2020年1月28日(火)の天候は東京はみぞれ交じりの雨が1日中降り続き、郊外では雪も積もるという悪天気の日でした。
そんな日に限って、自分で予約した舞台があるんだな。本当に足元の悪い日で、自分の運のなさをなげくしかないのです。
その日の舞台は、
- みなと毎月落語会「柳家さん喬・林家正蔵二人会」
- 場所: 赤坂区民センター市民ホール
- 2020年1月28日 19時開演
- 全席指定 3,500円(税込)
というものです。席はF列だったので、かなり前の席ですね。
自分は林家正蔵の落語を生で見るのは初めてです。
柳家さん喬に至っては、名前も顔もしらない落語家です。
当日の演目はこんな感じです。
- 子ほめ(立川かしわ)
- 天狗裁き(柳家さん喬)
- 悋気の火の玉(林家正蔵)
- 〈仲入り〉
- 紋三郎稲荷(林家正蔵)
- 妾馬(柳家さん喬)
自分が関心したのは、柳家さん喬の落語のうまさかな。多少声の調子が悪いようでしたが、抑揚というか小声の落語の部分が秀逸な落語家さんだと思いました。
そしてこの人のまくらは他の人と結構違っています。あまり時事ネタは取り上げず、おもしろいまくらですね。大うけをとるというような、まくらではありませんが。
一方、正蔵の方は時事ネタや週刊誌ネタも入っています。今話題の人、東出さんの不倫の話しを悋気の火の玉のまくらで取り上げていましたね。
お妾さんの話しですから、そこはまくらで取り上げる話題としては、スムーズにつながりますが。
正蔵のまくらは、桂文珍師匠と似ているのかな。文珍師匠の方がまだシニカルですが。
そして、正蔵の落語には、古典落語でも自分の家族の名前も頻繁に入ります。お母さんや奥さんの名前も言っていましたね。
そして、さん喬の妾馬(めかうま、めかんま)は別題は『八五郎出世』というのですが、自分はこれは別の人で聞いたことがあったんだな。
はなしの中の、お鶴と赤井家側用人の三太夫と名前で思い出したのです。有名な古典落語の演目ですね。
そして、さん喬と正蔵がさかんに言っていたのが、お足元の悪い中、聞きに来てくれてありがとうという挨拶です。
さん喬のまくらです。落語の世界では1月20日までがお正月。若手から楽屋で師匠、おめでとうございますと大声で言われるのが怖いんだな。こいつら、お年玉をせびりに来ているんです、と言って笑いをとっていました。
いつも思いますが、幕間にビールなり、ワインが飲めないのは本当に寂しいな。そこだけが心残りです。赤坂区民センターと言えども、そこは粋をわかってほしいな。
そして、次の落語はいよいよ2月下旬から始まる、「芸歴50周年記念 桂文珍 国立劇場20日間独演会」です。楽しみです。