コロナ禍に光るアマビエの知恵とは、アマビエは「予言獣」の一つで豊作と疫病をセットで予言、知らなかった

自分の無知をさらけるようですが、先日もブログで紹介した江戸風鈴で有名な「篠原風鈴本舗」さんつながりですが、そこの風鈴でSOLD OUTになっていた衝動買いしたくなった逸品の「アマビエ様とアマビコ様」のシリーズがあります。

その絵柄を見た時には、自分には何かの人気のキャラクターの絵ぐらいにしか思っていたのでした。そして、実際に購入した風鈴は、ピンク色のあじさいの花が描かれた無難な絵柄なのでした。

それ以後は、「アマビエ様とアマビコ様」は自分の頭の中からすっかり忘れられていた存在だったのです。

だけど、2020年の8月9日の日本経済新聞の日曜版の文化時評という記事でこのアマビエさんの文字と絵柄と出会ってしまったのです。

記事のタイトルは、「コロナ禍に光る アマビエの知恵」というものです。

「アマビエ様とアマビコ様」にはこんな背景があったのですね。

記事からの抜粋です。

今年、多くの注目を集めたのが「アマビエ」だ。魚のような、鳥のような不思議な絵柄。江戸時代からよみがえり、SNSなどをにぎわした。

なぜ、わたしたちは、ひかれるのだろうか。そこには「Withコロナ」の時代を暮らしていくための、ひとつの知恵が浮かんでくる。

そもそもアマビエとはなんなのか。

古い瓦版に載っている妖怪だ。弘化3年(1846年)、肥後国の海に現れた。

「これから6年は豊作が続くが、病気が流行するので、自分の姿を写して魅せるように」。そう告げて、海に消えていったという。

妖怪ファンの間では前から知られた存在であったが、2月末からネットで広まり始めた。3月からは有名な漫画家らが次々と、自作のアマビエを公開した。

厚生労働省が新型コロナウイルス対策のシンボルとして取り上げるなど、一気に知名度が上がった。

兵庫県立歴史博物館(姫路市)を訪ねた。「驚異と怪異-モンスターたちは告げる」展(8月16日まで)で「アマビエの図」の実物を展示中だ。小ぶりだかやはり、目を奪うインパクトがある。

同館の香川雅信学芸課長によると、アマビエは「予言獣」の一つという。豊作と疫病をセットで予言し、絵も売られていた。

アマビエ以前にも、予言獣はいた。女性の顔と龍のような体を持つ「神社姫」や、人の顔をした牛「件」(くだん)、そして「アマビコ」だ。アマビコは3本の足を持つ猿のような姿で描かれることが多く、各地に記録が残る。

そしてこれを書き間違えたのが、アマビエという。確かによく見ると、アマビエは足元が3つに分かれている。「弘化3年に疫病がはやった記録はない。絵も1枚しか残っておらず、あまり売れなかったのでは」と香川課長。

そのアマビエが一気にメジャーになる。「現代の目から見ると、どこかかわいいデザイン。絵を描いて人に見せる、という方法も、現代のSNS文化と相性がよかった」

実際、アマビエはごくシンプルな線画だ。色もついておらず、描き手の個性を発揮しやすい。

(中略)

人の歴史は、疫病との闘いの繰り返しだ。疫病が収まり、平安の世が来ることを願って、多くの文化財がつくられ、祈りがささげられ、祇園祭など多くの祭りが生み出されてきた。

アマビエは、ずっとささやかな、さりげない存在だ。もっと身近なところから、行動を後押ししているともいえる。

疫病退散を真摯に願うとともに、いつもの暮らし、自分らしさを再確認する。外とのつながりを諦めない。そんなきっかけになっている

「アマビエ様とアマビコ様」にこんな背景と物語があるなんて自分は知らなかったんだな。

どおりで時節柄、その絵柄の風鈴が飛ぶように売れているんだな。これを知ったからには、この風鈴、是か非でも手に入れたいと思った次第です。

現在、「篠原風鈴本舗」さんのオンラインショップでは絶賛予約受付中です。

スポンサーリンク
レクタングル(大)広告