最近のJ-WAVEはブルース・スプリングスティーンの「明日なき暴走」がよくオンエアーされる。動と静の絶妙なバランスのアルバム

先日、何気に聞いていたJ-WAVEから突然、昼間、ブルース・スプリングスティーンの「明日なき暴走」(Born To Run)が流れてきたのでした。

(実は6月30日の朝7時過ぎにもかかったのを耳にしたのでした。)

J-WAVEがスプリングスティーンの「明日なき暴走」のような曲をかけるのは非常に珍しいので、妙に記憶に残っているのです。

J-WAVEも過激化したのかな。

昼間、職場でこの曲を聴くとアドレナリンが出過ぎて、あまりよくないんだな。

このアルバムはブルース・スプリングスティーンが1975年に発表した3枚目のアルバムですね。いわゆる彼の大出世作です。

レコーディングは「明日なき暴走」のみニューヨーク州ブロベルトの914サウンド・スタジオで行われ、そのほかの曲はニューヨークのレコード・プラント・スタジオで行われています。

このアルバムは「ボブ・ディランのような詩、フィル・スペクターのような音作り、デュアン・エディのようなギター、ロイ・オービソンのような歌唱」を目指して作られたと言われています。

そして、自分がこの曲を知ったのは、1975年から数年後の大学時代です。

1975年当時は本当に田舎の町で高校生生活を送っており、こんな曲は聞いたこともなかったのでした。

購入したLPレコードのライナーノーツに、ロック評論家ジョン・ランドーの言葉「私はロックン・ロールの未来を観た」という文章が頭にこびりついているんです。

こんなカッコいいキャッチコピーは、カルロス・クライバーの「ベートーヴェン:交響曲第4番」の帯の“クライバーが火を吹いた”ぐらいしか思い当たりません。

このアルバムが大好きなのは、今からのし上がっていこうとする若者の自信と野心がギラギラしているところです。特に、「明日なき暴走」という曲はそのイメージなんだな。

その一方で最後の曲の「ジャングルランド」は9分33秒の大作で、その抑制の効いた非常に深みのある曲なのです。動と静のバランスの極致かな。

だけど、自分にはブルース・スプリングスティーンの最高傑作は「ザ・リバー」だと思う。

そして、そんな大好きだったブルース・スプリングスティーンですが、一番の大ヒットアルバムの「Born in the U.S.A」ではマッチョになりすぎて、以降のアルバムはほとんど購入することがなくなったのでした。

「ザ・リバー」までは細身で体もマッチョではなかったイメージですが、やはりロックスターは細身の時代が良いですね。何となく、野心に満ちている雰囲気が醸し出されます。

昔、ベストヒットUSAで見たブルース・スプリングスティーンのライブ、「ロザリータ」のライブにはまいったのです。そのエネルギッシュとノリノリの演奏の残像が今も残っています。

スプリングスティーンのよき相棒だったサックス奏者のクラレンス・クレモンズが亡くなって早9年とは月日の経つのは早いものです。

ロックの歴史において、この「Born To Run」以降で次に燦然と輝くアルバムはU2の「ヨシュア・トゥリー」(The Joshua Tree ) だと断言できます。1987年発売のアルバムですね。

そんなことを思った、平日の職場での出来事でした。

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