映画「判決、ふたつの希望」を見た。映画自体はすばらしいが。タランティーノとは違う難しいテーマの映画。解決策はないのでは?

この週末に2本の映画を見た。1本は中東レバノンのベイルートでの法廷ドラマから起こる民族の対立の問題を悪化ったものと、もう1本はフランス映画のよくあるパターンのクライムストラリーですが扱う犯罪が二酸化炭素排出権にからむものと言った、どちらの映画も現代を象徴するかのような題材を扱っています。

どちらも地味な映画ながら、出来の良い映画でした。

1.「判決、ふたつの希望」

2017年製作、レバノンとフランスの合作。

  • 第90回アカデミー賞 外国語映画賞ノミネート(原題:The Insult)
  • ベネチア国際映画祭 最優秀男優賞受賞(カメル・エル=バシャ)

映画のうたい文句は下記のとおり。

ふたりの男のささいな諍いが、国を揺るがす法廷争いに! 世界が震えた衝撃の感動作
重厚な人間ドラマと濃厚なサスペンスが見事に融合した法廷社会派エンターテインメントの新たなる傑作。

監督は内戦下のレバノンで育ち、20歳で渡米、クエンティン・タランティーノ監督の『レザボア・ドッグス』(91)や『パルプ・フィクション』(94)などにアシスタント・カメラマンとして参加。センセーショナルな作品を精力に発表し続けるジアド監督による長編第3作

監督はタランティーノの映画とは全く違う社会派ドラマです。舞台は中東レバノンのベイルートです。レバノンと言えば、今話題のカルロスゴーンさんの出身地ですね。

本題はパレスチナ人とキリスト教徒のレバノン人との民族対立です。ささいなことから、裁判沙汰に発展し、弁護士が入り法廷闘争がヒートアップ、法廷闘争そのものが本人たちから離れていき、最終的には国をゆるがすことになるというもの。

その間、いろいろな伏線がちりばめられていきます。自分的には、最後の終わり方そのものに異議はないのですが、そのちょい手前のところは別の描き方があったのではないかと思います。アカデミー賞の外国語映画賞にノミネートされただけの価値はある映画です。

見終わった後、考えさせられる映画です。学校での教材にでも使ってよい良質な映画と思います。お薦めの映画です。

2.「パリ、憎しみという名の罠」

『あるいは裏切りという名の犬』などのヒット作で知られる、現在のフレンチ・ノワール界最大の巨匠オリヴィエ・マルシャルの最新作が遂に日本上陸!フランスでは公開初日に8.2万人、初週末合計28.6万人を動員し、同週の初登場作品No1となった大ヒット作とのこと。

映画のストーリーは、債を抱え、倒産の準備を進めるアントワヌは、温室効果ガス排出枠に関する取引の中で違法に金を稼ぐ方法を思い付くことから始まります。

名優のジェラール・ドパルデューも出演しています。しかし彼、太りすぎでしょう。

製作はEUROCORPも入っています。アクション系やクライムものはEUROCORPが入ると俄然おもしろくなりますね。

この映画のオチは、最後のシーンかな。見てのお楽しみですね。だけど、このオリヴィエ・マルシャル監督の作品、日本の配給会社はどの作品にも意気な題名をつけますね。

見て損のない映画だと思います。

スポンサーリンク
レクタングル(大)広告