丁度その日は、東京の芝大門というか御成門でお昼にかけて個人的な所用があってでかけたのでした。その野暮用も終わり、お昼のランチです。
この界隈でランチともなれば、芝大門にある町中華の最高峰の「味芳斎」でニラレバ定食を行列に並んで食べたいという妄想です。
だけど、ここならあの名店のとんかつ屋さんにどうしても触手が動くのです。
グルメ雑誌の「dancyu」のとんかつ特集では必ず挙げられるとんかつの老舗・名店の「とんかつ 燕楽」があるではありませんか。
- 東京都港区新橋6丁目22−7
丁度、浜松町と新橋の中間にありますね。赤十字ビルの対面の路地にひっそりと佇んでいるお店なのです。
燕楽(えんらく)さんってどんなお店なの?
御成門近くにある、名店のとんかつやさんです。
ここで修行された方が、都内で活躍されています。 燕楽の名を引き継ぐ、千鳥町、池上のお店のほか、高田馬場の成蔵さんも燕楽出身者です。
いわば、御成門の燕楽は、東京とんかつのルーツともいえます。
そして、時刻は11時45分です。この時間であれば、行列必至と思ったのですが、突撃です。
「燕楽」さんを訪問するのは、十数年ぶりかな。
お店の前まで行きます。行列もないし、1Fの店内も先客が2名いるだけです。おかしいなと思いながら、入店です。
カウンター席に1人陣取ります。まあ、そのうち12時を回ればたくさん人がつめかけるのだろうな。
注文は一番オーソドックスなタイムサービスの“カツランチ”(950円)を注文します。
揚げ手のご主人とは別に若い衆が外から帰ってきました。自分は持っていたデイパックを膝の上に抱えていたのですが、若い衆が言うには、隣のカウンター席の上に置いても大丈夫ですよ、との声がかかったのでした。ランチ時で1席を荷物で占領して大丈夫なのかな、と思ったのでした。
待つこと5分、カツランチの登場です。ライスは洋食風ですね。味噌汁は豚汁ですね。
とんかつはかなりカリッとした“とんかつ”です。実食タイムです。
とんかつは普通かな。普通に美味しいかな。だけど、付け合せのキャベツがダメだな。この硬いキャベツなら、もっと繊細に切らないとダメというレベルなんだな。
とんかつにキャベツです。付け合せのキャベツの偉大さを思い知らされました。
とんかつとキャベツの相性が悪いのです。名物のカツ丼にすれば、キャベツがないので、別の感想なのかな。そんなキャベツの食感を思えば、とんかつソースもいまいちかなと思うのです。
辛口の批評となってしまいましたが、あの名店の「燕楽」がランチタイムでもこの人の入りでは何おかいわんやです。
少しさびしい気持ちを持ちながら、お店を後にしたのでした。
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