作について語るときによく用いた語

    絵描きが目を開いたときにビビッとくる、そんな感情のこと

    ちち山口晃さんは大のセザンヌ好きとのこと。会場に飾られたセザンヌの解釈の話しはおもしろいね。特にセザンヌとキュビズムの関係での山口さんの解釈。

    天才にしかわからない境地だね、残念ながら絵画教室に通っているレベルではわかりません。

    今東京で開かれている絵画展では、ホックニーと並んで絶対に行かないといけない展覧会だと思いました

    そして、美術館所蔵のマティスの「オダリスク」とピカソの「腕を組んですわるサルタンバンク」もありましたよ、やっぱり名画です。パチリです。

    終われば、お腹もすく13時30分です。日本橋にある「京都銀閣寺ますたにラーメン」に直行です。まずはビールで喉の消毒を。たくあんをつまみにビールがグイグイと。

    そして、本日の1杯です。

    山口晃を観てしまった興奮がこれで落ち着いたのでした。

    東京都現代美術館の「デイヴィッド・ホックニー展」に衝撃を受けた、現代美術の最高峰



  • 2023夏休み読書、「シャドー81」は傑作冒険小説 、“これを読まずに死ねるか”

    2023夏休み読書、「シャドー81」は傑作冒険小説 、“これを読まずに死ねるか”

    2023年8月31日(木)

    本日は1週間で唯一、ルーティーンのある日です。

    絵画の勉強をするために銀座にお出かけです。13時から2時間の教室です。今はこんな絵を書いています。今回の絵はピグマペンを使い始め計3回でこんな絵を仕上げました。

    ピグマペンの水彩画では永沢まことさんが有名かと思いますが、永沢さんの本を読んでも、鉛筆とピグマペンの使い分けがわからないままでした

    今回、教室で習ったのは風景画のような建物というかカチッとした対象物の時にはピグマペン、それ以外の時は鉛筆の方がよいのではという、先生からコメントがありました。

    永沢さんは人物画などでもピグマペンを使用していますが…。

    まあ、人それぞれの個性なのかな。今回の自分たちの教室では、最初にラフに鉛筆で下書きをし、その上から0.5と0.8ミリのピグマペンで上書きをし、水彩の着彩をする方法でした。

    ピグマペンで上書きをして、不要になった鉛筆の線は消しゴムで消したのですが。

    終わった後もいつものルーティーンです。絵画教室から徒歩7-8分のところにある銀座の老舗のラーメンの「共楽」さんに行って、“ワンタンメン”(1,000円)を食します。

    先週も今週も中国人のお姉さんはいませんでした。まだ故郷の海南島から帰っていないのかな。まずはビールで喉の消毒を。飲み終わったところで、声をかけてワンタンメンを食します。これで毎週木曜日のルーティーンの終わりです。

    そして、本日は8月は最終日の31日です。この夏の読書を振り返りたいと思います。古典の冒険小説を再読したよ。

    • シャドー81(ルシアン ネイハム著)
    • 深夜プラス1(ギャビン・ライアル著)
    • もっとも危険なゲーム(ギャビン・ライアル著)
    • 約束の地(スペンサー・シリーズ)  (ロバート B.パーカー著)

    やっぱり娯楽性というか卓越した奇抜性では「シャドー81」が群を抜いて面白いかな。多少無理筋の感のあるプロットですが、奇抜性では今でも貴重だと思います。ハードボイルド的ではないけどね。

    「深夜プラス1」はあの“これを読まずに死ねるか”の故内藤陳氏のイチオシだよね。ライアルのこの2冊はどちらも硬質な感じ(ニヒルとも言う)が好きな人にはたまらないんだろうね。

    そして、20年前であれば一番好きな探偵物はスペンサー・シリーズだったのです。そのためスペンサーシリーズは全作読んだもの。今回20年ぶりになつかしくて代表作の「約束の地」を読んだのでした。スペンサーはもちろん銃も使うけれど、その少しマッチョ腕っぷしの強さとあのおしゃべり(特にスーザンやホークとね)に特徴が。

    今の自分には少しナンパに感じたのは自分の歳のせいかな

    今、スペンサーシリーズを映画化すれば、誰が一番スペンサー役かな。ジェイソンステイサムに髪をつけさせ、もう少し若替えさせたらいいかな、またはライアン・ゴズリングかな。(だけどバービーに出たから、そのイメージじゃあないんだよね)

    だけど、結論は「シャドー81」は傑作、“これを読まずに死ねるか”

    ガルシア=マルケスの「百年の孤独」を読了、現代世界文学の最高傑作というが自分には理解できず



  • 西池袋の熊谷守一美術館でほっこり、人気ラーメン店「中華そば しながわ」に大満足

    西池袋の熊谷守一美術館でほっこり、人気ラーメン店「中華そば しながわ」に大満足

    2023年8月29日(火)

    本日は、画家の熊谷守一さんのことを。

    はっきりとした輪郭線と鮮やかな色彩を特徴とする作風で、身のまわりの生きものや風景を描いた画家・熊谷守一。1977年に97歳でお亡くなりになりました

    そんな、熊谷守一さんの美術館が池袋近くにあるのです。自分は知りませんでした。

    85年に次女で画家の榧(かや)が旧居跡に熊谷守一美術館&ギャラリー榧を創立した。2007年に所有する守一の作品153点(うち油絵23点)を豊島区に寄贈し、同年11月5日より豊島区立 熊谷守一美術館として所蔵作品の展示を行っており、榧は22年2月に逝去するまでの36年間、館長を務めた(没年齢92歳)。

    • 東京都豊島区千早2-27-6
    • 東京メトロ有楽町線・副都心線 要町駅 or 千川駅 徒歩8分
    • 観覧料: 一般 500円

    お昼の12時にこの熊谷守一美術館に出かけてきました。このメトロの要町駅に降りたのは人生初めてです。この美術館、本当に住宅の中にあります。そりゃあ、本人の旧居跡ですものね。

    外観はこんな感じでコンクリート打ちっぱなしでオシャレです。閲覧室は1Fから3Fまでの3フロアです。3Fのみ写真OKでした。

    若い頃の油絵はいかにもという絵もありますが、やっぱり年取ってからの枯れた絵に特徴がありますね。自分が特に気に入ったのはこの2点かな。

    • 熊谷萬像 1947年 クレパス
    • アゲ羽蝶 1976年 油彩(これが絶筆)

    そして、守一さんの好きで書く字はこんな字だそうです。

    • 無一文
    • 五風十雨(5日に1度風がふき、10日に1度雨がふる、これ以外の意味は全くなし)
    • 獨楽
    • 人生無根帯

    なんか脱力系でいいよね。ここまでくると、もう天才かどうかの紙一重。

    絵はこんな感じで評価を確率したようです。

    「モリカズ様式」の確立

    多くの人に支えられ、守一さんの画業は段々と充実していきました。自分の表現を追求し、70歳を過ぎた頃から線の運びや色の付け方はよりシンプルに。はっきりした輪郭線を用いた表現は「モリカズ様式」とも呼ばれ、とても人気になったのです。

    自宅の庭の木々や鳥、虫たちを愛し、その眼差しでじっくりと見つめ、多くの友人に支えられながら、絵を描き続けた守一さん。

    あの白洲正子も熊谷守一さんを先生と読んで対談もあるのですね。おもしろかったよ。

    時刻は13時20分。ランチはどうしようかな。

    要町駅近くに食べログ百名店やラーメンアワード受賞のほか、ミシュラン・ビブグルマンを獲得している人気ラーメン店「中華そば しながわ」があるというのです。そこに急行です。

    運良く待ちは2名ですぐにカウンター席へ。先に店内の券売機でチケット購入後、並ぶのね。

    どれにするか悩みましたが、最初の訪問ですので、一番オーソドックスに

    • 中華そば(930円)
    • 瓶ビール(600円)

    となりの人は“のり”の単品を頼んでおり、うまそうでした。ビールのつまみにも良さそう。

    お店の人に麺はあとでと言ったら、快く受け付けてもらえました。これが初めての店はドキドキするんだな。瓶ビールは“サッポロラガー”(いわゆる赤星)でした。何と突き出しも無料で出してくれたよ。ゴマ油の効いた“めんま”です、嬉しいね。

    そして、中華そばの登場です。チャーシューは2枚で肉厚だよ。麺は中太のストレート麺です。スープ、麺、具材のバランスがすばらしい、人気店というのも頷けるね

    近くにあればリピ必死のお店です。

    ごちそうさまでした。

    裸の大将「生誕100年 山下清展ー百年目の大回想」、貼絵を見て驚愕



  • すごいものを観せてもらったよ、世田谷美術館「マルク・シャガール展」天才だよね

    すごいものを観せてもらったよ、世田谷美術館「マルク・シャガール展」天才だよね

    2023年8月23日(水)

    本日は美術展に行ってみようかな、と思ったのでした。自分的にはあまり相性というかいいイメージほもっていなかったマルク・シャガールです。今まで真剣に見た記憶はないのですが、何かフェミニンというか妖精が空を飛んでいるイメージの絵しか思い浮かばないのです。

    こんな食わず嫌いですが、これではいけないと思い、今、世田谷美術館で絶賛開催中のこの展覧会です。

    • 「マルク・シャガール 版にしるした光の詩」 神奈川県立近代美術館コレクションから
    • 2023年7月1日(土)~8月27日(日) もうすぐ終わるよ
    • 入場料 大人1,200円

    世田谷美術館は田園都市線の用賀駅下車、徒歩17分です。17分ですが、歩道がきれいで歩くには苦のない散歩道ですね。世田谷美術館は昨年の1月に訪問した「グランマ・モーゼス展」以来です。

    到着したのはお昼の12時。予約なしでガチ訪問です。待ちもなく、直ぐ館内に入れました。館内はほどよい込み具合かな。

    そして、備忘録として、こんなカードを持っていると割引になるそうです。

    まずは結論から。今日もすごいものを観せてもらいました。自分の先入観に恥じ入るばかりです。もちろん妖精チックな版画もありますが、「サーカス」などの一連の構図、色使いは天才だと思いました。特に道化師などはピカソの絵の「腕を組んですわるサルタンバンク」より、自分は好きだな。これ版画とは思えないよ。

    自分が特に気に入ったのはこれかな。

    • 寺院とバッカスの話
    • 大きな道化師

    詩情あふれる世界を幻想的で色彩豊かに描いた愛の画家マルク・シャガール(1887-1985)。帝政ロシア領ヴィテブスク にユダヤ人として生まれ、戦禍や革命に翻弄されながらバリやベルリン、ニューヨークヘと活動の地を移した異邦人 画家という境遇も、作品に陰影を与えその妙味を奥深いものにしています。
    シャガールは絵画のかたわら版画制作にも精力的にとりくみ、約2,000点もの作品を手がけるなど、版画の分野でも 大きな足跡を残しました。版元や工房との協働によって生まれる版画作品には、絵画とは一味違った表現と味わいが刻まれています。
    本展では神奈川県立近代美術館の望月冨昉コレクションより、『ダフニスとクロエ』や『サーカス』など各年代と技法を代表する6つの版画集から選りすぐった作品約140点をご紹介し、技法ごとの表現の違いや物語、モチーフ、制作の背景などに注目しながらその魅力に迫ります。

    シャガール、ピカソやマティスと同じ20世紀を代表する芸術家だね。師匠すみませんでした、自分の今までの思い込みを恥じ入るばかりです。解説を読んでいると、ストラヴィンスキーやドビッシーなどとの交流もさもありなんの世界です。

    そして、このチケットで入れる2階の「雑誌にみるカットの世界」もすごかったよ

    最も感銘を受けたのが、「暮らしの手帳」の花森安治さんのカット原画です。この人、すごい人だったんだね。これを観るだけでも1,200円の価値があるね。

    そして魯山人のコーナーもあったよ。お腹一杯になって美術館を後にしました。本当にいいものを観させていただきました、本日も。

    ランチは赤坂に戻って、サカスの美登利寿司でちらし寿司を。14時で約20分待ち。

    火照った体をビールで冷やして、大満足の1日でした。

    「アーティゾン美術館」でピカソの「腕を組んですわるサルタンバンク」を堪能



  • 白金台の松岡美術館でヘンリー・ムアとグレコの彫刻に驚愕、ルノアールを見に行ったのに

    白金台の松岡美術館でヘンリー・ムアとグレコの彫刻に驚愕、ルノアールを見に行ったのに

    2023年8月18日(金)

    関東圏は雨が降らず、水の心配が出てきた昨今です。本日も酷暑なり、危険な暑さです。というわけで、本日も散歩に行くかわりに美術館に行ってみたのです。

    本日は東京に40年近くいるにもかかわらず、一度も行ったことのない美術館です。白金台にある「松岡美術館」です。こんな企画展をやっていたのでね。

    • 「モネ、ルノワール 印象派の光」
    • 2023.06.20 ~ 2023.10.09
    • 観覧料: 一般 1,200円

    この白金台、実は自分は6年間ほど住んでいたことがあるのです。娘の学校があったのでね。近くがよいと思って。10年ぶりに伺いましたが、ほとんど変わっていない町並みです。ただ、プラチナ通りのお店はほとんど替わっているかな、という印象です。

    そんなプラチナ通りから一つ小道を入った所にこの「松岡美術館」はあります。初めての訪問です。そして、この美術館の歩みです。

    初代館長であり、美術館の創設者である松岡清次郎は若いころから書画骨董を愛し、約半世紀をかけて一大コレクションを築きました

    80歳を迎えるころ、「優れた美術品は一般に公開し、一人でも多くの美術を愛する人に楽しんでいただこう。学術的価値のあるものは、その道の専門家や若い学究の研究資料として利用してもらおう。そうしてこそ私のこれまでの蒐集が意義を持つのではないか」と考えるようになり、美術館の設立を決意しました。

    当館は開館以来、所蔵品のみで展示を行っています。それは、「私立美術館は美術品を蒐集した館の創立者の美に対する審美眼を、その一つひとつの美術品を通して、ご覧いただく方に訴えるべきところ」と考えた清次郎の意志によるもの。

    そして、本日の鑑賞で一番どぎもを抜かれたものは、モネでもルノワールでもなくこの2人の彫刻です。

    • ヘンリー・ムア(1898 – 1966)
    • エミリオ・グレコ(1913 – 1995)

    ムアは4点、グレコも数点あったと思いますが、どちらも力強くてなめらか。うっとりするような彫刻です。これを観に来るだけでも価値あるね。

    2Fの絵画では、ルノアール2点とモネが数点ありましたが、自分が一番引かれた絵がこの3点。

    • ルイ・ヴァルタ「水浴の女たち」(1910年)
    • ポール・シニャック「オレンジを積んだ船、マルセイユ」(1923年)
    • アンリ=エドモン・クロッス「遊ぶ母と子」(1897-8年)

    シニャックとクロッスはまるでマチス、マチスより前の作品です。ヴァルタはセザンヌだね。

    松岡美術館、ゆったりと観れる本当によい美術館でした。今度はここで所蔵のピカソを見たいね。

    美術館を後にし、ランチは赤坂サカスの「美登利寿司」へ。何か酸っぱいものを食べたくなったのでね。14時でも20分待ちかな。どこの「美登利寿司」もすごいね。

    本日はカウンター席です。まずはビールで体を冷やします。本日はランチの“ちらし”を頼んでみました。1,050円です。このボリュームで茶碗蒸しとサラダも付くのね。

    だけど、ネタがでかければいいというものではないと思うのですが。だけどこの“ちらし”ならつまみにもなるね。ビールとで堪能しました。

    ビールとで、1,870円のランチでした。

    今日も充実の1日でした。本日の収穫はヘンリー・ムアとエミリオ・グレコだったね。

    東京都現代美術館の「デイヴィッド・ホックニー展」に衝撃を受けた、現代美術の最高峰



  • 「本橋成一とロベール・ドアノー 交差する物語」を鑑賞、あの有名な写真ね

    「本橋成一とロベール・ドアノー 交差する物語」を鑑賞、あの有名な写真ね

    2023年8月17日(木)

    本日からブログの本文に日付も入れて少し日記風にしてみようかな。今読んでいる常盤新平さんの「銀座旅日記」を読んでね。もちろん池波正太郎さんの「銀座日記」もそうだよ。

    こうも灼熱の暑い日が続けば、映画か美術展に行くしかないね、散歩でもしようものなら死んじゃうからね。というわけで、本日は既に今週は2日ほど映画館に行ったので、本日は美術館へ。そして、まずは月1回の循環器系のかかりつけ医に行きます。

    1ケ月前のエコー検査の結果を。まあいいでしょう、との言葉、すぐに死ぬことはないね、と。一安心です。

    診察が終われば11時です。その後本日は、恵比寿の「東京都写真美術館」で絶賛開催中の「本橋成一とロベール・ドアノー 交差する物語」に行くことにしたのです。恵比寿にはおいしいラーメンやさんもあるのでね。

    • 開催期間:2023年6月16日(金)~9月24日(日)
    • 料金:一般 800円

    恵比寿ガーデンプレイスに来るのは何年ぶりだろうか。10年ぐらいたつのかな。

    そして一つ失敗したことが。大人の休日倶楽部カードを持っていけば、割引が効いたのにね。

    ちなみに自分は写真フェチではないので、本橋成一もロベール・ドアノーも知りません。だけど、数週間前に渋谷で観た「ソール・ライター展」には感激してもので、その写真つながりということで

    だけど、空間的にもゆとりのあるところにあるね、「東京都写真美術館」、初めて訪問しました。入場者はぽつぽつという感じです。

    写真を観ていた思ったのは、このロベール・ドアノーてあの普通にみんながよく見ているキスシーンの写真を撮った人なのね、自分は初めて知りました。題名は、「パリ市庁舎前のキス、パリ」

    今回の写真展で特にいいと思った作品はこの3つかな。すべて、ロベール・ドアノーでした。

    • ノートルダムの怪獣(1969.4)
    • パリ市庁舎前のキス、パリ(1950)
    • 雨の中のチェロ、パリ(1957)

    ノートルダムの怪獣だけ、ポストカードをは販売していなくて残念無念。だけど、この写真展の写真はほぼすべてモノクロでしたが、終わり近くにはカラー写真もあるのです。だけど、白黒からカラーになった途端にマジックが消える、のね。これって、三谷幸喜の「マジックアワー」だよね。

    あとドアノーも本橋も道化師(ピエロ)やサーカスを撮った構図の写真がありますが、いい味出しているね。

    そして、ランチは恵比寿駅ビルのアトレ恵比寿へ。何故か、ビールでとんかつが食べたくなったんでね。6Fの「かつ彩」さん。初めて入ったよ。カウンター席に陣取れば、まずは瓶ビールです。当然、来たのはエビスビールです。そして、思いがけないつまみが。豚煮が数切れ、よいサービスだね。昼間に飲むビール美味しです。

    とんかつは「ロースかつ御膳(95g)」で。とんかつはまあこんなものかな。

    だけど、サービスがよいお店です。ほっこり、充実した1日でした。

    渋谷の「ソール・ライターの原点 」、巨匠の写真以上にその絵画にしびれたよ、必見



  • 裸の大将「生誕100年 山下清展ー百年目の大回想」、貼絵を見て驚愕

    裸の大将「生誕100年 山下清展ー百年目の大回想」、貼絵を見て驚愕

    もう8月に入ってからは勢いが付いてしまって、美術展めぐりの日々を過ごさざるをえなくなったね。勢いというものは怖いね。

    というわけで、昨日ものこのこと新宿に出かけてきました。自分のホームグラウンドではないので異邦人の気持ちだね。

    • 生誕100年 山下清展ー百年目の大回想
    • 2023.06.24(土)- 09.10(日)
    • SOMPO美術館(新宿)
    • 入場料: 大人 1,400円

    先に鑑賞したあとの感想を書きます。“山下清はすごかった”。今まで名前だけは知っていたのですが、本格的に作品を見たのは初めただったのです。とにかくすごい美術展だったということ。絵としては素朴なものもありますが、貼絵のその根気さと才能には恐れい入りました

    今年見た美術展では、「マティス展」「デイヴィッド・ホックニー展」とそしてこの「山下清展」が双璧だね。現在、これだけの絵が日本に集結しているわけですので、皆さん、ルーブルに行っている場合ではないよね。この展覧会で3つ挙げろと言われれば、この3点だね、自分の感性では。

    • 長岡の花火(貼絵)1950年
    • グラバー邸(貼絵)1956年
    • ストックホルムの夜景(水彩画)1961年

    特に水彩で色を付けた「ストックホルムの夜景」はマティスやゴッホを想像させますが、彼のオリジナルな描き方なんですね。デッサンがうまいとかではなくて、その描き方の根気に狂気を感じるね。グラバー邸の貼絵も色彩という点からは頂点だと思います、まさにフェルメールだと思ったよ。

    だけど、かれのペン画でよくわかるのですが、雲の描き方に特徴があるね。自分もこんな雲を書こうかな。昭和の時代に「日本のゴッホ」と呼ばれたそうですが、ゴッホというより自分としてはマティスのなんだよね。

    絵として素朴ですので、あの「グランマ・モーゼス」に近いものがあるのかな。彼女より山下清の方が古い人ですが。ここまで来ると、絵のうまい下手は関係なく、もう狂気だね。特に中期以降の貼絵はね。

    ちなみに人となりも紹介しておきます。

    山下清(1922-1971〔大正11-昭和46〕年)は放浪の天才画家として知られており、懐かしい日本の原風景や名所を貼絵で表し、多くの人々の心を捉えました。

    生誕100年を記念する本展では、代表的な貼絵の作品に加えて、子供時代の鉛筆画や後年の油彩、陶磁器、ペン画などを展示し、山下清の生涯と画業をご紹介します。日本各地を自由気ままに旅する生活を好んだ清は、驚異的な記憶力をもち、スケッチやメモを取らずとも、旅先で見た風景を細部まで正確に思い出すことができました。ときおり旅から戻ると、高い集中力を発揮して、手で細かくちぎった紙片を緻密に貼り合わせることで、超絶技巧的とも言える貼絵を制作しました。そこに見られる丁寧な細部描写と豊かな色調という魅力は、油彩やペン画、水彩画など他の作品にもよく表れています。

    このような多彩な作品約190点、そして旅に持参したリュックや浴衣、所蔵していた画集などの関連資料を間近に鑑賞することで、49歳で逝去するまで個性的な創作活動を続けた山下清の世界をご堪能いただければ幸いです。

    繰り返しますが、とにかくすごいよ、山下清展。自分も反省していますが、食わずぐらいはダメだよ。ちなみに図録は2,500円だったよ、自分は思わず購入しました。

    最後に混雑状況ですが、平日昼間でもかなりの混雑だったよ、特に高齢の方が多かったよ。

    世田谷美術館で話題の「グランマ・モーゼス展」に行って、驚いたのなんの。恐るべし

     



  • アーティゾン美術館で「抽象絵画の覚醒と展開」を鑑賞、デュビュッフェはすばらしいね

    アーティゾン美術館で「抽象絵画の覚醒と展開」を鑑賞、デュビュッフェはすばらしいね

    灼熱の東京です。こんな暑さでは、昼間は映画館か美術館しかないね、なんたって外歩けないもの。この時期、映画館はアニメとホラーものばっかりで全く楽しくないんだな。

    というわけで、昨日も美術館めぐりです。そして、伺ったのは京橋というか日本橋にあるアーティゾン美術館です。あのブリジストンの石橋さんの美術館ね。

    そしても何をやっているかです。

    • アーティゾン美術館
    • ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開(セザンヌ、フォーヴィスム、キュビスムから現代へ)
    • 2023年6月3日-8月20日
    • 入場料: 大人 1,800円

    一応、web予約してお昼の12時の回に伺いました。だけど、あと2週間で終了するのね。

    お客さんの入りは丁度よい塩梅かな。

    入場して最初の絵がセザンヌです。

    • 「サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール」

    解説を読んていると、ピカソやマティスは何でもセザンヌの絵をかなり研究していたんだとか。だから、最初からセザンヌなんですね。続いてすぐに、マチスが2点、ピカソが3点ほど。

    やっぱり美術展でピカソとマティスがあると格調高くなるね、そしてピカソとキュビスムを起こしたブラックの絵も2点。ブラックの絵は初めて見たかな。

    そして、先週、六本木の国立新美術館でも見た“ヴァシリー・カンディンスキー”も数点ありました。やっぱり、この人も惹きつける絵を描きますね。

    そして、この展覧会で自分が唸った絵が“ジャン・デュビュッフェ”の絵、数点です。メキシコのタマヨみたいな絵書くね。これはすばらしいよ、すごい絵だと思った。

    ジャン・デュビュッフェてこんな人なのね。

    ジャン・デュビュッフェ(1901-1985)。1901年にル・アーヴルで生まれたフランスの画家

    デュビュッフェは、伝統的な様式や技法にとらわれず、西洋文明そのものを否定して、子どもや未開の地の人、精神に障害をかかえる人などによる粗くはあっても生命力が漲る表現を、アール・ブリュット(生の芸術)と呼んで賛美し、自らの芸術制作の契機としました。

    そして、こんな企画ですので、現代の方に近づいていくとやっぱりこの人がいました。

    ジャクソン・ポロックです。数点ありましたが、もう凡人ではわかりません。ジョージア・オキーフの絵も2点ほど。オキーフの生画は初めて見たね。もちろん草間彌生先生の古い抽象画もありましたよ。

    あと一点ほど。ザオ・ウーキー(1921 – 2013)という方の「水に沈んだ都市」(1954年)も不思議な魅力を称えた絵でした。

    繰り返しますが、今回の収穫は“ジャン・デュビュッフェ”の絵でした。

    もうすぐ終わりますので、2023年夏は必見の展覧会と思いました。

    「アーティゾン美術館」でピカソの「腕を組んですわるサルタンバンク」を堪能



  • 国立新美術館の「テート美術館展 光」の人の多さに驚愕、難解な絵なのにすごいよ

    国立新美術館の「テート美術館展 光」の人の多さに驚愕、難解な絵なのにすごいよ

    今週は美術展めぐりの週だったね。週初めから「ソール・ライター展」と東京都現代美術館の「デイヴィッド・ホックニー展」と立て続けに訪問したのでした。そして、この金曜日には週の美術展まわりの締めとして六本木は国立新美術館で開催されている「テート美術館展」に灼熱の中、訪問したのでした。

    • 「テート美術館展 光 — ターナー、印象派から現代へ」
    • 会期: 2023年7月12日[水]-10月2日[月]
    • 会場: 国立新美術館(東京都港区六本木7-22-2)
    • 入場料: 一般 2,200円(税込)

    本展は、英国・テート美術館のコレクションより「光」をテーマに作品を厳選し、18世紀末から現代までの約200年間におよぶアーティストたちの独創的な創作の軌跡に注目する企画です。

    「光の画家」と呼ばれるジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナーや風景画の名手ジョン・コンスタブルといった英国近代美術史を彩る重要な画家たちの創作、クロード・モネをはじめとする印象派の画家たちによる光の描写の追求、モホイ=ナジ・ラースローの映像作品やバウハウスの写真家たちによる光を使った実験の成果、さらにブリジット・ライリー、ジェームズ・タレル、オラファー・エリアソン等の現代アーティストによってもたらされる視覚体験にまで目を向けます。

    本展では、異なる時代、異なる地域で制作された約120点の作品を一堂に集め、各テーマの中で展示作品が相互に呼応するようなこれまでにない会場構成を行います。絵画、写真、彫刻、素描、キネティック・アート、インスタレーション、さらに映像等の多様な作品を通じ、様々なアーティストたちがどのように光の特性とその輝きに魅了されたのかを検証します。

    伺ったのはお昼の12時です。チケット売り場は2-3名の行列しかないですが、展示スペースに入場すれば、かなりの人が押しかけています。これにはビックリしたな。あの「デイヴィッド・ホックニー展」より多くの人です。

    何か難しい絵が多いね。目玉のターナーの「光」をテーマにした作品かと思いますが、自分にはまったくピンとこなかったよ。学芸員の方の解説を聞けばすごい絵なのかもわかりませんが、絵をみただけでは自分にはこの絵のすばらしいがわかりません、自分の感受性がないのかな。

    だけど、その中でも自分の関心を引いた絵はこの2点だな。

    • 「スウィング」ワシリー・カンディンスキー作 1925年
    • 「アブストラクト・ペインティングス(726)」ゲハルト・リヒター作 1990年

    カンディンスキーは「絵画は音楽のように抽象的であるべきだ」という考えに基づいて多くの作品を残したとのこと。

    リヒターのこの作品は「画家がそれ以前に描いたイメージがぼんやりと見え、ぼやけた効果は、光の反射を暗示」だそうです。

    リヒターのこの作品の考え方は自分でも応用できそうだな。

    だけど、本展示会は相当難解な作品ばかり(自分の感想ですが)ですが、これだけの人が平日に詰めかける日本人、すごいよね。

    自分的には「デイヴィッド・ホックニー展」が100倍凄いし、人が殺到してもおかしくないと思うのですが。まあ、ホックニーの方が現代的だと思うね。

    やっぱり人の心はわかりません。そんな感想を持ちました。

    東京都現代美術館の「デイヴィッド・ホックニー展」に衝撃を受けた、現代美術の最高峰



  • 浅草合羽橋の犬印鞄製作所で「道具巻き」を購入、これ包丁も入る便利なグッズ

    浅草合羽橋の犬印鞄製作所で「道具巻き」を購入、これ包丁も入る便利なグッズ

    数日前のブログに書きましたように、今週初めに故池波正太郎先生の聖地とも言うべき、台東区の西浅草にある池波正太郎記念文庫に赴いたその後です。何と、前の通りの看板には合羽橋商店街の文字があるではありませんか。

    ここがあの合羽橋ですか。キッチン道具の聖地ですね。通りをよく見れば、外人さんの比率が圧倒的に高い光景です。自分は東京に住んで40年になりますが、この合羽橋商店街に足を踏み入れたのは初めてかな。そもそも浅草に来ることも殆どないしね。

    というわけで、ここまで来たからには散策するしかないね。

    やっぱり外国人に大人気の包丁を扱う店が多いし、包丁の店には外人がたくさんいます。

    そして、自分にとって新鮮だったのは今まで東京では見たことがない竹細工のカゴなどを扱っている店もあるのね。ここに来ればいいんだね。この竹細工や木製のわっぱ弁当などはロフトでも東急ハンズでもあまり見ないしね。恐るべし合羽橋道具街です。

    で本日の本題です。そんな合羽橋商店街で少し毛色の変わったお店を発見したのです。名前は「犬印鞄製作所」です。

    • 東京都台東区浅草4丁目41番地8号

    名前にはこんな由来があるそうです。

    犬印鞄製作所

    昭和28(1953)年、戦後間もない物資のない時代に犬印鞄製作所は商標登録されました。アルプスの救助犬が人命を救うためその首に付けている小さな樽を大事に運んでいたように、私たちの作った鞄が“お客様の大切な荷物をしっかり守れるように”という思いを込めて、鞄に寄り添う犬のマークを現在まで使っています。

    いわゆる帆布鞄のバックや雑貨を作っているお店ですね。で、そこの何に心を奪われたかと申しますと、この「道具巻き」なのです。

    合羽橋オリジナルネーム

    「道具巻き」

    ペンチやスパナなどの工具入れ、ペンや定規やハサミなどを収めるロールペンケースなど使い方は自由自在。工夫次第でどんどん愛着が増すアイテムです。内側にはファスナーポケット付きで、名刺、消しゴム、付箋、USBなど小物類の収納にも便利。

    本体外側もゴム留めのため内容量に関係なくしっかりとホールドできます。

    モノグラム(刺繍)を入れてプレゼントにもお勧めです。

    そして、さすがに合羽橋らしく、大きいものは包丁巻といって包丁の収納もできるグッズです。色も数種類の色があります。自分としては、文房具の他に絵画用の筆をたくさん収納できるグッズが欲しかったのです。だけど、その場では買えなかったね。帆布で5,000円以上かと。

    自宅に帰り、心を落ち着けて、一晩熟考します。冷静な自分。やっぱりこれは買うしかないね。一期一会です。

    というわけで、翌日も合羽橋に行って購入したよ。

    • 包丁巻き(中)/赤 7,920円
    • 道具巻き/カーキ 5,445円

    「犬印鞄製作所」の商品はネットでも販売していますが、この道具巻きは店頭販売しかしていないとのことです。散財しました、まあいいか。

    現代風に進化を遂げた下駄、一目見て“mizutori”に恋に落ちた、ソールのゴム交換も可能

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