映画「若者のすべて」はルキノ・ビスコンティ監督の社会派映画なんだね

2024年11月12日(火)

本日もまずは映画のお話しからです。

この1週間ほど、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下で「アラン・ドロン 追悼上映 Adieu(さらば) 」を上映しています。

昨日はそのラインナップ最期の作品、こちらの観に行ったよ。

  • 「若者のすべて」

この映画は今まで一度も観たことはありません。だけど監督があのルキノ・ビスコンティだと思い出し、急遽参戦したのでした。やっぱり映画の師匠筋だもんね。というわけで、今回はアラン・ドロンというよりルキノ・ビスコンティ目当てです。

ストーリーはこんな感じ。

イタリアの巨匠ルキノ・ビスコンティが1960年に発表した監督第7作で、都会の生活に翻弄される兄弟の姿を、アラン・ドロン、アニー・ジラルド、クラウディア・カルディナーレら若き俳優たちを起用して描いた

ミラノに住む長男を頼りに、南部から移住してきたパロンディ家。次男のシモーネはボクサーとして成功への糸口を見つけるが、娼婦ナディアに溺れ落ちぶれていく。ある時、三男のロッコも偶然にナディアと知り合い、ロッコとナディアは惹かれあっていくが、2人の関係に嫉妬したシモーネによって悲劇が引き起こされる

日本では60年に初公開。ビスコンティ生誕110年&没後40年となる2016年、「ルキーノ・ヴィスコンティ 生誕110年 没後40年メモリアル イタリア・ネオレアリズモの軌跡」と題した特集で、デジタル修復版が上映される(4K完全修復版マスターから変換した2K上映)。

1960年製作/179分/G/イタリア・フランス合作
原題または英題:Rocco e i suoi fratelli

ほぼ3時間の大作ですね。円熟期の絢爛豪華たるビスコンティではなく、かなり社会派的な題材なのね。

観終わってビスコンティは何をこの映画で訴えたかったのか、考えました。家族の崩壊、都市化と郷里願望との人間の生き方、などなのかな。

ある人は、シモーネ(次男)の悪魔ぶりとロッコ(三男、アラン・ドロン)の聖人ぶりを対照させてドストエフスキーの白痴的な世界観、これはそこまではないのではと自分は思います。

クラウディア・カルディナーレの役があまり目立たない役立ったので少し驚きました。

原題で「ロッコと彼の兄弟たち」で、この方がしっくりはくるよね、「若者のすべて」はあまりに意訳すぎでしょう。

まあ非常に良質な映画ですが、ビスコンティの頂点はやっぱり「山猫」と「ルートヴィヒ」でしょう。

だけど本日もすごい映画を観させていただきました。

観終われば表参道のとんかつ「まい泉」へ。

本日は2時30分で20分待ちだったかな。

まずはモルツの瓶ビールを1本。食事は“ロースかつ定食”を。

本日も充実の一日でした。

また、2021年10月中旬に訪れたイタリアに話しはもどります。 今回の旅の最終地はミラノです。ミラノと言えば、やっぱりショッピングの街...
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