ポンジュノの「パラサイト 半地下の家族」は是枝裕和監督の「万引き家族」と下地が何か同じだな。アジア的

先日はビデオのレンタルが始まった直後に、アカデミー作品賞を取った評判が高い「パラサイト 半地下の家族」をレンタルして自宅で鑑賞したのでした。

何といっても、第92回 アカデミー賞 作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞受賞の4部門を受賞しています。

ちなみに、この時作品賞の候補となった作品は下記のとおりです。

  • 「パラサイト 半地下の家族」 – クァク・シネ、ポン・ジュノ double-dagger
  • 「フォードvsフェラーリ」 – ピーター・チャーニン、ジェンノ・トッピング、ジェームズ・マンゴールド
  • 「アイリッシュマン」 – マーティン・スコセッシ、ロバート・デ・ニーロ、ジェーン・ローゼンタール、エマ・ティリンジャー・コスコフ
  • 「ジョジョ・ラビット」 – カシュー・ニール(英語版)、タイカ・ワイティティ、チェルシー・ウィンスタンリー
  • 「ジョーカー」 – トッド・フィリップス、ブラッドリー・クーパー、エマ・ティリンジャー・コスコフ
  • 「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」 – エイミー・パスカル
  • 「マリッジ・ストーリー」 – ノア・バームバック、デヴィッド・ハイマン
  • – サム・メンデス、ピッパ・ハリス、ジェーン=アン・テングレン、カラム・マクドゥーガル
  • 「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」 – デヴィッド・ハイマン、シャノン・マッキントッシュ(英語版)、クエンティン・タランティーノ

自分は、「フォードvsフェラーリ」「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」「1917 命をかけた伝令」以外は既に鑑賞しているのでした。

「パラサイト 半地下の家族」を鑑賞しての第一印象は、これが作品賞なのかという、少し違うのではないかなという疑問を持ったのでした。

批評では韓国の格差社会をよく描いて世界的にも問題になっているイシューに取り組んでいるなどの評を聞きますが、何か映像にも作品にも力がないんだな。

但し、脚本は秀逸です。最後の終わり方などは面白い設定をしているなと感心しました。

何か、昨年の第71回カンヌ国際映画祭において、最高賞であるパルム・ドールを獲得した日本の是枝裕和監督の「万引き家族」に構成も問題意識も同じように自分には思えるのです。

後半にさしかかるころの男女の絡みの部分も同じなんだな。

そう、極めて何かアジア的な香りの映画なのです。作品賞というには、もう少しおおきなスケール感が欲しいな。

ポン・ジュノ監督の作品なら評価の高い「殺人の記憶」の方が映画的なパンチ力はあるのではないかと思います。

そんな感じを持った「パラサイト 半地下の家族」ですが、自分ならやはり作品賞には一番の話題作の「ジョーカー」を選んだと思います。

後世にも語り継がれる映画だと思います。世相も反映しているし、暗示的な作品です。

だけど、2年前のアカデミー監督賞のネットフリックス作品であるアルフォンソ・キュアロン監督の「ROMA/ローマ」はすごかったな。半端ない映像美というのはこの作品のことをいうのだと確信しました。
そして、「パラサイト 半地下の家族」を鑑賞した翌日に観た「ジョアン・ジルベルトを探して」は佳作ながら、ボサノバ好きなら観て損のない作品でした。

この映画を見て、リオデジャネイロに無性に行きたくなったんだな。あの晩年のジョアンが定宿にしていたという映画にも出てくる「コパカバーナパレス」に泊まりたいな。

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